ともだち。 



 我が家には娘より一年半ほど早く生まれたワンコがいる。娘がやってくるまではもちろん我が家の一番人気で、ゲストの皆様にも大人気だった。また本人も、構ってもらえるのが大好きなのでお客様大歓迎で、未だに新聞の集金だろうが宅急便の配達だろうが、玄関に人の気配があると大喜びで構って構ってと飛び跳ねる。
 とてもかわいらしいいい子なのだが、ご飯は一人で食べられるし寝かしつけなくてもちゃんと寝てくれる、といった感じに自立してくれているので、さらに手がかかるのがやってきた場合どうしてもかまってやれる時間は短くなってしまう。申し訳ないと思っているのだけれど、こちらも体力があまりある方ではないので、今まで通りというわけにはどうしてもできなかった。

 それでもワンコはじっと我慢してくれていたのだが、先週、とうとう体調を崩してしまった。下痢と嘔吐が続いて、ご飯を食べようとしない。平謝りしつつ慌てて病院へ連れて行った。(ちなみに動物病院の先生にも看護士さんにも愛想がいいので、病院でも大人気である。旅行に行く際には預かってもらっているのだが、先日実家に帰る時預けに行ったら「次はいつ来るのかって楽しみにしてたんですよー」といわれてしまった)
 診断は、おそらくストレス性の腸炎。赤ちゃんがいると大変だと思いますが、なるべく前と同じようにしてあげて下さいといわれてしまった。犬によっては、赤ちゃんがきたことで自分にかけられる愛情が減ったのがわかると、赤ちゃんに敵意を示す場合もあるそうだ。話としてしってはいたが、いざ自分の愛犬が体調を崩すととても身に迫った話として聞こえた。

 構う時間が激減していたことについては海より深く反省したものの、前と同じにするのはやはり難しい。特にリビングではそろそろはいはいの練習に入っている娘がごろごろしているので、好きに走らせるのはちょっとリスキーな感じだ。しかも自他の区別がついて来た娘も最近は遊びを要求するので、体力のない私には全方位に対するサービスはちょっとつらい。
 そこで発想を変えて、娘と一緒にワンコと遊ぶ、にしてみた。先の話にあるように、ワンコが娘を敵視する危険性はもちろんあったわけなのだが——


 好きに遊ばせつつ撮影するのは至難の業なのでケージ越しでの対面であるが、ワンコは大喜びして娘の手といわず足といわずチャンスがあれば顔でもどこでも舐めようとするし、娘は目をきらきらさせながらワンコの鼻を掴むわ口の中に手を差し込んで歯を握るわやりたい放題である。口の中に手を入れられてもワンコは絶対に噛もうとしない。いじくり回されているのに尻尾をぶんぶん振って娘を構おうとするし、娘も甘噛みされても手足をべろべろに舐められてもケージをがしっと握ってちっとも離れようとしない。

 一生懸命遊ぶ二人をみていて、何一つ教えてないのになあ、と少し胸が熱くなる、そんな土曜日の昼下がり。 

Posted at 土 - 7月 10, 2004 at 03:14 午後        


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