1028 : Max Tips(005) : 赤松正行 


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DSPマガジン 2004.04.02 No.1028
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SuperCollider関連の配信が続いていましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか? なんでもSuperCollider Dame School in Tokyoはアっと言う間に定員に達したそうで、DSPマガジンで紹介する隙もありませんでした。サウンド&レコーディング・マガジンの次号では、2ページも割いてDSPスーパースクールのレポートとJames McCartney氏のインタビューが掲載されるそうです。といった具合に盛り上がっているSuperColliderですが、今回は久々にMax Tipsをお送りします。

・QT音源はSimpleSynthで
・マウスの位置設定
・テキストとしてのパッチ
・iLokドングルも使えるよ

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Max Tips(005)
赤松正行

■QT音源はSimpleSynthで

Max Tips(001)で、MaxからOS XのQuickTime音源を利用する手段として、qtmusicオブジェクトについて説明しました。その後、何人かの方から異なる方法を示唆していただきましたので、ご紹介します。

qtmusicはオブジェクトなので、簡単に利用できますが、このqtmusicはピッチベンドやコントロール・チェンジなどに対応していないという欠点があります。そこで、もうひとつの方法として、Pete Yandell氏が開発したフリーウェアである「SimpleSynth」を使ってみましょう。同氏はMax Tips(004)で紹介した「MIDI Patchbay」も開発しています。

SimpleSynthは、以下のULRからダウンロードすることができます。

http://pete.yandell.com/software/

SimpleSynthはアプリケーションなので、Finderでダブル・クリックして起動します。当然のことながら、Maxも起動しておきます。Maxでは、デフォルトのMIDI出力デバイスは「from Max/MSP 1」になっていますので、SimpleSynthのウィンドウ上部にあるMIDI Sourceポップアップ・メニューも「from Max/MSP 1」を選びます。あるいは、MaxでもSimpleSynthでも「SimpleSynth virtual input」を選択しても構いません。要は、いずれのアプリケーションでも同じデバイスを選ぶ、ということです。

このようにして、MaxからMIDIメッセージを出力すれば、SimpleSynthがQuickTime音源を鳴らしてくれます。SimpleSynthはピッチ・ベンドなどにも対応していますし、標準のQuickTime音源だけでなく、SoundfontsファイルやDLSファイルを利用することもできます。qtmusicオブジェクトに比べれば、かなり多彩な表現が可能になりますので、SimpleSynthを試してみてはどうでしょうか?

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■マウスの位置設定

マウスの位置(正確にはマウス・ポインタの位置)はMouseStateオブジェクトで得ることができますよね。テルミンみたいにマウスを動かしてピッチや音量を変えるなんて時には定番のオブジェクトです。それでは、逆にマウスの位置を変更したい場合には、どうすれば良いのでしょうか? これはMaxへのpupdateメッセージで実現することができます。例えば、メッセージ・ボックスに「;max pupdate 100 50」と入力し、そのメッセージ・ボックスをクリック。サクっとマウスが動きましたね。

マウスの位置を変更することは、OSの根源的な処理に関わるので結構面倒なのですが、Maxでは簡単に実現できるのが有り難いですね。サンプル・パッチも作ってみましたので、以下のコードを試してみてください。

max v2;
#N vpatcher 234 139 722 516;
#P origin -50 0;
#P window setfont "Sans Serif" 9.;
#P message 57 48 105 196617 ¥; max pupdate 100 50;
#P newex 295 75 45 196617 loadbang;
#P number 272 239 35 9 0 0 0 3 0 0 0 221 221 221 222 222 222 0 0 0;
#P number 216 239 35 9 0 0 0 3 0 0 0 221 221 221 222 222 222 0 0 0;
#P newex 272 161 42 196617 random;
#P newex 216 161 42 196617 random;
#P message 272 187 48 196617 ¥$1 1000;
#P newex 272 212 40 196617 line;
#P message 216 187 48 196617 ¥$1 1000;
#P newex 216 212 40 196617 line;
#P newex 216 75 27 196617 b;
#P newex 216 48 40 196617 key;
#P toggle 216 101 15 0;
#P newex 216 124 63 196617 metro 1000;
#P newex 216 263 66 196617 pack;
#P newex 295 124 75 196617 unpack 0 0 0 0;
#P newex 295 101 55 196617 screensize;
#P message 216 288 99 196617 ¥; max pupdate ¥$1 ¥$2;
#P connect 6 0 7 0;
#P connect 7 0 5 0;
#P connect 5 0 4 0;
#P connect 4 0 12 0;
#P connect 12 0 9 0;
#P connect 9 0 8 0;
#P connect 8 0 14 0;
#P connect 14 0 3 0;
#P connect 3 0 0 0;
#P fasten 2 2 12 1 342 151 253 151;
#P fasten 4 0 13 0 221 146 277 146;
#P connect 13 0 11 0;
#P connect 11 0 10 0;
#P connect 10 0 15 0;
#P connect 15 0 3 1;
#P connect 16 0 1 0;
#P connect 1 0 2 0;
#P fasten 2 3 13 1 363 155 309 155;
#P pop;

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■テキストとしてのパッチ

「以下のコードを試してみてください。」と言われて困惑した方に、ご説明。Maxのパッチは、通常はオブジェクトとパッチコードによってグラフィカルに表示されますが、これをテキストとして表現することもできます。そのようなテキストとして表現したパッチが、上記の記号と数字だらけのテキストなのです。

テキスト化されたパッチを、本来のパッチに戻すには、次のようにします。まず、パッチのテキストを選択し、コピーしておきます。次に、MaxのFileメニューの「New」から「Text」を選び、新しいテキスト・ウィンドウを開きます。そして、そのテキスト・ウィンドウにテキストをペーストします。さらに、Fileメニューの「Save」または「Save As...」を選び、適当な名前を付けて、パッチ・ファイルとして保存します。このようにして保存したパッチ・ファイルを開けば、通常のグラフィカルなパッチとして現れます。

それでは、逆にパッチをテキストにする方法についても説明しておきましょう。すでに保存しているパッチなら、Fileメニューの「Open As Text...」を選ぶだけです。これで、テキスト・ウィンドウにテキスト化されたパッチが表示されます。これはMax Tips(003)でも紹介しましたね。あるいは、パッチを保存する時に、Formatポップアップ・メニューで「Max text file」を選んでおけば、テキスト・ファイルとしてパッチが保存されます。このようなパッチ・ファイルは、任意のテキスト・エディタで開くことができます。もちろん、Maxの「Open As Text...」で開いても構いません。

テキスト化されたパッチは単なるテキストですから、これをコピーしてメールの本文にペーストするなど、通常のテキスト編集ができます。ちょっとしたパッチなら、ファイル添付しなくても良いので、お手軽ですね。上記のテキストもそうですし、Maxのメーリング・リストなどでも時々見かけます。

注意点としては、テキスト化されたパッチは、通常のパッチよりも容量が増えます。従って、大きめのパッチなら、通常のバイナリー形式のパッチ・ファイルとして保存するほうが良いでしょう。

また、メール本文にあるテキスト化されたパッチでは、メーラーの自動改行機能によって途中で改行されている場合があるので、注意してください。テキスト形式のパッチは、最初の行の「max v2;」を除いて、すべての行は「#」で始まり、「;」で終わります。「#」で始まっていない行があれば、それは強制的に改行されていますので、ひとつ前の行と合わせて一行になるように修正しましょう。もっとも、Maxも、ある程度までは自動的に修復するよう試みるので、強制改行されていても大丈夫な場合もあります。

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■iLokドングルも使えるよ

バージョン4.3.2からは、MaxはiLokというドングル(ハードウェア・キー)に対応しています。つまり、オーソラズしたiLokをUSBポートに差し込めば、どのコンピュータでもMaxが使えるわけです。これは、MaxだけでなくMSPやJitterも対応していますし、MacでもPCでも利用することができます。

1台しかコンピュータを使わないよって人には、従来のチャレンジ&レスポンス方式のオーソライズで充分ですが、何台もコンピュータを使う場合や頻繁にコンピュータを買い替える場合にはiLokが便利ですね。ライブや展示などで、普段使っているコンピュータではないコンピュータを使わなければならない場合にも役立ちます。

iLok自体はUS$40で購入しなければなりませんので、ちょっとした出費になりますね。ただ、iLokは複数のオーソライズ情報を持つことができ、DigidesignやWavesなどのProTools製品でも利用されていますので、すでに使っている人なら追加購入する必要はありません。

詳しくは、以下のURLを参考にしてください。

http://www.cycling74.com/support/questionsilok.html

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