20年も文章を書いて暮らしてきた。いつも時間がなくて、休む時間がとれなくて、結局体を壊してしまったけれど、ずいぶん無茶をしてきたから、それもしかたがないかなと思う。
10数年も連載を続けた本もあった。話が中途のまま途切れてしまう連載もあった。どれも原稿を書くときは嫌でつらくて、たまらないんだけど、愛着はある。僕にとっての本とはそういうものだ。
そういう本たちと離れることになったのは、やはり寂しい。編集部の好意で復帰の道を残したのは、たった1冊だけ。それでも一応帰る場所を確保したわけだ。一ヵ月がはるか先にかすんで見えたのは、小学生の頃以来か。