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運命の出会い「もう戻れない...ふたりの夏」
(1995の出来事)
そしてようやく、あこがれにあこがれたうどんに出会えるはこびとなったのが1995年。ついに運命のうどんと出会えたのです。
初めて「うどんの心にふれた」と感じたのは2件目に行った「なかむら」という店でした。
その店は、ゼッタイに偶然では行けないような住宅街のなかにあり、しかもその店がまえはまさに「納屋」。ど、どこらへんがうどん屋なんですか?
それにその納屋に到達するまでにめちゃシビアなカーブをぎゃっとまがらんと入れない。角にあるドラムカンもじゃまだ。まさに客が来ることをこばんでいるような店。
(C)恐るべきさぬきうどん
そんな外観でもうやられた感があったのだが、中に入ってみると、ゆげがたってる大きな釜、無造作におかれた器、真ん中の台にはきざんた途中のネギ、すった途中のしょうが。奥にはうどんをまるでハープの弦のようにさばく愛想のない大将。奥さんまでそっけなくてコワイ。
器につめたいんのひとつをいれてもらい、 友人に聞いたとおり、おそるおそるネギをきざみ、しょうがをすり、冷蔵庫からだし入りのペットボトルをだし、そそぐ。
そしてその麺をずぞっとひとくち.....。「!!!」私の身体に電流が走りました。
(!!!これは一体なに???私の知っているうどんとは別のもの???)
そんな私の口から思わず出た言葉は
「こ..これを食べずして死んでいく人がいるなんて.....不幸だあああ!(不幸だあああ!不幸だあああ!)←心エコー」
でした。(ほんと)
これは今も私のうどん友のあいだで語り継がれる名言となっています(?)
一件目に連れていってもらったとこがあまりに普通だったために、ああ、さぬきうどんといってもやっぱこの程度のものなのか....となかば落胆していたまさにそのあとだったのも手伝って、感動が輪をかけておそってきたのです。
ここでようやく私は、彼からやんなるぐらい聞いていた、
「うどんが自分から踊り入ってくるんだ!」
「まるで生き物のようなんだ!」
の意味を知ることになったのです。
ほんとに恋に落ちたような衝撃的な出会いによって、私ももう戻れないうどん蟻地獄への第一歩をふみだしたのです....。
代金100円をはらい、なかむらののれんを後にすると、ああっ太陽がまぶしいっっっ。 世界がキラキラしてみえる....。これで私も生まれ変わったのね.....。
「ねえ、あなた、生まれ変わった私を見て!キレイ....?」「ああ、キレイだよ、君は今一番輝いているよ。これこそ、僕が理想としていた関係だ。これからもっともっとうどん道をきわめるために、どんどんうどんを消費しなければね。体力勝負だ。君についてこれるかな?」「ええ!どこまでも!あなたと一緒ならうどん蟻地獄もこわくはないわ!さあ行きましょう!次のうどんに会うために!」(ふたり、手を取り合って走り出す)
こうして、私はめでたくうどん洗礼をうけたのです。
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