うどん体験投稿作品 藤田順一さんの体験


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朝一からうどんを食べたい僕ら「うどん食べ隊」は開店時間の早い店を探し、そこから順番にお目当ての店に行こう!ということで、このエリアでは一番開店の早い「がもううどん」へ向かった。国道11号線から少し、路地を入ったところ、という情報と簡単な地図を頼りに車を走らせる。大体この辺りだな、・・・でも車1台がやっと通れる道幅しかない。
ちょうどそこへ、自転車に乗ったおじいちゃんが来たので、聞いてみる。
「すみません、このあたりにがもううど・・」
「おっ、うっちゃ、うっちゃ!」
ちょうど、ご主人の出勤とでくわし、長年あこがれてた讃岐うどんとの対面!
開店20分も前なのに、すでに3人の客が来ていた。
メニューは、っと。エッ?ほんまかいな?うどん100円、大盛り(2玉)180円、てんぷら70円。信じられないこの価格。もしかしてタイムマシンに乗って昭和30年代に来てしまった?と思える。しかも、店のつくりはどう見ても昭和初期。中はうどんを茹でる大釜と麺をつくる機械があって、客席は6人程度。
おそるおそる注文をする。
後からわかったことだが、あったかく食べる(ヌクイノ)と冷たく食べる(ツメタイノ)の他、だしをかけて食べるのか、醤油をかけて食べるのか、はたまた釜揚げで食べるのか、とにかくいろんな食べ方があるのだ。恐るべし、讃岐うどん!初めての本場の讃岐うどんだから、ヌクイノで、だし、大盛り、てんぷら入りをオーダー、しかし、どんぶりにあたたかいうどんを2玉入れたものが出てくる。まわりの人を見てたら、湯気があがってるなべからおたまで勝手にだしを入れている。あ、そうか。あとはセルフサービスなんだ。てんぷらは何種類もあって、均一70円。僕は、げそてんぷら。Yはふつうのうどんにきつね。
いただきまーす。
あったかいうどんは思ったほどかたくないが、つるりとすべる感触がとてもいい。
てんぷらの衣がだしつゆに溶けて、これがまたウマイ。
その間にも次々とお客さんがくるが、なぜか常連っぽい人は外の藤?棚の下や、店の前の広場でもくもくと食べている。
「おいくらですか?」
「何を食べたん?」
「あ、えっと大と普通、それにてんぷらときつね、です」
「400と20円です」
おおー、感動さえするこの価格!会計は全て自己申告なのだ。
おっ、もしかしててんぷらを3つ食って、てんぷら2つですって言ってもいいんかいな?などと考える僕はやらしいな。

感動のがもううどんを後にして、次に向かうのは
「彦江」
香川のうどんやは2タイプあって、製麺所がうどん屋も兼ねてる店と通常のうどん屋。がもうは後者、彦江は前者だ。
地図を見ながら、彦江を探す。もうこの辺りのはずなのに・・・
タバコ屋で場所を聞く。車では行けないらしい。近くの神社に車を止め、歩いていくと、狭い路地を曲がったところに彦江はあった。製麺所なので、うらから軽トラックがうどん玉を入れた箱を積んでいる。玄関を入ると右手が製麺所、左手が食べに来た人の食堂になっている。
今度は普通のあったかいうどんと竹輪のてんぷらをオーダー。
しかし、ここもだしやてんぷらはセルフサービスなのだ。
竹輪は太さ4センチ、長さは20センチ位(変な想像するなよ)のものをたて半分に切って、てんぷらにしてあるので、どんぶりに入りきらない大きさだ。
ここも、うどんは100円、てんぷら100円。
だしは少し甘めで、めんはしこしこしてて、こしがある。
うー、ここもうまーい!
そーこーしてるうちに、ひとりのお客さんが入ってきて、もくもくとうどんを食べている・・・なんとどんぶりから麺が山盛りになっているではないか?
思わず見とれていたら、おっちゃんの方から、
「あ、これなー、3玉や。ほんとやったら4玉5玉食べるとこやけど、まー朝やしな。」
おー、恐るべし讃岐うどん人!
このおっちゃん、僕らが福井から来た「うどん食べ隊」ということを知ると、
「えーとこやでぇ、うまいうどん屋がいっぱいあってなぁ」
「どっか、ちかくでうまいとこ、あります?」
「おう、あるある、小山ゆうてなー、うまいで!」
・・・「もしもし、小山さんかいな?あのなー遠くから来てる人がなぁ、行きたいゆうてるけど、店まだやろー、開けといてやってくれんかのぅ」
てな訳で、開店時間前なのに、
「小山」へ。
うー、恐るべしさぬき人!
今度は冷たいうどんと竹輪のてんぷらをオーダー。(竹輪のてんぷらは僕の好物なの)醤油をかけるタイプに挑戦。
てんぷらやなぜかおいなりさんや、おにぎりが並んでいる。
これも後から知ったのだが、香川人は当たり前のように、うどん+○○を食べるのだそうで、おでんやおにぎりが置いてある店は、半分以上あるとか・・・。
で、うどんはというと、冷たいうどんということもあって、みごとにこしがある。うどん自体がちょっとしたグミキャンディ状態とでもいうのでしょうか?醤油とねぎと生姜だけで食するだけなのに、もう超ウマ!ちょっと太め(えんぴつくらいの太さ)がお気に入り。
時計を見ると11時ちょい前。お昼前にもう3軒も来ちゃった・・・
よーし、次は伝説の
「なかむら」だ。

村上春樹のエッセイの中でこんな店があるのか?と驚いた店で、場所もわかりにくいだけでなく、ねぎは自分で刻むらしい・・・しかも、ねぎが無くなったら、隣りの畑でとってきて刻むらしい・・・
店は農作業小屋で、すべてセルフサービス。
近所の高校生から県外ナンバーのセルシオまで幅広い客層。
代金はうどん100円、代金入れに勝手に入れ、お釣りも勝手に客が取っていく・・・だしは冷水器みたいなポットからとって、大根や生姜も自分でおろす・・・ネコがすりよってきてうどんをねだる・・・とか。
車を走らせ、なかむらを目指す、が、やはり全然わからない。
途中、畑仕事をしてたおばちゃんに道を尋ねると、この辺りでは「なかむら」ではなく、「うどんや」らしい。
「あー、うどんやなー、うどんやはなー、あー行って、こー行って、つまったとこや」
「つまったとこってどんなとかなんでしょうね?」とYが聞く。
多分行き止りってとこかな・・・?
対向車が来るとすれ違いが出来ないような道を進んでいく、ホントにこの道でいいんかいな?と思い、再び農作業をしてるじいちゃんに聞いた。「あのー」と言っただけで、「うどんやかいな?」と答えてくれた。100メートル先を左に入った所、その角にはドラム缶があるとか。
はたして・・・あった。確かに右に入るのだが、道幅が乗用車一台がやっと通れる道。
しかも、T字路で、何回もハンドルを切りなおして、やっと曲がれる。
20メートルほど入ると、ガイドブックで見た納屋があり、その暖簾の下で20人ほどのお客さんが並んでいる・・・福井ナンバーを見て、ニヤニヤされているのがわかった。
奥へ入ると以外にも10台程の駐車スペースがある。
うどん食い隊も他のお客さんの後に続く。
おー、ねぎ切ってる、切ってる。おーだしをポットから出してる。
おー、親父が後ろでこねてる。あー、あのネコがいる。
狭い納屋の中は人でいっぱい。ねぎを切るひと、大根や生姜をおろす人、
様々な種類のてんぷらやはんぺんをトッピングする人、人、ひと。
勿論、外でうどんをすすってる人もいる。
次々に県外ナンバーの車が入ってくる。
まさに、伝説の「なかむら」だ!うどんはやはり100円。
味は4軒目ということもあったが、つるりとした少し細めの麺とちょっと辛めのだしが合ってて、GOOD!
代金300円をお菓子の箱に入れる。
100人来て100杯うどんを食っても、1万円か・・・
でも、あの納屋の後ろにあった豪邸が中村さんのものだったら・・・
うーん!恐るべし「なかむら」!


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