アラカンを映画館に呼ぶムービー


 年末でバタバタしているのだが、ちょっと仕事を抜け出して映画を見てきた。

平日の昼間だったので、小さな映画館とはいえ空いているのかと思ったら、ロビーにはたくさんの人だかり。

開場されると、とたんに席が埋まってしまった。

問題なのは、いや、別に問題ではないんだけど、その年齢層。おっさん率&おばさん率が異様に高いのだ。ほぼアラカン(嵐寛寿郎じゃないよ、アラウンド還暦だよ)で埋め尽くされている。

見渡したところ白髪率が、かなり高いことでも、間違いないだろう。

40代などはケツが青いといった感じである。病院に入院していた時に、

「今いる心臓病患者の中ではmojoさんが一番若手だよ」

と言われたのを思い出す。映画館の中がまさにそんな感じだ。

おまけに左隣に座ったおっちゃんは、映画が始まって15分ぐらいで頭を振り出したので、

「歳のわりに乗ってるなぁ。さすが演者と同時代を生きてきたアラカン!」

と思っていたら、そのうちイビキが聞こえてきた。

ね、寝てたのかよ。しかも、まだ始まったばかり。

結局、このおっちゃんはエンドロールが始まる直前にビクンと体を震わせて復活したものの、うかつにも寝てしまったことを相当悔やんだらしく、流れる文字をぼう然と眺めたのち、コブシで太股を何度も叩いていた。

「この映画館、完全入れ替え制だからなぁ。お気の毒に…」

心の中でそうつぶやきながら、エンドロールが終わっても立ち上がろうとしないおっちゃんの前を、

「ごめんなさいよ」

と言いながら出口へと向かった。

内容の方は、ところどころ「んっ!?」と感じる部分もあったけど、太股叩きのおっちゃんも、もう2千円払っても損はないと思うよ。

インタビューにキース・リチャーズが答える。

ーーーロニーとあなたのどっちが上手い? ロニーは自分だって言ってたよ。

「真実は…2人ともヘタなんだ(笑)でも、一緒になったら最強だ」

ーーーステージではどんなことを考えてる?

「何も。バンドをやっているのが楽しいんだ」

60歳になったら、同じセリフを言ってみたい。そう思った。

■The Rolling Stones映画『SHINE A LIGHT』


Posted at:2008年12月19日 (Fri)at 07:44 午後