失踪日記を読む


遅ればせながら吾妻ひでおの新刊「失踪日記」を買ってきた。イッキ読み。

image
 吾妻ひでおというのは漫画家である。どういう人かというのはこのあたり(吾妻ひでお - Wikipedia)を見てもらうと分かるのだが、鳥山明とか藤子不二雄とか、そういうものすごい大ヒット作を持っている漫画家じゃあない。

 さきほど紹介したリンク先にも出ているが、もっとマイナーで一応「不条理漫画」の先駆者ということになっている。ロリコンっぽいマンガも発表しているので、そちらのファンもついている。つまり一般人にはあまり知られていないが、マニアックな人たちにとっては“そこそこ有名”な漫画家なのである。

 で、この人。ある意味“失踪の達人”みたいなところがあって、この「失踪日記」は1回目と2回目の失踪についてのことがチラホラと描かれている。うん、1回じゃあないんだ。だからちょっとした達人でもあるのかな、と想像している。

 この本については、吾妻ひでおという漫画家に興味がない人でも、けっこう楽しめる内容だと思う。だいたい失踪というのは、そこらへんに転がってるものじゃあない。

 でも、なんとなく、誰でも、考えたことが、あったりして…。

 イッキに読んでしまってから、
「ふーん」
「そうかぁ」
「失踪ねえ」
「つまり誰も自分のことを知らないところへ行くってことだろ」
「うん」
「気持ちいいかもね」
「うん」
「………」
 なんてことを考えたりした。

 ふっと、心のどこかに“油断”があったら、フラフラと家を出てしまうかも。そういう怖くて甘い何かが、失踪という言葉にはある。

Posted at:2005年05月27日 (Fri)at 02:43 午後