2009 Screen Actors Guild Awards Red
Carpet(まず映画部門から)
第15回スクリーン・アクターズ・ギルド(SAG)賞授賞式レッドカーペット
オスカーも終わってしまいましたが、前哨戦となるアワードがいくつかありますので、やっつけてしまいましょう。
SAG賞は身内の集いといいますか、俳優同士がお互いの功績を称えあう賞なので、オスカーやGGより全体にリラックスした雰囲気が漂っている気がします。そのせいかドレスコードはフォーマルでも、あまり厳格な印象はありません。
SAG賞らしいのは「作品賞」にあたるのが「アンサンブル演技賞」といって、出演した俳優たちに賞が贈られることでしょう。体操競技やシンクロナイズド・スイミングなどの芸術スポーツには個人戦と団体戦がありますが、個人戦に相当するのが主演、助演の男優賞、女優賞で、団体戦に相当するのがアンサンブル演技賞と考えればわかりやすいのではないでしょうか。そのためキャストが並んで撮影がおこなわれることも多く、お互いに打ち合わせしているのかどうかわかりませんが、出演者どうしで色やデザインがかぶることもなく、ウォッチャーとしては、演じたキャラクターの延長線上のドレスアップを楽しめるレッドカーペットです(とくにテレビ部門)。
ということで今回は趣向をかえ、SAGにならって作品中心にグルーピングしてみました。
www.huffingtonpost.com/
※後日追記予定:bola's
Best(☆)、Worst(★)、個人的な趣味としてFavourite(◎)は着てみたいドレス。
[Theatrical Motion Picture/
映画部門]
■Outstanding
Performance by a Cast in a Motion Picture
/アンサンブル演技賞
■Slumdog
Millionaire(邦題:スラムドッグ$ミリオネア)製作:クリスチャン・コルソン監督:ダニー・ボイル(『トレイン・スポッティング』)脚本:サイモン・ビューホイ(『フル・モンティ』)原作:ヴィカス・スワラップ「ぼくと1ルピーの神様」出演:デヴ・パテル、フリーダ・ピント、アニル・カプール、イルファン・カーン音楽:A・R・ラーマン(『ムトゥ 踊るマハラジャ』『エリザベス:ゴールデン・エイジ』)2008年/イギリス、アメリカ/配給:ギャガ・コミュニケーションズ/公式サイト
Irrfan
Khan, Dev Patel, Freida Pinto and Anil Kapoor accept the Cast of ‘Slumdog
Millionaire’
『トレイン・スポッティング』のダニー・ボイル監督最新作はボリウッド映画(?!)とずいぶん話題になってましたね。インドのスラム街出身の少年が一攫千金を狙ってクイズ番組に出場、いよいよ最後の質問まで辿りつくのですが、不正を疑われ・・・というストーリー。
新宿タワーレコードで、ふと耳にした曲がめちゃくちゃカッコよくて、おもわずカウンターで誰のなんというアルバムか尋ねました。それがこの映画のサウンド・トラック盤だったんですが、とにかく走りたくなる曲ばかりで、ジムのランニングコースを廻るときに、まさにぴったり。
そういえばアルバム・ジャケットのフリーダ・ピントも走ってますね。ボイル監督のことですから、きっと疾走感あふれる作品に仕上がってるんでしょう。すくなくともアルバムは◎です。
Freida
Pinto in Marchesa
ヒロイン、ラティカ役のフリーダ・ピントは、マルケーザのドレス、マーティン・カッツのジュエリー、ロジェ・ヴィヴィエのクラッチ。
■Doubt(邦題:ダウト〜あるカトリック学校で〜)製作総指揮:セリア・コスタス製作:スコット・ルーディン、マーク・ロイバル脚本/監督:ジョン・パトリック・シャンリィ原作:ジョン・パトリック・シャンリィ「ダウト—疑いをめぐる寓話」出演:メリル・ストリープ、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス、ヴィオラ・デイヴィス音楽:ハワード・ショア衣装デザイン:アン・ロス2008年/アメリカ/105分/配給:ディズニー/公式サイト
原作は2005年のトニー賞演劇部門で各賞を総なめにし、ピュリッツアー賞も受賞したジョン・パトリック・シャンレイ原作の舞台劇で、映像化にあたって作者みずから脚本を書き、メガホンもとっています。1960年代の神学校を舞台に、人種問題やケネディ暗殺といった当時の社会背景を絡めつつ、初めて迎えた黒人生徒と神父の間に芽生えた「疑惑」をめぐる物語。これは絶対に映画化されるだろうとおもってました。トニー賞の主演女優賞を受賞したチェリー・ジョーンズが演じた校長役は、映画版ではメリル・ストリープが演じています。ちなみにこの年のミュージカル部門作品賞は『モンティ・パイソンのスパマロット』、ホストはハジけた司会っぷりでオスカーにお呼びがかかった違いないヒュー・ジャックマン。これは疑惑の余地のない事実です?!
Meril
Streep in Danna Caran
シスター・アロイシス役で主演女優賞を受賞したメリル・ストリープはダナ・キャラン。
「まさか受賞するとおもってなかったから、ドレスを着てこなかったのよ!」の受賞スピーチが会場で大ウケ。
それにしてもこのひとが『プラダを着た悪魔』でミランダ役をやったんですよねぇ・・・演技力ってすごい。
Amy
Adams in Giambattista Valli
純真な新人教師シスター・ジェイムズ役で助演女優賞にノミネートされたエイミー・アダムスはジャンバティスタ・ヴァリのドレス、H.スターンのジュエリー。
Viola
Davis in David Meister
黒人少年ドナルドの母親・ミラー夫人役で助演女優賞にノミネートされたヴィオラ・デイヴィスはデヴィッド・メイスターのドレス、ジュディス・リプカのジュエリー、ジュディス・リーバーのバッグ。
■The Curious Case of Benjamin
Button(邦題:ベンジャミン・バトン 数奇な人生)製作:キャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル、セアン・チャフィン監督:デヴィッド・フィンチャー脚本:エリック・ロス原作:F.スコット・フィッツジェラルド『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ティルダ・スウィントン、ジェイソン・フレミング、イライアス・コティーズ、ジュリア・オーモンド、エル・ファニング、タラジ・P・ヘンソン撮影:クラウディオ・ミランダVFX:デジタル・ドメイン2008年/アメリカ/167分/配給:ワーナー・ブラザーズ/公式サイト
原作はスコット・フィッツジェラルドの同名小説ですが、かなり改変されているようです。老人としてうまれた男がだんだん若返っていく・・・というプロットはおなじなのですが。
ケイト・ブランシェットが演じたデイジーという役は原作ではヒルデガルド・モンクリーフとなっています。フィッツジェラルドでデイジーとくれば、当然‘The
Great Gatsby’ですよね。‘VANITY
FAIR’誌2月号のカヴァーはケイト・ブランシェットでしたが、これがどうみたってかつてミア・ファローが演じたデイジーのイメージなんです。そういえばブラッド・ピットはロバート・レッドフォードの後継者なんていわれてましたので、なんだかこのふたりで『華麗なるギャツビー』を観たいなぁ、なんておもってしまいましたよ。
Angelina
Jolie and Brad Pitt in Tom Ford
ベンジャミン・バトン役で主演男優賞のノミネートされたブラッド・ピットはトム・フォードのスーツで。
ノーネクタイですが、ポケットチーフの差し色がアンジーのドレスとおそろいというのが憎ったらしいなぁ、もう。
Teraji
P. Henson in Hervé L. Leroux
ベンジャミンの母親代わりになる女性、クィーニーを演じて助演女優賞にノミネートされたタラジ・P・ヘンソンはエルヴェ・L・ルルーのドレスにH.スターンのジュエリー。
Julia
Ormond in Azzaro
デイジーの娘・キャロライン役のジュリア・オーモンドはアザロのドレス。
なにせ主人公が80歳でうまれて、年々若返っていくんですから、65年うまれのジュリアが69年うまれのケイトの娘役でもなんの不思議もありません。
■Milk(邦題:ミルク)製作:ダン・ジンクス、ブルース・コーエン監督:ガス・ヴァン・サント(『グッドウィル・ハンティング 旅立ち』『エレファント』)脚本:ダスティン・ランス・ブラック出演:ショーン・ペン、エミール・ハーシュ、ジョシュ・ブローリン、ディエゴ・ルナ、ジェームズ・フランコ、アリソン・ピル、ヴィクター・ガーバー、デニス・オヘア撮影:ハリス・サヴィデス(『ゲーム』『エレファント』)音楽:ダニー・エルフマン(『シカゴ』)2008年/アメリカ/128分/配給:ビックス/公式サイト
1977年に全米で初めてゲイとカミングアウトして選挙に立候補し、市会議員に当選したハーヴィー・ミルクの伝記映画。ハーヴィー・ミルク(日本ではハーヴェイともハービーとも記述される)については、すでにオスカーを受賞したドキュメンタリー作品や、彼をモデルにした、あるいは捧げられた音楽、舞台作品が多数あるし、ランディ・シルツの伝記も邦訳されています。この伝記をベースにしたブライアン・シンガー監督作のプロジェクトも進んでいたのですが、こちらはWGAのストが原因で頓挫したままになっているようです。全米でもっともゲイ・フレンドリーといわれるサンフランシスコは、もっともリベラルといわれるカリフォルニア州にありますが、昨年11月の住民投票でなんと同性婚禁止法案(propositon
8)が可決してしまいました。ミルクが生きていたら、なんといったでしょうか。
Robin
Wright Penn in Dolce & Gabbana with Sean Penn in Giorgio
Armani
タイトルロールを演じて主演男優賞を受賞したショーン・ペンはジョルジオ・アルマーニ。
ロビン・ライト・ペンはドルチェ&ガッバーナのドレスとティファニーのジュエリー。
Diane
Lane in David Meister with Josh Brolin in Dolce & Gabbana
ミルクを射殺するダン・ホワイト議員役で助演男優賞にノミネートされたジョシュ・ブローリンは、ドルチェ&ガッバーナのスーツ。
夫人のダイアン・レインはデヴィッド・メイスターのドレスとシャネルのジュエリー。
Alison
Pill in Jason Wu
ミルクの選挙運動に貢献したアン・クローネンバーグを演じたアリソン・ピルはジェイソン・ウーのドレス。

■Frost/Nixon(邦題:フロスト×ニクソン)監督・製作:ロン・ハワード(『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』)脚本・製作総指揮:ピーター・モーガン原作:ピーター・モーガン
‘Frost/Nixon’by Peter
Morgan製作:ブライアン・グレイザー、ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー出演:マイケル・シーン、フランク・ランジェラ、ケヴィン・ベーコン、レベッカ・ホール、トビー・ジョーンズ、マシュー・マクファデン、オリヴァー・プラット、サム・ロックウェル撮影:サルヴァトーレ・トチノ音楽:ハンス・ジマー2008年/アメリカ/122分/配給:東宝東和/公式サイトこちらは英国初演、ピーター・モーガンの戯曲の映画化。ウォーターゲート事件後にニクソン大統領を取材したデヴィッド・フロストとの会話劇です。ヒットした舞台劇を映像化するにあたっては、メインキャストをそのまま映画でも起用する場合とまったく異なる配役をする場合があります。舞台俳優の知名度が低い場合や映像化までのインターバルが長かったりすると映画俳優にシフトするケースが多く、近作では『ダウト』や『マンマ・ミーア』が後者の典型(どちらもメリル・ストリープの仕事というのが興味深い)、前者の代表が本作ということになります。フランク・ランジェラはニクソン役でトニー賞主演男優賞を獲得。ニクソンに容貌こそ似ていませんが、仕草や声色、その佇まいが「まさにその雰囲気」だったとフロスト本人が答えています。
Frank
Langella
リチャード・ニクソン元大統領役で主演男優賞にノミネートされたフランク・ランジェラはマオカラーのジャケットを着用。
ランジェラは映画やドラマの渋い脇役で登場することが多いですが、もともと舞台出身。いるだけで策謀の匂いがするような演技をさせれば天下一品です。映画にも印象的な作品がたくさんありますが、トレッキーとしては‘DS9’のジャロ大臣がニクソンの雰囲気に重なります。彼は一時期、ウーピー・ゴールドバーグと暮らしていましたので、彼女が‘TNG’のガイナン役とくれば、意外とトレッキーつながりだったりして、と妙にうれしくなってしまいます。
Kyra
Sedgwick with Kevin Bacon in Calvin Klein and daughter Sosie
ニクソンの補佐官ジャック・ブレナンを演じたケヴィン・ベーコンはカルヴァン・クラインのスーツで。
夫人のキーラ・セジウィックと中央は娘のソシエ・ルース・ベーコン。
■The
Wrestler(レスラー)監督:ダーレン・アロノフスキー(『π』『レクイエム・フォー・ドリーム』)脚本:ロバート・D・シーゲル出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド主題歌:ブルース・スプリングスティーン2008年/アメリカ/109分/配給:日活/公式サイトアンサンブル演技賞にはノミネートされませんでしたが、ミッキー・ローク復活で話題のこの作品もとりあげておきましょう。80年代に一世を風靡した人気レスラーもいまや落ち目、心臓疾患のため引退を余儀なくされ、最後のリングにあがるが・・・というストーリー展開はミッキー自身の人生と重なってみえることが、本人をよほど奮起させたのか、今年は世界中の映画祭で主演男優賞をショーン・ペンと分けあった格好になりました。ミッキー・ロークでは客が来ないからと映画会社の意向で当初ニコラス・ケイジにオファーされたそうですが、ケイジが降板、映画会社とも袂を分かったために、監督の希望どおり主演が実現したそうです。個人的には役者としてはショーン・ペンが好きなのですが、会場を爆笑の坩堝と化すミッキー・ロークのスピーチがとにかく楽しみなので、SAGで彼のスピーチを聞けなかったのが残念でした。
Mickey Rourke in Dolce &
Gabbana
ランディ‘ザ・ラム’ロビンソンを熱演し、主演男優賞にノミネートされたミッキー・ロークは、ドルチェ&ガッバーナのスーツ、サングラスはローリー・ロドキン・バイ・サマ。
Marisa
Tomei in Erie Saab
主人公ランディを愛するストリッパー、キャシディ役のマリサ・トメイはエリー・サーブのドレスにH.スターンのジュエリー。
カラダを張ってるのはミッキー・ロークだけじゃありません。ストリッパー役ということでポールダンスを踊るシーンがでてきます! 吹替えではなく、ダンサーについてレッスンを受け、本番では20テイク撮ったそう。20テイク!!
44歳になっても崩れないカラダの秘密はフラフープとか。携帯用をまいにち持ち歩いてるんだそうです。たしかにくびれそうだ・・・
Evan
Rachel Wood in Monique Lhuillier
ランディの娘、ステファニーを演じるエヴァン・レイチェル・ウッドはモニーク・リュイエのドレス、セルジオ・ロッシの靴。
マリリン・マンソンと別れて黒髪はやめたみたいですね。一時はディタとそっくりになってしまったので「なにやってんだ」とおもってたのですが、彼女らしい個性があらわれてきました。
Angelina
Jolie in Max Azria
『チェンジリング』のクリスティン・コリンズ役で主演女優賞にノミネートされたアンジェリーナ・ジョリーはマックス・アズリアのドレス、ティファニーのジュエリー。
Anne
Hathaway in Azzaro
『レイチェルの結婚』のキム役で主演女優賞にノミネートされたアン・ハサウェイはアザロのドレス、カルティエのジュエリー、クリスチャン・ルブタンの靴。
Melissa
Leo
"Frozen
River"のレイ・エディ役で主演女優賞にノミネートされたメリッサ・レオ。
名まえを聞いたことはあるんだけど、どうしても思い出せなくてimdb.comにあたったら、『ホミサイド/殺人捜査課』のケイ・ハワード役だったんですね。マニッシュでハードな役柄だったから、ドレスアップした姿をみても気がつきませんでした。同い年だということも初めて知り、主役とはいえスチールで判断する限り、かなりの汚れ役なので、あのシワや老け顔はどうも特殊メイクらしく、騙されるところでした。サンダンスで激賞された作品とは聞いていたので、これはちょっと楽しみ。脇役が多かったひとですが、今年、このほかに主演作を含めた4作品が公開されます。ずいぶん下積みが長かったわけですが、インタヴュアーに「いまがプライムタイムですね」といわれて「50歳になってプライムなんて最高よ!」と答えていのたがとても爽快でした。
Kate
Winslet in Narciso Rodriguez
主演、助演にダブルノミネート、『愛を読むひと』のハンナ役で助演女優賞を獲得したケイト・ウィンスレットはナルシソ・ロドリゲスのドレス、ショパールのジュエリー、クリスチャン・ルブタンの靴。
Penelope
Cruz in Azzedine Alaïa
『それでも恋するバルセロナ』のマリア・エルサ役で助演女優賞にノミネートされたペネロペ・クルスのドレスはアズディン・アライア、ショパールのジュエリー、フェリックス・レイのクラッチ。
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continued(テレビ部門篇は近日中に)