タイペイ2日目〜公演
朝から小雨模様の中、Ajiくんが迎えに来てくれて会場へ向かう。会場の紅樓劇場は、その名の通り赤いレンガ造り八角型の素敵な建物で、100年前に日本人の建築家が建てたそうで、レトロ感満点。1階がカフェや土産物売り場で、2階が控え室や事務所などがあり、3階がホールになっている。ホール内部も八角型で、天井がドーム状になっているせいか、響きは変な感じ。PAの調整の傍らで、早速準備開始。レンタルを依頼したバスドラやシンバル、スタンドなどは既にステージ上に用意されていた。TVケーブルも問題なし。事前の遣り取りでは詳しい情報が伝わって来なかったので心配していたが、きちんと対応されていた。日本から持ち込んだボンゴとトーキンドラムとマイクを設置し、コンピュータ2台にTVチューナーとオーディオ・インターフェースなどを仕込む。センシングもまずまず順調で、ほどなくリハーサル演奏を始めることができた。しかし、センシングの挙動不審が再発。シンバルを強く叩くと、しばらくセンシングが途絶えてしまうという気絶症状。プログラミング上の問題は原因を特定できていたので、パラメータを調整し、シンバルの鳴りを押さえるためにガムテープを貼付ける。鈴木くんの演奏も快調そう。2時半までのリハーサル時間だったので、定刻通りにリハを終了して、1階のカフェで昼食を取る。他の出演者も到着していて、挨拶を交わす。次のリハーサルに入るはずの人も昼食を取りながら談笑しているので変だなと思ったら、コンピュータの時計が日本時間のままで、1時間早くリハを終えていたことに気がついた。ちょっと失敗だが、ここはリラックスが肝心と昼食を続けることにする。夕方までカフェや会場周辺で時間を潰した後、最後のサウンドチェックでセンシングを再調整し、まず大丈夫だろうというところまで追い込む。控え室に入って、しばし休憩。鈴木くんは、演奏者というだけでなく、センシングの開発も担当したので、普段以上に緊張していると言うので、大丈夫大丈夫と安請け合い。しかし、開場して、立錐の余地もないくらいのお客さんが入っているのを見て、また緊張してしまったかもしれない。大きな会場ではないが、椅子席が満員だけでなく、立ち見や座り込みの人までぎっしり。400〜500人は入っているようだ。Joshuaも到着していて、ハグ&挨拶。さて、赤松+鈴木は万雷の拍手を受けてトップに登場。最初のテレビ放送を探りながら録画を行う部分から、観客の笑いや歓声が沸く。後で鈴木くんに聞くと、中国語放送だから内容が十分に分からないところを、観客の反応を頼りに演奏をすることになり、観客と一緒に演奏を作り上げる一体感があって良かったらしい。内容には直接影響しないが、冒頭で私の操作ミスがあり、ちょっと冷や汗。私も緊張しているらしい。続く、譜面に従って再生するパートで問題発生。まず、ガムテープで固定したコンタクト・マイクが外れてバスドラのセンシングができなくなる。これはすぐに鈴木くんが演奏しながらマイクを固定し直し、大事には至らずに済んだ。もう一つの問題は、シンバルによるセンシングの気絶症状の再発で、本番の気合いで強く演奏し、音量レベルが上がってしまったらしい。これもすぐに気がついたので、オーディオ・インターフェースの入力ツマミを絞りながら、全体のバランスが崩れないように他のパラメータを調整する。演奏の盛り上がりによってレベルは変化するので、最後の即興パートに至るまで、ひたすら人間オート・フェーダを続けるハメになる。これらの問題はシステムとしての不備が原因であるし、本番での演奏を見越した上で堅牢なシステムを作るべきなのは当然のこと。ただし、結果的にはセンシングが途絶えると打楽器だけの演奏が浮かび上がり、すぐに気絶状態から回復するので、今度は怒濤のように映像と音が被さるという展開になり、これがかえって迫力のある演奏になった。ともあれ、鈴木くんの演奏は素晴らしく、即興の組み立て方も映像のツボを押さえながらの満点状態だった。演奏終了とともに、再び万雷の拍手。続く、Randy
Yauはマイクとスピーカーのハウリングを使って轟音ノイズを聞かせる。Scott
Arfordはブラウン管式テレビを媒介させた重低音ノイズ。どちらも古典的な手法で、どうだかなという印象。今夜トリのLaetitia
Sonamiは、細い何本ものコードが美しいグローブを中心としたセンサー満載のパフォーマンスで、激しい動きは避けて説得力のある演奏を聞かせてくれる。ただこれも中盤の白熱球の点灯コントロールなど、やや古めかしい感じが否めない。3人ともサンフランシスコ在住で、このフェスティバルは何故か西海岸のアーティストが多く、JoshuaはSan
Francisco Music Festival in
Taipeiとジョークを言っていた。コンサート終了後は、ホテルに荷物を戻した後、数人で食事に出掛ける。中国式ビュッフェのレストランで、見慣れない料理がいくつも列ぶ。甘いものが多いが美味。
Posted: 木 - 5月 20, 2004 at 02:38 午前