OMT(Object-Oriented Modeling Technique)の頁
− オブジェクトモデル版 −


OMTのオブジェクトモデルによってOMT方法論を語ってみます。
なお、ここではOMT方法論のプロセスではなく、ダイヤグラム(ならびにその作成,関係)に主眼を置いています。従って、ここに挙げるプロセスはOMT方法論には必ずしも合致しないことを予めお断りしておきます。

 
データディクショナリの作成(オブジェクトの識別)
問題記述書など基本情報からオブジェクトを抽出しデータディクショナリを作成する。

 
オブジェクトモデルの構築
オブジェクトに関する情報を元にオブジェクトモデルを構築する。

 
典型的相互作用のシナリオの作成
ユーザとシステムとの典型的なやり取りに関するシナリオを作成する。

 
各シナリオ毎のイベントトレースの作成
シナリオを元にイベントならびにそれらを発受信するオブジェクトを明らかにしイベントトレースを作成する。

 
システムのイベントフローダイヤグラムの作成
イベントトレースを元にクラス間のイベントのやり取りをまとめたイベントフローダイヤグラムを作成する。

 
ダイナミックモデルの構築
イベント,状態を元に重要な挙動を持つクラスのダイナミックモデルを構築する。

 
ファンクショナルモデルの構築
データの移り変わり変換に着目しデータの依存関係を元にファンクショナルモデルを構築する。

ダイヤグラムに描き起こすことにより対象の認識が新たになり、洗練作業が促進される。 ここにあげたOMT図を見て容易に想像できるように、情報は相互に関連を持っている。従ってあるダイヤグラムの洗練が別のダイヤグラムに新しい視点,影響を与えることとなる。これを納まりよく収れんさせていくのが、いわゆる洗練の作業ということになろうか。

但しこの“納まりよく”がくせ者ではある。単なる対象のスケッチを目的とする場合には、ある一定のステップを踏めばそれなりのモデルに落ち着くことが期待できる。しかしオブジェクトの妙を期待する場合には、そのプロセスはむしろKJ法など発想法に近いモノがある。特に洗練過程は混沌としており、モデルが語りかけてくるが如くである。違和感がなくなるまで各チャートとの対話を繰り返し、洗練を行うことが肝要である。
手法から入りて、手法から離れる(自在になる)。いささか奇異に聞こえるかもしれないが、この時始めて手法を体得したと言えるのではないだろうか。


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Created: 9/25, 1995  Updated: 8/14, 2000

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