2008 GRAMMY AWARDS


第50回グラミー賞レッドカーペット

アワードにはパフォーマンスがつきもの。グラミーは賞の数も多いだけにパフォーマンスも多い。しかもアワード限定のコラボが基本。たまにシークレット・ゲストも出るんですが、今年はリハーサルまでやったにもかかわらず、なぜか本番には姿を現さなかったKing of POPもいて、そういうハプニングもまた生中継のおもしろいところ。賞の行方にはあまり関心がないけれど、最優秀アルバムは愛聴盤でもあるので改めて別館でとりあげます。

今回、いくつかのパフォーマンスは、メイン会場のステープルズ・センターとは別の場所でおこなわれています。ひとつは招待されたけれどビザの申請が許可されなかったために訪米できなかったエイミー・ワインハウスのライヴがロンドンから、もうひとつはオーケストラを従えたフー・ファイターズのライヴが50回の歴史上で初めて野外特設ステージから中継されました。

主要3部門を含む5部門の受賞で“エイミーの年”になった今年のグラミーでしたが、彼女の受賞を快く思わない人たちも少なからずいたようです。そんな緊張感とロンドンは午前4時という未明の時間帯独特の空気感が伝わってきて、L.A.に来られなかったのはむしろ天の配剤だったのかもしれません。
フー・ファイターズのライヴでタクトを振ったのは、ジョン・ポール・ジョーンズ。過日のレッド・ツェッペリン再結成コンサートでドラマーを務めたのはボンゾの息子・ジェイソンでしたが、デイヴ・グロールも切望していたといわれています。この共演は願ってもない機会だったでしょう。



毎年祝日と重なるおかげで、グラミーだけはリアルタイムで観ることができます。でもレッドカーペットは、いままでほとんど取りあげませんでした。ミュージシャンのファッションって独特で、掟破りだけど当のご本人だから似合う、あるいは派手で目立つけど全然おしゃれじゃないとか、極端なんですね。おもろいけど、あまり参考にならない。なのでエントリにはしてこなかったんですが、最近はレッドカーペットも注目されていて、いつでもどこでも舞台衣装みたいな格好じゃ通用しないという認識が高くなってきたいみたいです。逆に言えば、よくも悪くもグラミーらしさが薄くなってきたってことなんですけど。




■ LOVE DRESS IN BLUE ■
最大のサプライズはなんといっても年間最優秀アルバムに、ハービー・ハン
コックの“RIVER:the Joni letters”が選ばれたことでしょう。アワードでは
クラシックとジャズの競演ということで、ラン・ランとハービーによる“Rha
-psody in Blue”が披露されました。見出しはそれに引っ掛けたものですが、
なぜかブルー系のドレスが目立った今年のグラミーでした。パントンがカラ
ー・オブ・ザ・イヤー2008にBlue Irisを選んだ
影響なのかどうか、 愛より出
て、藍より青いドレスの数々をご覧ください。大きめバングルにも注目を。




■ビヨンセ
エリー・サーブの08年春のクチュール・ラインより。ジュエリーは、ローレン・シュワルツのダイヤモンド。



■リアーナ
ザック・ポーセンの08年春夏コレクションより。ショパールのジュエリー。



■ネリー・ファータド
アーサー・メンドンサのドレス。




■コリーヌ・ベイリー・レイ
ルエラの08年春夏コレクションより。
スパンコールを花のカタチにして縫い止めてあります。ランウェイでは色違いの赤をベット・フランクが着用。青い花もかわいいですね。





■ナターシャ・ベッディングフィールド
リーム・アクラの08年春夏コレクションより。ジュエリーは、ニール・レイン。



■テイラー・スウィフト
ドレスはサンディ・スピカのカスタム・メイド。靴はジミー・チュウ。




■アリシア・キーズ
ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェのドレス、ヘアスタイルはモヒカンにインスパイアされたものだそう。



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■ LOOK FOR THE BEST DRESSER ■
グラミーのレッドカーペットはドレスがどうこうより、ミュージシャンの個性
のほうが前面に出て、映画祭より傾向が絞りにくいぶん、おもしろくもありま
す。カッコいいけど、ほかのひとが着たらサイアクとか、ベストなのかワース
トなのかわからないひとも結構います。役柄次第で何者にもなれる俳優と違っ
て、アーティストは本人の存在感そのものが最大の“勝負服”なんでしょうね。


■ファーギー
カルヴァン・クラインのドレス、カルティエのジュエリー。
ストリート系でデヴューしたひともビッグネームになるにつれて、どんどん洗練されていきます。言い替えれば、ファッションもオリジナリティが薄れ、クチュールのスタイリングに身を委ねるようになるということ。その典型がマドンナ、最近ではファーギーにそれを感じます。ただ、彼女は昔からミニマムなデザインが好きで、それにちょっと変わったデザインのジュエリーをプラスするのがうまい。典型的な美人じゃないけど、魅力がある。この着こなしもすてきです。




■ディー・ディー・ブリッジウォーター
ロベルト・カヴァリの07年春夏コレクションより。




■フェイス・ヒルとティム・マックグロウ
ヴァレンティノの08年春夏コレクションより。ジュエリーは、ロレイン・シュワルツ。



■ヨーコ・オノ





■リンゴ・スターとバーバラ・バック



■キャリー・アンダーウッド
ズヘア・ムラッドの08年春夏コレクションより。





■ナタリー・コール






■シンディ・ローパー
そう、こういうドレスにレザーのロングスリーブをあわせるのが、シンディのセンスなんです。レザーとレースは、なかなかフェティッシュな組み合わせ。
最近はブロードウェイに進出して『三文オペラ』では絶賛されました。コルセットとガーターベルトといった肌も露な姿で熱演し、声も脚線美も健在なところを証明しています。そういえば、ビュスティエをステージ衣装に持ち込んだのはマドンナより彼女が先でした。




■アシャンティ
エリー・サーブの07年春夏コレクションより。




■ミリー・サイラス
セリーヌの08年春夏コレクションより。セルジオ・ロッシのクラッチと靴。


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■ MEN IN BLACK  ■
たまにはメンズも取りあげましょう。ドレスに比べるとみための大きな変化に
は乏しいのですが、複雑な決まりごとがたくさんあって、どこにどれだけこだ
わるかでセンスが問われます。ブラックタイ、ホワイトタイといったドレスコ
ードは紳士の礼服の名称ですから、女性も知っておいて損はありません。とい
うか、見立てる気がない男性に代わって選んであげなくちゃならなかったり。
ただし、フォーマルウェアの参考にするなら、オスカーのほうがふさわしい。
グラミーはむしろ冒険のサンプル。人気はいつもながらのアルマーニですが。



■ジョン・レジェンド
アルマーニ。

■リュダクリス
ミラノから帰って間もないラッパーは全身をアルマーニで。決まってるけど、決まりすぎてマフィアみたいですね・・・



■マーク・ロンソン
ドルチェ&ガッバーナ。


■Mika(ミーカ)
レバノン出身のシンガー・ソングライター兼プロデューサー。ブリティッシュ系のミュージシャンにはなぜかデザイン学校の卒業生とか、元グラフィック・デザイナーという経歴の持ち主が多いんですが、彼もそのひとり。というより現役です。しかも、ポール・スミスの07年春夏コレクションのモデルに抜擢されたりもしています。そう去年渋谷駅前の特大ポスターになった、あのひと。ちなみに、たまごっちのコレクターとしても有名です。



■ジェイ-Z
トム・フォードのタキシード。




■シール
YSLの白のスーツ。



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■ LOVELY WORST DRESSERS ■
今回はたまたまやりすぎちゃったひとから、着るものなんてどうでもいいひ
と、これが「おしゃれ」と信じて疑わないひとなど、ワーストドレッサーに
もいろいろなタイプがいます。見ていて清々しいのは、どうせなら確信犯的
にやらかしてくれるひと。センスはサイアクなのに妙に似合っていて、ファ
ッションは服装の問題じゃなく、じぶんの個性を楽しむことだと気づかせて
くれます。ある意味、ベストドレッサーよりおしゃれを楽しんでるかもね。




■シェール
ボブ・マッキーのデザイン。
ワーストドレッサーといえば、このひとをおいてほかにないでしょう。毎回どこがどうなっているかわからない摩訶不思議ないでたちでご登場あそばします。おとなしい時期もありましたが、散々「らしくない」「つまらない」といわれ、「どっちやねん!」と開き直ったのか、以来、ずっと期待に応えてくれています。これもアンサンブルというよりはオブジェのようですが、それでもシェールの凄いところは服に負けていないこと。




■ファンテージア
H.スターンのジュエリー。
第3代アメリカン・アイドル、栄えあるワーストドレッサーも獲得。ドレスはワッシャー加工のシルクでしょうか。身頃部分はリボン状のシフォンでモチーフをつくって縫い止めてあるのかな。全体にシワっぽく、サイズもあっていないのか、シルエットがきれいにみえません。でもバングルはすてき。




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■ STAGE OUTFIT  ■
アワード本編の最大のお楽しみはなんといってもパフォーマンス。その日だけ
のコラボは後になって“伝説化”するものも。それは、スライ・ストーンとゴー
ルドのコートというふうに、コスチュームとともに想い出されるものもしばし
ば。今回はシルバーのビスチェとパンツですね。いや、もう、さすがとしか。





■ビヨンセ
ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェの07年秋冬コレクションより。






■ビヨンセ & ティナ・ターナー
年齢的には孫と祖母といってもおかしくないふたりの競演。とにかくヘアスタイル以外はシルエットが双子みたいなのが凄い。スタジオ・ゲストの土屋アンナが「68歳になっても、あんな格好したい!」と発言。いくつになってもああいうのが似合って、孫といっしょに踊っても違和感ない—だったら高齢化社会もそんなに悪くない気もします。バストはビスチェで締めれば上がるけど、ヒップは大臀筋を鍛えておかなくちゃね。





■アリシア・キーズ
アルベルタ・フェレッティの輝くチュニック。







■ファーギー
ヴェルサーチの08年春夏コレクションより。

■リアーナ
ザック・ポーセンの08年春夏コレクションより。
キャット・ウォークではシンプルなベルトが使われていました。



■キャリー・アンダーウッド


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■ PRE PARTY & AFTER PARTY  ■
セレブリティはパーティがお好き。理由をつけてはパーティを開き、アワード
の前後にも当然のようにパーティがあります。アフター・パーティは授賞式帰
りにそのまま立ち寄ることがほとんどですが、そのためにお色直しするひとも。





■ビヨンセ






■キャリー・アンダーウッド
ナイーム・カーンの07年秋冬コレクションより。クラッチはメアリー・ノートン(上、アフター・パーティ)。
マルケーザの08年春夏コレクションより(下、プレ・パーティ)。



■リアーナ





■アリシア・キーズ



■ディータ・フォン・ティース
クリスチャン・ディオールの08年春夏コレクションで発表されたアンサンブル。




■ファーギー




どうやらWGAのストライキは暫定合意に達したようで、予定どおりオスカーは開催されることになりました。ということで、こちらでも予定どおりエントリを上げられそうです。問題はわたくしの出張と重なることで、速報は無理かもしれませんが、例によってどこよりも量だけは多いレポートになるでしょう。ごく一部のみなさま、どうぞお楽しみに。
*写真はPeople.com、InStyle.com、Style.com、gettyimages.comから使用しました。



Posted: Fri - February 15, 2008 at 09:50 PM         |
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Published On: Feb 17, 2009 10:05 PM
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