Summer Readingその後
今年の夏は国産ミステリの夏でした。
以下、一言コメント。
歌野晶午
『葉桜の季節に君を想うということ』→今年の夏はこれから始まった。この後、怒濤の国産ミステリが続きました。見事にだまされた。でも、なんだか後味が悪くて、「面白かったけど好きではない」ものの1つ。
有栖川有栖
『月光ゲーム』、『孤島パズル』、『双頭の悪魔』→推理・青春小説三部作。『双頭の悪魔』が質量ともにピカイチ。新作を読みたい。
若竹七海
『スクランブル』、『火天風神』、『ヴィラ・マグノリアの殺人』、「古書アゼリアの死体」、『猫島ハウスの騒動』→『スクランブル』は国立つながりで。最後の3冊は架空の土地「葉崎」を舞台にしたコージーミステリ。楽しく読めた。駒持警部補にまた会いたい。
岡嶋二人
『99%の誘拐』→とっても面白かった。1988年ごろの作品なのだけれど、パソコンの古さは全く気にならない。犯人はすぐに明らかになるが、いかにして誘拐を成立させるかドキドキ。
東野圭吾
『手紙』→大変重いテーマなんだけど、半日で読んでしまった。テーマの重さに比べて作品そのものがなんだか軽かった。読みやすいのだがただそれだけで、ずんと来るものが残念ながら無かった。
その他
森見登美彦
『太陽の塔』→これは逆に「好きではないけど面白い」という感じか。
7月から8月末までに12冊。娯楽ものとはいえ、よく読んだものです。ちなみに、この何倍も買った。Book
Off中心に安く買って、約80冊、総額3万円ほど、
Posted at 09:16 午後
双頭の悪魔

著者と同名の登場人物がいて、「読者への挑戦」があるエラリー・クイーン的な作品を発表している有栖川有栖の代表作。
まさに「新本格派」な作品。クイーンやクリスティーやヴァン・ダインの頃の推理小説のような雰囲気が楽しい。安心して?読める傑作でした。
Posted at 09:31 午後
『葉桜の季節に君を想うということ』

2004年版このミス1位。2004年本格ミステリベスト1位などと帯にあり、その上「これが現代ミステリーのベスト1です」とまで書いてある。文庫で470ページほど。3日ほどで一気に読み終えた。登場人物もストーリーも魅力的で、その上何とも言えないトリックがある。このトリックを許せるかどうかで評価が大きく分かれるだろう。非常にパワーを感じる作品。
読後の感想としてはとても面白かったが、トリック自体の必然性は本当にあるのか?と思った。確かに「えっ!」と驚いたが、このトリックなしの方がすっきりしていないか・・・。伊坂幸太郎も叙述上のトリックを使うことがあるが、伊坂の作品ではもっと上品?というか共感でき、だまされてうれしいのだ。『砂漠』とかね。
Posted at 10:28 午後