日経:日本の農業保護の90%は関税による(OECD報告)……これは何を意味するか?


この記事 曰く:
 報告は、関税による価格支持と政府の補助金による直接補償を合算して各国の農業保護を数値化している。日本の農業保護の総額は2004年で5兆2830 億円。そのうち91%は関税による輸入品の価格引き上げを通じたもので、国際価格より高い農産物を買わされる消費者の負担になっているという。

 先進各国は輸入障壁となる関税を削減する方向に農政改革を進めている。関税による農業保護の割合はOECD平均で1980年代後半の78%から2004 年の60%に低下。米国は39%から35%、欧州連合(EU)は87%から53%まで低下してきたが、日本の割合は90%前後でほとんど変わっていない。

これは何を意味するのか? 若干説明が必要。Read more を。

関税による国内農業保護も直接支払い政策による国内農業保護も、お金がかかることには変わらない。どこ が違うのか? それは価格(関税)政策による農業保護では、国内のやる気のない農業(土日農家とか朝晩農家)も保護することで、やる気のない農家も平等に 得をさせ、やる気のある農家が相対的に損をするのである。だから各国は関税による保護を撤廃しやる気のある農家にだけ補助金を与え自国農業の国際競争力を 高める方向で進んでいるのだ。日本でも直接支払制度への移行が試みられたが、農協の反対でコメについては例外となった。

農協は何故反対に回ったのか? それは農協組合員が、やる気のない兼業農家が大部分を占めるから。農協組合員の最大多数の利益で農協は動く以上、すべての改革には反対し既得権益の保護に回るのである。ツケを払うのは一般消費者である。

参考エントリー:

日経経済教室:「農協の解体的改革を」(山下一仁)

日経:「農家自身が農地を捨てた。企業の参入を防ぐ理由はない」(山下一仁)

Posted: Wed - June 22, 2005 at 02:27 PM           |  


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