1009 : インフォメーション(004) : 赤松正行 


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DSPマガジン 2003.04.19 No.1009
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久しぶりのDSPマガジンの配信です。1ヶ月以上間が空いてしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。いつのまにか完全春モードになっていますね。この間、私はROBOTIC MUSICのために神戸で数日間過ごした後、2週間ほど海外逃亡し、帰国後は溜まりまくった仕事をこなす毎日です(涙)。そんなわけでDSPマガジンも休眠していましたが、今回は、そのROBOTIC MUSICとイギリス事情、そして、待ちに待ったXMAXについてお知らせします。

・ROBOTIC MUSIC完了
・イングランド・レポート
・Mac OS X用Max/MSP/Jiterリリース

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インフォメーション(004)
赤松正行

■ROBOTIC MUSIC完了

DSPマガジンでも事前情報をお伝えしていた「ROBOTIC MUSIC」は無事に全日程を終了しました。ジーベック・ホールに5体のロボットをセットアップした展覧会は、広い空間とライトアップが効果的で、不思議なロボット演奏を日夜繰り広げていました。コンサートでは、人間のパフォーマーが登場したり、楽器の入れ替えがあったり、作品によっては強力なPAをかけたりと、展覧とはかなり違った趣になったと思います。

コンサート作品の多くは、展覧作品をベースとしているのですが、作者が直接オペレートしていることもあって、気迫の演奏になっていました。これに対して、展覧は瞑想系・内省系だったような気がします。基本的な構成が同じであり、忠実に動作するロボットを使っているにもかかわらず、そのような差異が出せたことは、大きな収穫のひとつでした。

http://www.iamas.ac.jp/~aka/photo/200303-RoboticMusic/

同時開催の、DSPオフ・サマースクール2003も大成功でした。初心者が多かったこともあって、ゆるやかに進行したレクチャーは和やかな雰囲気だったのですが、ワークショップとなると空気が一変します。参加者自身がロボット・キットを組み立てて、Maxからコントロールするということで、全員が殺気立って制作に没頭、会場は熱気に溢れかえっていました。そして、わずか4日間という制作期間で、見事に個性溢れる作品が完成し、笑いあり、感嘆ありの発表会に臨んだのでした。これまでのサマースクールの中でも、もっとも「熱い」ワークショップでしたね。

プレゼンテーションでは、展覧・コンサート用のロボットを制作していただいた山崎さんが、オリジナルのヒューマノイドを持ち込まれ、ワークショップで用いたロボット・キットの国内販売元である野本さんが、同じロボット・キットで作った前代未聞の二足歩行ロボットを実演されました。ワークショップとの関連も深いので、これまた熱い質問や深い議論が飛び交っていました。そして、完徹で制作を続けたと言うハピスタのプレゼンは爆笑もので、翌日にはリベンジまで行う暴走ぶりでした。

http://www.iamas.ac.jp/~aka/photo/200303-DSPSS2003/

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■イングランド・レポート

オフ・サマースクールが終了した翌々日、イラク戦争の影響を心配しながらも、イギリスに出かけました。最初の1週間はロンドンに滞在し、Ravensbourne大学でのレクチャーと、知人のスタジオでのレコーディングに明け暮れていました。

Ravensbourne大学はロンドン郊外にあり、学生数1000人の小さな学校で、各種デザインや服飾、放送関係などの学科があります。イギリスで一番最初にデジタル系の教育を始めたことでも有名だそうです。

http://www.rave.ac.uk/

注目は、インタラクティブ・デジタル・メディアなるMAコース(大学院)で、ここではMax関連の制作が行われています。アルス・エレクトロニカなどにも出展してますが、XRというサイトあたりを見れば、作品の雰囲気が伝わってくると思います。

http://www.ma.rave.ac.uk/xr/

このMAコースでは、レクチャーをしたり、学生の制作相談に乗ったりしてました。込み入った話となると、英語で会話するより、パッチを書いちゃうほうが早かったのが、ご愛嬌。ちなみに、このコースのスタッフであるJim Wood氏は来日回数も多く、サマースクールの論文集に2回も寄稿してくれています。

http://homepage.mac.com/masayukiakamatsu/PhotoAlbum4.html

3月末からはケンブリッジに移動し、Respondというフェスティバルに参加しました。このフェスティバルは、インスタレーション展示、パフォーマンス、講演、デモ、パネル・ディスカッション、ワーキング・グループ・セッション、クラブナイトなどなどで構成され、4日間の会期に盛り沢山の内容で、充実していました。

http://www.futurephysical.org/pages/content/resp_env/nex.html

ここでは、お馴染み(?)の「Time Machine!」を展示しましたが、とても評判が良くて、何人もの待ち行列ができていました。しかし、直前になって依頼されたスピーチとパネル・ディスカッションは冷や汗もの。もちろん英語なので頭が爆発していました。

http://homepage.mac.com/masayukiakamatsu/PhotoAlbum5.html

ところで、なにやらイギリスではMaxが流行っているらしいです。子供連れのご婦人に、私もMaxやってると言われたり、ニキビ顔のギャルにMaxの勉強方法を相談されたり。トランスMaxエクスプレスを持っていると言う人もいて、日本語が読めそうもないんだけど、存在を知っているだけでも驚いちゃいますね。もちろん、Maxを使った出展作品も多くて、誰もが普通にMaxの話題を出してくるのが、なんとも妙な感じでした。

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■Mac OS X用Max/MSP/Jiterリリース

長いパブリック・ベータテストを経て、ついにMac OS X用のMax/MSP 4.2が4月18日にリリースされましたね。同じく、Mac OS X用のJitter 1.1もリリースされています。しかも、Max/MSP 4.1やJitter 1.0からのバージョン・アップは無料!です。なんとも良心的な対応ですね。

http://www.cycling74.com/products/dlmaxmsp.html
http://www.cycling74.com/products/dljitter.html

まず今回は、以前のバージョンからの変更点をチェックしておきましょう。これは「ReadMe-MaxMSP42.rtf」の最後に記された「Major Differences between Max/MSP 4.2 for OS X and Previous Versions」の翻訳です。拙い翻訳であることはご勘弁を。

〜OS X用Max/MSP 4.2における、以前のバージョンからの主な変更点〜

1. OS XにはOMSがない。従って、MIDI機能を利用するには、OS Xに組み込まれたCore MIDIを用いる。Core MIDIはOMSと同じように働き、Maxと他のアプリケーションとの間でのMIDI通信のための仮想入出力機能も内蔵している。

2. サウンド・マネージャーとASIOは、Core Audioに置き換えられた。Core Audioは、内蔵オーディオ機能やサード・パーティ製のオーディオ・ハードウェアを用いたオーディオ入出力を行う。

3. オーディオCDは、直接サポートされなくなった。その代わりに、MSPのsfplay~オブジェクトを使って、CDのトラックをオーディオ・ファイルのように開くことができる。これは、cdオブジェクトやcd~オブジェクトよりも強力であり、例えば、CDのトラックを異なる再生速度で再生したり、逆再生することもできる。

4. パッチ・ウィンドウでは、lock/unlockボタンは、タイトル・バー右側の楕円形のボタンになった。MIDI enable/disableボタンは存在しない。

5. スタンドアローン・アプリケーションの作成は、1ステップで行えるようになった。具体的には、Fileメニューの「Build Collective / Application」を選べば良い。スタンドアローン・アプリケーションのオプションは、新しいstandaloneオブジェクトと、そのインスペクターを使って設定できる。

6. エクスターナル・オブジェクトは、すべてのMax/MSPと共有する「 /Library/Application Support/Cycling '74」フォルダに収められる。このフォルダ内に作成したサブフォルダは、次にMaxを起動した時に、Maxのサーチ・パスに追加される。

7. OS 9で用いられるファイル・タイプやクリエータの情報を持たないOS Xファイルであっても、適切なファイル拡張子を持っていれば、Maxはそのファイルを扱うことができる。例えば、ファイル名の末尾が「.pat」で終わるファイルは、Maxのバイナリー・ファイルであり、「.txt」で終わるファイルは、テキスト・ファイルとして扱われる。

8. 注意:OS Xでの処理速度が、OS 9と同じであると考えてはならない。あるものは速くなっているし、あるものは遅くなっている。私たちは、OS Xでの処理速度の改善に努めており、将来のアップデートによって、より速くなることを願っている。

9. OS 9用のMax/MSPのために開発された、サード・パーティ製のエクスターナル・オブジェクトの多くは、OS Xではアップデートが必要になる。あるオブジェクトを使用しようとして、Maxウィンドウに「can't fragload」というエラーが表示される場合は、そのオブジェクトのOS X対応版を用いなければならない。

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