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Total entries in this category: Published On: 10 01, 2005 11:59 午前 |
1011 : MSPビギナーズ・チュートリアル(001) : 後藤英------------------------------------------------------------------------
DSPマガジン 2003.05.05 No.1011 ------------------------------------------------------------------------ MSPビギナーズ・チュートリアル(001) 後藤 英 今回より、交互にMSPとJitterのビギナーズ・チュートリアルが始まる。まず全くはじめての人を対象にしてチュートリアルを行い、徐々にレベルを上げていく予定である。Maxとは少し異なり、MSPでは基礎知識をある程度身に付けておかなければ、なかなか応用は容易ではなく感じることだろう。ここでは、その基礎知識の準備となるための具体的な使用方法の解説を行なうことにする。 1.MSPとは MSPはMaxの中に含まれるオーディオを扱う機能である。このオーディオとは、MIDIなど外部の楽器を用いて音を鳴らすものではなく、コンピューター内で、厳密にはMaxの中で音を作りだしたり、変化させるなどのためである。多くのオブジェクトが用意されており、これらを組み合わせて音響を作り出す。Maxのオブジェクトを用いながら、音響を作るための数値などを変化させることができる。Maxの本体の中に、すでにMSPの機能は含まれているため、単なるオブジェクト群とは言い切れないだろう。使い勝手もMaxと若干異なり、全てのオブジェクトがMaxのオブジェクトと繋いだり、繋げられるものではない。少し専門的に言えば、信号(シグナル)の扱い方が異なるため、MSPのオブジェクトがMaxで扱う数値を入力する用意、または出力する用意があるものに限り、繋げ合わせることが可能となる(パッチ1 01.The line in MSP)。 2.MSPの基礎について 使い方に関しては、Maxと同じようなプログラムの仕方である。つまり、オブジェクト同士を線で繋ぎ合わせて、パッチを作る方法である。まず、顕著な違いとしては、MSPのオブジェクト同士に繋げられた線は黄色と黒色のものとなる。MSPのオブジェクトでMaxのオブジェクトから繋げられるものに関しては、線の色は通常の黒色となる(パッチ1 01.The line in MSP )。箱の中のオブジェクト名を見れば、名前の最後に~がつくことに気付くだろう。これは、ティルダと呼ばれる。これの例外としては、グラフィックなインターフェースを持つMSPのオブジェクトで、これにはオブジェクトの名前も見当たらなれば~も見られない(パッチ2 02.MSP objects)。dac~のオブジェクト、または、adc~のオブジェクトをダブルクリックするか、OptionsのメニューからDSPStatus...を選択することによって、MSPの基本となる設定をすることができる。ここでのそれぞれの項目は重要であるが、これを十分に全てを理解をするためには、ディジタル・シグナル・プロセッシング(DSP)に関しての若干の知識が必要となってくる。この基本となる設定とは言いつつも、専門的な知識が必要になってくるため、別の機会に詳しく説明することにしよう。 3.MSPでの単純な音響合成の例 さて、具体的な例を参照しながら、説明を進めることにしよう。初めて経験する多くの人は、専門的な知識が必要であるように感じたり、Maxと使い勝手が少し異なるために、MSPのプログラミングに多少不安を感じてしまうかもしれない。とにかくあまり複雑な部分は気にせずに、自分が知っているMaxの部分を元に、数値などを変えて音を加工したりしてみることをお勧めする。具体例の音を鳴らせてみたり、少し変化させてみることである。多くのMSPを用いる人、特にオーディオに関するプログラムを使用する人は、この方法で学んできた。専門書をまず読む必要など、全く考える必要はない。この方法に関しては筆者も例外でない。 3−1.dac~とezdac~について まず音を鳴らす前に、どうしてもしなければならないことがある。通常の状態ではオーディオを扱うことができず、これを使える状態にしなければならない。つまり音を鳴らすためには、これを何よりもまず先にオンにしなければならない。もう一つは、音を鳴らしてくれるオブジェクトが必要となる。厳密には、Max/MSPから音を出力する部分をコンピューターのオペレーティング・システムに関連させ、さらに、マシンの本体のアウトプットから音を出してくれる働きをするものが必要になってくる。この両方の機能を果たしてくれるのがdac~のオブジェクトである。このdac~にstartのメッセージ・ボックスを繋げて、それをクリックすることによって、オーディオがオンの状態となる。また、startwindowのメッセージでは、そのウインドウのみがオーディオがオンの状態となる。オーディオをオフにする場合は、stopのメッセージが用いられる。startのメッセージと同じ働きをするもので、1をメッセージ・ボックをクリックする方法がある。そして、stopと同様なのが0である。従ってMaxのオブジェクトのtoggleをオン・オフにすることでも同様なことが可能である。(パッチ3 03.dac~)。ここで、MSPのオブジェクトがMaxのオブジェクトと併用されて用いられる意味を理解してもらったことだろう。dac~のオブジェクトをパッチャー・ウインドウに表示せたばかりの段階では、左右のインプットがある。これは、ステレオで言う、左チャンネルと右チャンネルにあたる。出力される音も、このステレオ・チャンネルに該当する。dac~のオブジェクトの中に複数の数を記入することができる。サウンド・カードを用いている人には2チャンネル以上の複数のアウトプットを経験していることだろう。アーギュメントとして数を記入することによって、複数のサウンド・カードの許す範囲内でのアウトプットのチャンネルを選択することができる。ezdac~はほぼdac~と同じ働きをするものだと考えて良い。主な違いはグラフィック・インターフェースを備えていることと、パッチャー・ウインドウが編集状態になっている時に、上部のパレットから選んでドラッグして選ぶことができる。 ezdac~をクリックすることによって、オーディオがオンの状態となり、再びクリックすることによって、オフとなる。気を付けなければならないことは、これによってはstartのように、そのパッチャー・ウインドウ以外のパッチャーでもオーディオがオンになることである(パッチ4 04.ezdac~ )。 4. Max/MSP 4.2 OSXバージョンについて 若干、経験者向きの話題になってしまうが、Max/MSP 4.2 OSXバージョンについても少し触れておこう。OSXでのMSPでも使用方法に関しては、ほぼ同じだと考えて良い。OS9のMSPとの主な違いは、Core Audioを用いている点である。おおまかに言えば、今までのSound Managerにとってかわるものだと考えて良いだろう。これを用いるためには、MacOSX10.2以降をインストールしておく必要がある。内部のオーディオ・ハードウエア、または、エクスターナル・オーディオ・ハードウエアとアプリケーションのオーディオI/Oを扱うものである。Sound Managerと比べるとレイテンシーが少なくなっている。 Core Audioの設定は、DSP StatusのAudi Driver Setupから開くことができる。または、アプリケーションのAudio MIDI設定から直接開くこともできる。 「システム設定」では、ディフォルトのオーディオ・イン、または、アウトのディバイスを選択することができる。「選択したオーディオ装置」のメニューではオーディオ・ディバイスの選択をする。音量を調節は「入力音量」と「出力音量」のスライダーで行い、「装置の消音」のチェックボックスで入出力をミュートすることができる。「プレイスルー」のチェックボックスをオンにすると、入力された音が直接出力され、MSP変化された音と同時に聞くことができる。「入力の選択」では、ラインやマイクなど、入力装置を選択できる。「現在のフォーマット」では、チャンネル数、サンプリング・レート、ビット数を選択することができる。同様に、「出力の選択」の「現在のフォーマット」でも、チャンネル数、サンプリング・レート、ビット数を選択することができる。その下のスライダーでは、それぞれのチャンネルの音量を調節する。このウインドウの下方では、設定した状態が表示される。 さて、次回はJitterのはじめての人を対象にしてチュートリアルを行う。まずは、Jitterを理解するための 準備となる基礎知識についてお届けしよう。 ----------------------------------------------------------------------- 本稿で説明したパッチは、以下のリンクをクリックしてダウンロードできます。 MSPBT001files.sit ------------------------------------------------------------------------ 暫定版ながら、DSPマガジンのWEBサイトを作りました。 メルマガの発行確認や購読中止などの操作は、こちらをご覧ください。 http://dspmag.iamas.ac.jp/ ------------------------------------------------------------------------ Copyright(C)2003 DSP Magazine. All Rights Reserved. 転送・転載禁止 ------------------------------------------------------------------------ |