RINKO KIKUCHI STYLING PROJECT
ある日突然、レッドカーペットにデビューすることになったら:菊池凛子 スタイリング・プロジェクト(仮想)
そんな日が来ないと言い切れますか?
人生、どんなことが起こるかなんて、わかりゃしません。わたしだって3年前には「菊池凛子」なんて知りやしませんでした。ジェニファー・ハドソンだって、3年前までは単に歌のうまい素人に過ぎなかったんです。それにね、たとえあなたがノミネートされなくても、パートナーとして参列することだって考えられます。
わたしはそんな野心なんて持ってませんよ。単にファッションが好きなウォッチャーです。
が、しかし、今年は、はっきり言って懸案事項がひとつある。そう、菊池凛子嬢のドレスですよ。『バベル』は観ていないので、評価はできないのですが、そりゃノミネートされるくらいなんだから、きっとすばらしいに決まっているでありましょう。しかしながら、彼女のレッドカーペット・ファッションは、いまやハリウッドでも確固たる地位を築きつつある・・・ワースト・ドレッサーとして。
アワード出席者には新人だろうが、ベテランだろうが、厳しいファッション・チェックが入るのがハリウッドのお約束。彼女のブレーンはいったい何しとんねん、と言いたい。もうね、あまりにもレッドカーペットのスタイリングの戦略を知らなさすぎ。あんなにカワイイのに、なんでそんなにヨゴレに走らせてしまうのか、まったくもって理解できません。
そこで、なんとか名誉挽していただきたく、日本一のレッドカーペット・ウォッチャー(←しつこい)として、ぼらちゃんにぜひともひと肌、脱がせていただきたい。
まず、その前に凛子嬢のファッションを振り返って傾向と対策をば。
左:カンヌ映画祭(2006年5月23日)
中:Glamour
Magazine Hosts The 17th Annual Glamour Women Of The Year
Award(2006年10月30日)
右:IFP
Presents The 16th Annual Gotham
Awards(2006年11月29日)
深夜、ソファから落っこちそうになったカンヌの着物はともかく、中央と右はそれほど悪くはない。
問題はワントーン・ブロンドで、あれがどうしたってタカラヅカかヤンキーに見えてしまう。巻き髪は似合うと思うので、とにかく髪の色を濃くしていただきたいと切に願うのであります。
じつは、着物にモヒカンというスタイルを見たシャネルの関係者が、これを気に入って、『バベル』関係のイベントでは、ほぼすべてシャネルが衣装提供することになったらしい。なんか誤解があるような・・・。
左2点:Hollywood
Life Magazine's 6th Annual Breakthrough
Awards(2006年12月10日) 右2点:"Tea
In The Desert" SAG Foundation Brunch Honoring Sydney
Pollack(2007年1月7日)左のまとめ髪はなかなかかわいいんだけど、アタマが大きく見えるのが難。それとあの髪色はやっぱり全体から浮いて見える。靴は『プラダを着た悪魔』のプロモーションを意識したんでしょうかねぇ。赤のパンプスと赤口紅は、ちょっと古くさい印象。こういうドレスには黒かシルバーのサンダルのほうが、かろやかでいい。右は酷評された着こなし。シャネルのロゴ入りスーツなんですが、足元もさることながら、メイクが大問題。しっかりした眉なのに色が薄い。口紅もほとんどグロス仕上げだけで、どこかのメディアには「寝起き?」と書かれていたような・・・


左:2007 Palm Springs
International Film Fest Awards
Gala(2007年1月6日)
中:The
2006 National Board Of Review Awards
Gala(2007年1月9日)
右:12th
Annual Critics' Choice
Awards(2007年1月12日)
黒を選ぶこと自体は間違ってないのですが、ミニに中途半端な丈のブーツだとかレッグウォーマーみたいなクシャクシャが・・・レッドカーペットより歌舞伎町が似合いそうなのが悲しい。
それと毛皮のコートは私物なのか、いろんなところで見かけますが、PETAの人にマークされてないか、おねえさんはちょっと心配です。
左:The 64th
Annual Golden Globe
Awards(2007年1月15日)
右:13th
Annual Screen Actors Guild
Awards(2007年1月28日)
メディアに流れまくったゴールデン・グローブ賞のショットについては、ノー・コメント。それに比べたら、おなじシャネルでも右のSAG賞のほうが断然いい。やっぱり髪色は濃いほうが正解です。
これらを総合して、ぜひ下記の点をふまえたスタイリングをお願いしたい。もちろん、貴女がスポットライトを浴びる日のご参考にも。
●平均的な体型の日本人がレッドカーペットで素敵に見える5ヶ条
1)髪色は、自然な黒に。
2)髪のスタイリングは、おろす場合はゆるやかな巻きを入れ、まとめる場合はひねりなどを加え、ソフトな印象にする。
3)ドレスのシルエットはフィット&フレアではなく、スレンダーなフルレングスに。ポイントはトップスにおいて、スラリと見せる。
4)ドレスの色は濃色で、必ず無地にすること。
5)大げさな、目立つアクセサリーはつけない。
日本人は海外に行くと、黒髪のストレート・ロングだと絶賛されるんですよ。イタリアなんかだとモテモテです。が、身長が高くないとレッドカーペットだと貧相になるので、凛子嬢なら巻くか、まとめたほうがいいと思います。
それと、ボディラインに自信がないからなのか、お姫さまへの憧れからか、ドレスというと日本人にはフィット&フレアが人気なんですが、案外とごまかしがきかない。日本人は欧米人に比べ、小柄でスリムなので、ちょいとバストを寄せ上げしたら、スレンダーなドレスをセクシーになりすぎず、上品に着こなせます。デザインによっては、すこしトレーンを引くとなお可でしょう(脚が長く見える)。
着物を着ていけば、絶対にクレームはつかないんですが、将来を嘱望される国際派としては、ここはひとつ、ぜひともドレスで勝負をかけていただきたい。シャネルから選ぶことになりそうなので、この点はあんまり心配してませんが、変に和風の柄とか素材とか小物を取り入れないように。中途半端になって失敗するケースが多いので。
ぼらちゃん的なおすすめを、今季のコレクションから選んでみました。
左は、エリー・サーブ。これの黒なんかいいんじゃないでしょうか。スカートのボリュームはもうすこしすっきりさせるとして。
ま、そうは言っても絶対シャネルでしょうから、クチュールからだとこんな感じ。マリエ(ウェディング・ドレス)なんだけど。笑。白はダメです、これの黒、ありませんか、ムッシュ・ラガーフェルド?
当日、どんないでたちでお出ましになるか、楽しみなような怖いような・・・
助演女優賞はジェニファー・ハドソンで決まりだと思うけど、彼女の年齢なら、これからいくらでもチャンスはあるはず。というわけで、凛子嬢の今後の活躍に期待。
【2月27日追記】
もう報道でご存知のとおり、オスカーでのドレスは、こちらでございました。
やはりシャネルのオート・クチュールにジュエリーですが、ここいちばんで、いちばん決めてくれましたよ。しかも、カラダもちょっと絞ってるような。さすが女優。
全米各メディアの批評もおおむね好評で安堵してます。
ポージングがいまいちぎこちなく、昨年のキーラ・ナイトレイにそっくり。やはり新人は緊張してしまうのでしょうか・・・ぜひともオスカーの常連になるような大女優に成長していただきたいと、ウォッチャーとして陰ながらエールを送らせていただたいと存じます。がんばれ〜♪