クリスマスということで、街ではサンタ風のコスチュームを着た売り子がケーキを売ったり、逆に駆け込みで買うプレゼントを探し求める人がいたり、なかなか気ぜわしい。
子供の頃はクリスマスを祝うような家庭ではなかったので「今日は大きなケーキが来るんだ!」と喜ぶ友だちに嫉妬したものだ。
テレビで流れる「巨人の星」を見た時に、思わず「仲間がいるじゃないか」と飛雄馬を抱きしめたくなったほど頑固一徹の父がいては「クリスマスをして下さい」などとは口が裂けても言えなかった。
この父は、やがてmojoの友人たちに「リアル星一徹」とあだ名されたほどなので、まあ普通の家庭とはちょっと違っていたわけだ。
クリスマスだけじゃなくて、多くの家庭的な行事が欠落していて、大人になってからそれが原因で戸惑う場面が何度もあった。
でも、今にして思えば愛情はしっかりと受けていたんだと思う。それは分かる。子供って、そういうものだろう。
父は恐くてたまらなかったけれど手は一度も上げなかったし、不器用なりに時々mojoに近づこうとしていたのは分かったもの。
今でもクリスマスとか家族旅行とか、誕生日会とか、そういうイベントに触れる機会があると、心のどこかが寂しくてたまらなくなってしまうことがあるけれど、これは何なんだろう。
自分が経験できなかった寂しさというよりも、そういうことを上手くさせてあげられなかった父や母の寂しさが、ちょっとだけ分かるようになったからかな。
世の中のお父さんたち、今日は早く帰れるといいね。