「明治の日本が成功したのは関税自主権がなかったから」(M.フリードマン)


今朝の日経社説
昨年死去した自由主義経済の泰斗、M・フリードマン氏は「明治の日本が成功したのは関税自主権がなかったから」という逆説を唱えた。高関税による保護主義がとれなかったがゆえに、比較優位の高い繊維産業などへの資本集積が進み、経済の近代化が加速したという見方だ。

戦後の資本自由化でも多くの企業が危機感をバネに飛躍した。豊田英二・トヨタ自動車工業社長(当時)は70年の年頭の辞で「総力を結集して自由化に対処し、国際競争で勝利を収める覚悟」と述べている。陰に陽に保護され続けた農業や金融業が、国際競争力を持ち得なかったのとは対照的である。
その通りだ。「みんな一緒に仲良く楽しく」の社会は必然的に衰退に向かう。

戦後,成功を収めた鉄鋼業や自動車産業は,ある意味では体制から見放された産業だ。日銀のカリスマ総裁は「川鉄千葉製鉄所にはぺんぺん草を生やしてやる」とまで日本の鉄鋼業を敵視。自動車産業にせよ「乗用車なんかは国内で作る必要はない」と通産官僚は言っていた。だからこそ鉄鋼業と自動車産業は世界一になった。

立ち後れていた日本の金融業も、きびしい自由化にさらされ最近ようやく実力を付けかけているように見える。あとは天文学的な高率の保護関税と莫大な補助金に頼る農林水産業の番だ。「あんなもんは国内で作る必要はない」「日本の農地にはぺんぺん草を生やしてやる」というような嫌らしいやつが日本のトップに出てきてはじめて,日本の農業はようやく必死に国際競争力の強化に取り組み始めるのではないか。

同じ日本人だ,鉄鋼業や自動車産業,それに金融業に従事する人間がやれて,ニッポンの農業従事者にやれないはずはない。きびしい競争にさらされてはじめて、デンマークやオランダのような小国ですら、圧倒的な国際競争力を誇る農業を育成することが出来るようになったからである。ニッポンの農民が既得権に安住していては、みんなから嫌われるだけだ。

Posted: Wed - January 3, 2007 at 07:00 PM           |


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