NHK /「ホームランを打った気持ちは?」


NHK。松井選手が帰ってきて小学校を訪れた:
小学生「ホームランを打ったときの気持ちはどうでしたか?」
松井選手「みんなが100点を取ったときの気持ちだろう」
松井選手はうまく質問を引き取ったが、NHKは「小学生ならではの素朴ないい質問です」と報道していた。馬鹿じゃないの。

戦後の日本では、子供は子供らしいのがいいと信じられている。学校では「子供らしい」純粋で素朴な表現がよいとされ、図工の授業でもへんに大人っぽい絵を描く子供は「子供らしくない」と迫害される。それで図工が嫌いになった子供は多い(散人もその一人)。教室での発言も「子供らしい」のがいいとされる。それが、この「ホームランを打ったときの気持ちはどんな気持ちでした?」と言う「素朴な」質問につながってくる。

日本以外の国では、こういうような質問は先生からよしとされないだろう。先生は「もうちょっと工夫したらどう?」というはず。ましてや「子供らしいいい質問です」とは決してほめられないと思う。

こういう「子供らしい素朴な質問」で先生にほめられて育った子供たちが、やがて大人となり、ジャーナリストやテレビタレントとなり、国際社会でトンデモナイ愚問を発し続け、人々を唖然とさせる。

これは日本の戦後教育だけに見られる特殊性かと思ってきたが、そうでもないようだ。現にマッカーサーは「日本人の精神年齢は12歳」と発言して日本人を落胆させたものだ。戦前からのものなのである。戦前の義務教育は国家主義を国民に押し付けると言うイデオロギー教育で子供の精神的幼児性を維持したが、戦後の義務教育は別の意味での押し付けイデオロギー教育で、素直ないい子を理想化することで、子供の幼児性を維持させ続けている。

60年世代は、かろうじてその制度に対する反抗を見せたもののすぐに挫折してしまった。いまや「素直な子供たち」ばかりとなった。その結果が日本の知的国際競争力の低下である。

もっと「ひねくれた子供たち」をたくさん育成しないと日本の将来は危ういと思う。

Posted: Sat - November 15, 2003 at 09:14 PM           |  


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