Cinema 「ひまわり」NHK BS2


今夜のテレビで名画「ひまわり」を見た。マルチェロ・マストロヤンニ、ソフィア・ローレン。1970年のイタリア映画である。とても有名な映画だが、恥ずかしながらはじめて見た。とても感動。JETROミラノ所長の言葉が思い出された。

お話しは第二次大戦中のイタリア。主人公のマストロヤンニは兵隊にとられてソ連戦線へ送られる。奥さんはソフィア・ローレン。旦那は帰ってこないが生きていると信じて戦後のソ連に渡る。見つけたのはロシア人女性と新たな生活している旦那の姿。彼女は絶望してイタリアに帰るが、旦那は後を追ってイタリアに・・・。

ソフィア・ローレンの号泣の演技が見物。彼女は決して単なる肉体派なんかではないのである。音楽も素晴らしい。この映画は泣かされますよ、ほんとに。

思い出したのは10年以上前イタリアに出張して当時のジェトロ・ミラノ所長の内藤晴城氏から聞いたお話。なかなかの文化人でチェーホフの小説やこの映画「ひまわり」を例にとって根気よくイタリアを説明してくれた。「イタリアとロシア・東欧とは地理的・文化的にきわめて近い、ロシアを悪く言うイタリア人は聞いたことがない、要は映画『ひまわり』の世界なんです」と。その時は「そうですか」で終わったものだが、改めてこの「ひまわり」を見ると内藤氏が言っていたことに改めて納得した。10年以上たってから納得しても始まらないが、人生常に遅すぎると言うことはないのです。

イタリアとは興味深い国である。地理的にはフランスと国境を接しているが、文化的・心情的にはスペインにより近いし、またこの映画のように東欧圏に近いものがある。あそこで生活をしたことはないが、一度生活してみたいと思う。言葉もスペイン語に近くて、半分ぐらいは何とか見当がつくし。

ちなみに、この映画ではシーツが家庭の象徴として効果的に使われている。イタリアで若妻のローレンが新婚家庭で干していたのもシーツだし、ローレンがロシアで遂に探り当てた夫マストロヤンニの家では新しい奥さんも庭でシーツを干している。昔のイタリアの名画「自転車泥棒」でも質屋から大切な夫の自転車を取り返すために奥さんはシーツをベッドから剥ぎ取る。シーツは女性の嫁入り道具として日本の桐ダンスに相当するものだったのだ。

映画は良いものである。時には泣けることもあるけれど、伝わってくるものは大きい。

Posted: Fri - August 8, 2003 at 10:35 PM           |  


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