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Published On: 10 01, 2005 11:59 午前
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1015 : モジュラー・システム「Teleo」の解説(002) : 小林茂
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DSPマガジン 2003.07.02 No.1015
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モジュラー・システム「Teleo」の解説(002)
小林 茂
第一回に続いてMakingthingsのTeleoの紹介をしたいと思います。前回はTeleoの最も基本的なセットであるIntroductory Kitを中心に、主に入力側としてのTeleoをご紹介しました。今回は、Servo Moduleを中心に、出力側としてのTeleoをご紹介したいと思います。また、後半には、最近更新されたMakingthingsのwebの簡単な紹介等もあります。
○Servo Moduleとは?
Servo ModuleはTeleoの一連のモジュールの一つで、その名の通りラジコンのサーボ・モーターを利用するためのモジュールです。
Documentation for the Teleo Servo Module
http://www.makingthings.com/products/documentation/teleo_servo_user_guide/index.html
Servo Module一台では八台までのサーボ・モーターを制御することができます。ラジコン用のサーボ・モーターはもともとラジコン・カーやラジコン・ヘリコプター等のために販売されているものですが、最近では小型ロボットをホビーで製作するために使用されることも増えて来ているようです。このため、ROBO ONEなどのメジャーな大会の前になると、ロボット用に最適とされる特定の機種が売り切れになる、というようなことも起きているようです(笑)。
ラジコン用の一般的なサーボ・モーターには、モーターの回転を減速するための減速器と、現在の角度を検出するための可変抵抗器が入っています。これにより、単に回転の方向と速度を指定するのではなく、直接角度を指定してコントロールすることができます。車の車輪のように無限に回転するタイプではありませんし、回転できる角度も制限されていますが、ロボットの関節やカメラの台座のようなものを作るのには適しています。
サーボ・モーターはPWMで制御します。PWMというのは、Pulse Width Modulationの略で、その名の通りパルスの幅を変調するものです。PWMの説明としては、ユーザー・ガイドの中にある次の図が分かりやすいかと思います。
http://www.makingthings.com/products/documentation/teleo_user_guide/electronics.html#pwm
この図で、縦軸は電圧、横軸は時間です。オンになっている区間とオフになっている区間の比率(デューティー比)を変えていくことにより、連続的に割合を変化させていくことができます。サーボ・モーターの場合には、この比率で角度を制御します。
PWM出力といえば、前回紹介したMulti IO Moduleにもありますが、Servo ModuleのPWM出力はサーボ・モーターの制御に最適化されています。また、サーボ・モーターを制御する場合にはある程度の容量も必要になりますので、(ちょっとした実験ではなく)実際にサーボ・モーターを使用する場合にはServo Moduleが必要になるでしょう。
こうしたサーボ・モーターは種類が非常に豊富なのも特長で、価格も実売価格で二千円程度から一万円以上と、大きさや性能に応じて自由に選択できるようになっています。本格的なロボット用のアクチュエータ—となると一個で数万円程度するのが普通ですので、数千円で普通のラジコンショップで購入できるというのは大きなメリットでしょう。
Servo Moduleの解説ページでは「HiTechとFutaba(双葉)の両方のコネクターに対する互換性がある」とされています。私はこちらのオンラインショップからHiTECのHS-645MGというサーボ・モーターを購入しました。
Fantom Ring
http://www.ne.jp/asahi/robo/fantom/index.htm
こちらのショップでは、サーボ・モーターだけでなく、二足歩行のロボットを組み立てるために必要なパーツやキットを豊富に取り扱っています。サーボ・モーターをロボットの関節に使用する場合には、ブラケットと呼ばれるパーツを組み合わせるのが定番ですので、用途に応じてブラケットも併せて購入しておくと良いと思います。
SB-01Baというブラケットにサーボ・モーターHS-654MGを組み込み、Servo Moduleに接続した状態は次の写真のようになります。
この状態で簡単にサーボ・モーターをコントロールしてみましょう。Servo Moduleに対応するオブジェクトはt.servoです。
t.servoに関する詳しい解説はこちらのページにありますが、とりあえず一個のサーボ・モーターをコントロールするだけであれば、Number Boxをt.servoの第1インレットに接続するだけで十分です。
http://www.makingthings.com/products/documentation/max_externals/t_servo.htm
Number Boxの値を変えると、サーボ・モーターが動きます。実際に動いている様子を撮影したムービーがこちらです。ここでは、metroで1000ミリ秒ごとにランダムな角度を指定するようにして撮影しています。大きく角度が変化する時にも、素早く移動しているのが分かると思います。
これだけでは単に一つの関節が動いているだけですが、これに小型カメラ(UnibrainのFire-i)を組み合わせると次のようになります。Jitterなどを利用してこのカメラ入力を解析すると、特定の物体の動きを追従するカメラのようなものも簡単に実現できるでしょう。このムービーを撮影した時には、簡単にテープでカメラを固定しただけであったため、ランダムの範囲も狭くしてカメラが振り落とされないようにしていますが、しっかり固定すればもっと激しい動きをさせても大丈夫です。
ただし、サーボ・モーターのパワーを超えた負荷をかけた状態で無理に動かし続けると、モーターが焼き切れてしまう場合がありますので注意が必要です。そうした事態が予想される場合には、現在のモーターの角度をみて、指定した角度まで動けないようであれば無理はしないようにする、等の処理が必要になります。もっとも、こうした処理も全て通常のMaxのスタイルで組めますので、試行錯誤しながら進めることができるのは大きなメリットでしょう。
以上がServo Moduleでサーボ・モーターをコントロールする例の紹介でした。これだけではあまり面白く感じられないかもしれませんが、複数のモーターを組み合わせてコントロールすることにより、非常に複雑な制御も可能になります。是非トライしてみて下さい。
○Teleoに関する情報(web)
それでは、ちょっと方向を変えます。つい最近、Makingthingsのwebページは更新され、新しいコンテンツが追加されました。その中でも興味深いと思われるものを紹介します。
Project Gallery
http://www.makingthings.com/projects/gallery.htm
これはTeleoを使用して実際に作成されたプロジェクトを紹介するページです。説明文は全て英語ですが、豊富な写真がありますので、英語が苦手という方でも眺めるだけで何となく何が紹介されているのか分かるのではないかと思います。
この中からいくつかピックアップして紹介します。
http://www.makingthings.com/projects/hand_mechanism/hand_mechanism.htm
まず最初に、「Animatronic Hand」は人間の手の形をしたオブジェです。横からの写真を見るとよく分かりますが、それぞれの指にサーボ・モーターがつながっていて、プーリーでそれぞれの関節が連動して動くようになっています。前半で紹介した例ではブラケッとを用いて一個のサーボで一つの関節を構成する、というものでしたが、このような方法を使えば少ない個数のサーボでも有機的な動きを実現することができます。Teleoモジュールとしては、勿論Servo Moduleが活躍しています。
http://www.makingthings.com/projects/intermap/intermap.htm
次に、「InterMap」です。これは1:1スケールのインタラクティブな迷路です。参加者が迷路に入ると、頭上のカメラが動きをとらえ、参加者の位置を元にドアの開閉をコントロールします。この迷路自体のスペースは限られていますが、このようにインタラクティブに変化することにより、非常に複雑なものになります。写真の中には機構部分のクローズアップもありますが、大掛かりかつかなり精巧なものですね。
これらの例を見ると、比較的小さなものから、大規模なインスタレーションまで様々に応用できるということがわかるのではないかと思います。また、同じようなモジュールを使っていても、人によって全く使い方が異なるというのも興味深い点ではないかと思います。
Teleo Cookbook
http://www.makingthings.com/projects/cookbook/cookbook.htm
こちらは「興味はあるけれどセンサー等を実際につないでみるのは初めて」というビギナー向けの詳しい解説記事です。センサーそのものの説明から接続の方法まで、ステップ・バイ・ステップで丁寧に説明されています。また、それぞれのセンサーを応用したアイデアまで紹介されていますので、辞書を片手に眺めてみるのも良いのではないでしょうか?
○Teleoに関する情報(ML)
最後に、メーリングリストの紹介です。Teleoに関しては二種類のメーリングリストがあります。前者は新製品やイベント等に関するお知らせのためのMLで、後者はTeleoのユーザーやTeleoに興味がある人が登録して情報を交換するためのMLです。もしTeleoを既に購入して詳しい情報を得たいという場合には、これらのMLに登録するのをおすすめします。
MakingThings announcements
http://groups.yahoo.com/group/makingthings_announce/
Teleo by MakingThings
http://groups.yahoo.com/group/makingthings/
○最後に
今回はServo Moduleを中心に紹介しました。次回は(いつになるのか分かりませんが)つい最近正式リリースされたTeleo SDKをとりあげようかと思っています。しかし、他に面白いトピックがあれば、そちらを先に紹介することになるかもしれません。感想やリクエスト等ありましたら、↓のBBSに書き込んで下さい(匿名でも結構です)。
http://www.turn-a.jp/contents/bbs/easybbs/index.php?index=2
なお、前回紹介したTeleo Introductory Setですが、期間限定でUS$199になっているようです。興味のある方は是非この機会にお買い求め下さい(笑)。
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