CDコンパニオンの詳細


オーディオCDとフロッピーディスクに入ったハイパーカードのスタックを同梱したかたちで最初は市販されていた。
CDをドライブに入れ、あらかじめインストールしたスタックを起動させると、スタックのページに仕込まれたボタンがCDの再生をコントロールして、「本」と音声を関連づける役割を演じた。 これができた背景にはCDの絶対番地をin point と outpointとして指定するツールをボイジャーが持っていたことがある。このような制作用のツールは様々な形で作られていた。
当時、パイオニアLDCにいた私たちは、サンタモニカのボイジャーと大変緊密な交流を保っていた。すでに「AppleLink」というメール交信システムを両者が備えており、朝な夕なに情報は行き交っていた。

 



写真は米国ボイジャーが販売した「Videodisc Accessory」という、レーザーディスク(LD)をコントロールするハイパーカードスタック。
LDをコントロールするツールの開発は、パイオニアLDCの独壇場で、その中心にいたのが祝田 久(現ボイジャー取締役)だった。彼のハイパーカードX-Commandは非常に評価が高かった。しかし、日本では知られず仕舞で私たちの活動は全くと言っていいほど評価されなかった。そこで自分たちの開発ソフトを「AppleLink」経由で米国ボイジャーへ送った。それを見た米国のスタッフは驚喜して、これに改良を加え彼らの手によって世界に紹介されていった。米国ボイジャーは、この一連の仕事に対して高い評価を獲得するという結果となった。

 

Videodisc Accessory の詳細

   

パイオニアLDCは、評価について蚊帳の外だった。祝田 久はこうした状況に心を暗くした。開発の根本は彼にあったにもかかわらず一切を米国ボイジャーが独り占めしている事態だったからだ。ボイジャーの開発担当であったスティーブ・リギンスとのやり取りがはじまり、私たちは敵対することよりも協調する道を深めていった。何よりも嬉しかったのはボイジャーの私たちに対する評価だった。
米国ボイジャーは、その後パイオニアLDCの我々を非常に重要なパートナーと認めるようになり、やがて1992年の日本でのジョイントベンチャー「ボイジャー・ジャパン」設立の足がかりとなった。