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ホームセンターなどでよく、格安で販売されている逆輸入盤らしき音楽CDやミュージックテープなどを見掛けるが、たまたま訪れたペットショップで、なんとも奇妙なCDを発見してしまった。
『動物童謡シリーズ(税込み価格:3150円)』と題されたこのCD、様々な動物を扱った曲を、それぞれのカテゴリーごとに分類して、一枚のCDに収めたものだが、第5巻目の『うさぎのうた』には、驚愕してしまった。
なんと、ポストペットのキャラとして著名な「ミッピ」紛いのイラストが、堂々とジャケットを飾っていたのである。
その他の『動物童謡シリーズ』のジャケットには、それなりヘタウマな動物のイラストが描かれていて思わず嘲笑を誘ったのだが、この『うさぎのうた』に関してのみ、なぜか既存のキャラクター紛い。
ご丁寧なことに、なんとも不似合いなまつ毛や口まで加筆されていて、「ミッピのようでミッピじゃない」ってな感じが、妙に不気味な雰囲気をかもし出している。
こめかみあたりに光る一筋の「汗」、それはまるで「ソネットにバレたらどうしよう」という、制作者の冷や汗を象徴しているかのようだ。
これがその問題のジャケットである。

収録曲は、『十五夜』『うさぎとかめ』『まちぼうけ』『ふるさと』の全4曲。いずれの曲にも一応「うさぎ」が登場する。
しかし、たった4曲で3150円とは、常識を遙かに超えていて、開いた口もふさがらない。
それにしても、歌っているグループ名が「ザ・ミッピーズ」というのは、いかがなものか。なんとなくうら若き女性のユニットを連想してしまう。
ところがしかし……、実際歌っているのは、中年らしき男性で、それもソロ。
「他」となっているのにも関わらず、どの曲にも「他」らしき歌手が存在していないのだ。
男性がひとり、悦に入ったかのように不安定な音程(俗にいう音痴)で、声高らかに歌っているだけなのである。
たったひとりで「ザ・ミッピーズ」という複数形の名前をつけるなんて、こりゃもう小学生以下だ。
その上伴奏も、ない。つまりア・カペラである。
当然ながら同時収録「カラオケ」バージョンも無音状態で、時々歌っている男性と同じ声で、「ズンチャチャ」とか「あ〜ソレソレ」などといった合いの手が聞こえてくるだけ……、といった具合だ。
さらに驚いたのはこのCD、なんとCD-Rで書き込まれていたのである。
書き込み面を見れば、一目瞭然だ。
ジャケットもよく見ると、インクジェットのプリンタで印刷されている。
当編集部では、このCDの制作元である『動物童謡を愛する友の会』の所在を突き止めようと、販売していたペットショップのオーナーに、直撃インタビューを試みた結果、以下のような答えが返ってきた。
「このCDは、俺の知り合いが『どうしても置かせてくだされ。置くだけでいいんじゃ。リベートはちゃんとお支払いしますじゃよ』って言って、無理矢理置いていったんだよ。
このシリーズで『莫大な財産を手に入れるんじゃ』って、かなり鼻息が荒かったなぁ。
まぁ、置いておくだけなら別に害はないからね。
買った人からのクレームはなかったかって?
ハハハハ……、今まで一枚も売れてなからさ。クレームなんてあるわけないよ。あんたが最初で最後のお客さんだと思うよ。
それからさ、『動物童謡を愛する友の会』については、ノーコメントで頼むよ。その会のことを話したら、例の知り合いが俺の秘密をバラすって脅すんだよ。
まぁ秘密といっても、女房に内緒で一度だけ浮気をしたことくらいだけどね、アッハッハッハ……」
と、そのオーナー、自らの「秘密」を堂々とバラしておきながら、『動物童謡を愛する友の会』については、一切口を割ろうとはしなかった。
もしかしたらCDの中で歌っている男性は、そのオーナー自身なのかも知れない……、という疑いも持たれたが、このCDを編集室で聴いている時、副編集長のA子から思わずこんな発言が。
「この声、どこかで聴いたことがあるな〜って、ずーっと思っていたんだけどね、編集長の声に似ていないかな?」
なるほど、言われてみればそっくりだ。
前回の「モモオヤジ」といい、今回のCDといい、どちらも当編集部の責任者であるヒロシ@オヤジのスタンドプレーだとしたら、こりゃもう失脚どころか、永久追放も免れない。
近い内に、真意の程を報告したい。
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ジャケット画像はパロディーであり、文中の記事は、すべて創作です。
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