まずはMOZAIK。アイリッシュ音楽のいまや重鎮、アンディ・アーヴァインが結成したアイリッシュ/バルカン/アパラチアン音楽の大見本市。
モザイクといえばAV、じゃなくて(笑)。古代ギリシャで大理石を割って細かいピースにして組み合わせ、絵画にする芸術。
「MUSIC」の語源でもあるようで。
知人にそのモザイク絵画をやってる人がいて、去年夏、わたしらによるギリシャ音楽の演奏とその知人によるモザイクについてのトーク、というイベントをやりました。そこで初めてモザイク絵画っちゅうもんをじかに見たわけですが、色の違った大理石が組み合わされて一つの絵画になるという点描と同じ原理のこの芸術、まさにMOZAIKといっしょやんか!!
5人の全く色違いのミュージシャンが組み合わさってひとつの音楽に。
なんてぴったりのバンド名なんやろう!!
まずはアンディ・アーヴァイン。そもそもアイリッシュ音楽に興味を持ったのは、まず演奏したことがキッカケでした。'89年やから今からもう16年前。ほんまに、ほんまにどーしようもなく低レベルながらプランクシティやボシィ・バンドのコピーをしとったわけです。アイリッシュ音楽に於けるアンディの位置付けなぞ全く知らずに彼のマンドリンをマネたりしとったわけですわ。
そういう思い出もあったりしてアンディにはちょっと思うとこあるわけです。
ドーナル・ラニー。アイリッシュ・トラッドの歴史に残る二つのバンドといえばプランクシティ&ボシィ・バンド。この二つに在籍してたっちゅう凄い人。自分は決して前に出ることがなく、縁の下の力持ち的なとこがまた泣かせる。'96年の初来日は今でも思い出せる最高にノリまくったライヴでした。(こんときのバンドはその後coolfinへと発展したのはご存じの通り。)
ニコラ・パロフ。弾けへん楽器ってないんちゃうん、といいたくなる超人的マルチ・ミュージシャン。'92年に東京へ行った時たまたま見つけたのが彼のソロ「Musique Traditionelle des Balkans」でした。(ちなみにこのアルバムにはMOZAIKでも取り上げられた「The Last Dance」が「Bavno Pomashko」というタイトルで収録されてます)これがキッカケでバルカン音楽に興味を持ったので、やはり個人的な思い入れは深い人なのです。
ブルース・モルスキィとレンス・ヴァン・デア・ザルムについては全く予備知識なし。でもこの3人と組むぐらいやから並の人ではないです。
そんななれそめ(?)もあって迎えた今回のMOZAIK来日。私は初日4/3(日)の京都・磔磔でのライヴに行ってきました。5日には大阪でもやるんやけど平日はなかなか予定が立たなかったりするサラリーマンの悲しさ(泣)。ちゅうことで日曜の京都というわけで。
チケットはちょうど1週間前に磔磔に買いにいったんやけど整理番号がまだ10番!ええっ!!もうあと1週間やというのにチケット売れてへんのかっ!? と意外に思いましたが、蓋を開けてみれば当日はぎっしり。そらそうやんね。最近アイリッシュに関しては食傷気味でライヴには全く足を運ばなかった私を京都までこさせたMOZAIKやもんね。
整理番号がよかったのでほぼセンター3列目くらいのええ位置を確保してたんでほんまステージが目の前ですわ。それだけでもうテンション上がる上がる(笑)。
そんな中いよいよライヴがスタート。おおーっ生アンディ!!生パロフ!!ち、近い(笑)!!
しょっぱなの「My Heart's Tonight in Ireland」からほぼアルバム曲と新曲交えて2部構成のライヴでした。1週間前から日本でずっとリハやってたらしく、完璧に安定した演奏。
変拍子全開のバルカン・ナンバーにしてもリズムの乱れは当然皆無。残念ながら聴いてるこっちがリズムとれんかったんですが(泣)。同様の人も多かったみたいでバルカン・ナンバーのほとんどはちょっとオーディエンスの反応もちょっと、という気もしました。KOPANITSA(ブルガリアの11拍子)のリズムならついてけるんやけど複合拍子になったらもうお手上げ(笑)。演ってる方はほんま涼しい顔してやっとるというに…。
ただ、安定し過ぎててスリリングさにはちょっと欠けたような、ってのは個人的に思いました。ゼータクな感想ですけどね(笑)。
特に印象に残った曲がアルバム未収録の新曲で、ブルガリアとアイルランドのリズムをミックスさせたという曲。いや、まさにそんな感じでした。
どうやらMOZAIK、次のステージに上がっちゃったみたいです。おいていかんといて(爆)。
にしてもアンディの歌はほんまによかった。なんともあたたかいというか、とにかく聴いていて気持ちええんです。
来日も多いドーナルはMCの殆どをなんと日本語でやっていてえらいウケとりました。ドライヴするブズーキはまさにMOZAIKのエンジン、といった感。
実はMOZAIKのキーパーソン!?と思わせる存在感を感じさせたんがブルースでした。その弓捌きに目を奪われる瞬間は決して少なくなかったです。
レンスもフィドル、マンドリンと結構美味しいとこ取りしていて(笑)特に「Romanian Hora」でのフィドルはほんまかっちょよかった。地味やけどやっぱりMOZAIKには欠かせん人やねんなあ。
そしてなんといってもニコラ・パロフ。ガドゥルカ、カヴァル、ガイダなど、噂のマルチぶり(といってもまだまだほんの一部)を実際に見れるとは!ただ正直いってMOZAIKの中では「便利屋」といったイメージを持ってしまいます…。パロフならではのエゴイズム(自分のアルバムの全てのパートを自らやってまうような)が封印されているのがなんかもったいないような気がして。すごい偏見ではあるんですけど(笑)。でもやっぱり楽器弾きとしてはどうしても目がいってしまいます。特にガドゥルカなんて直に見たんなんて初めてやし。
こんな5人の凄いおっさんたちでしたが、終わった後は「凄い」より「よかった」と思えたのがなんといってもMOZAIKのええとこやなあと思いました。
さあ〜来週はいよいよFRIFOTじゃ!!