旅行記(2004年以前) > 2000年8月

京都・奈良・琵琶湖・浜名湖

<概要>

 

 

 今年の旅は、予算の都合上青春18きっぷ+ユースで行く京都&奈良です。なぜ今更奈良・京都?と思われるかもしれませんが、じっくり見て回るのは生まれて初めての体験です。

 18きっぷの基本は「大垣夜行」です。今は名前も「ムーンライトながら」と変わり、東京通勤圏と重なる小田原までは全席指定になっています。しかし、日程がお盆と重なってしまったためか、指定席が取れませんでした。泣く泣く、今回は始電からの乗り継ぎで京都を目指します。

<乗り継ぎで京都へ>

 乗り継ぎで行く時の鉄則は、乗り換え回数を少なくするとこと、長旅になるのでシートを確保することです。まずは、東京から最も遠くまで行く普通列車「静岡行き」に乗ります。順調に行けば、今後の乗り換えは静岡、浜松、大垣、米原の計4回になります。小田原を過ぎ、熱海を過ぎると、いよいよ旅行に来たと思えるような車窓が広がります。しかし、沼津を過ぎるとそれにも飽きてきます。今後の予定を確認しようと、時刻表を眺めていると、静岡で乗り換える予定の浜松行き普通列車は、清水駅が始発ということが分かりました。お盆のこの時期、静岡でまともに乗り換えてはシートに座れる補償はありません。そこで、清水で乗り換え、シートを何がなんでも確保する作戦に移ります。作戦が功を奏し、清水からシートを確保できました。これで浜松までは安泰です。

 静岡からは、結構な人が乗ってきました。やはり早めの継投が成功でした。小一時間揺られて浜松に到着です。浜松では、豊橋から新快速に化ける普通列車に乗り込みます。残念ながら3両編成の車内はかなり混み合っており、すぐには座れませんでしたが、浜名湖畔の駅「弁天島」で4割近くの客が下車し、そこからはゆっくり座ることができました。

 うとうとしながら電車に揺られていると、豊橋です。ここからは新快速になるので、あっという間に名古屋です。だいぶ日が高くなってきました。東京を出てから5時間近くが経っています。そろそろお昼の心配をする時間です。

 大垣から米原は、2両編成の普通列車に乗り換えます。この時期は、18きっぷユーザーが結構多いので、少しでも早く遠くの目的地に着けるよう、きわどい乗り換えを繰り返します。列車の編成数が一気に減るこの区間での乗り換えは、まさに戦争です。

 私の目的地は、米原で乗り換えればすぐなので、戦争は避け、大垣の街で昼食を摂ることにしました。駅を出て少し歩くと、いかにも地元の店っぽい定食屋がありました。NHKラジオの甲子園の中継が響き渡る店内で、カツ丼を平らげ、もう少し大垣の街を歩きます。的前商店街が切れるあたりの一角にある和菓子屋さん。「水まんじゅう」と書かれたのぼりが掲げられています。早速一つと思いましたが、まだ準備中。3時のおやつに合わせてか、まだできていないとのことでした。まだまだ先は長いので、駅に戻ります。

 大垣から米原の国境を2両編成の列車が進んでいきます。険しい山間に古戦場「関ヶ原」があります。ここを越えると、いよいよ西日本です。米原から先は、新快速で一気に京都に向かいます。

 東京を出てから7時間。ようやく京都に着きました。宿は にありましたので、駅からは少し距離があります。それでも今日一日、全く観光をしていなかったので、清水寺の方を周りながら、京都の街を散策して宿に向かうことにしました。

<京都市内観光>

 今日は、京都の観光+奈良への移動です。奈良に移動することを考えると、京都での観光もそれほど時間がありません。地図を開いて、いくつかポイントを絞ります。結局、金閣、寺、二条城、京都御所の4箇所を見て回ることにしました。京都市内は、路線バス網が発達しているので、公共の交通機関だけでも結構あちこち回れます。1日乗り降り自由のカードを購入し、まずは金閣を目指します。

 バスに揺られること20分。金閣寺の前に着きます。金閣寺の周辺は、公園のように整備されていて、涼しい木陰の下をゆっくりと散歩できます。歴史の教科書に出てくる写真とそっくりに水面に姿を写す金閣寺。遊歩道に沿って、輝く姿を眺めます。

 金閣から 寺までは、徒歩で移動します。地図で見ると2kmくらいなので、30分くらいで到達できるでしょうか。しかし、意外にも起伏が激しく険しい道で、40分近く掛かりました。金閣に比べると、さっぱりした感じで、観光客もまばらです。周囲を少し散歩しましたが、あまり時間は潰せず、次の目的地に向かうことにしました。

 二条城まではバスで向かいます。10分ほどで二条城前です。有名な観光スポットの一つだけあって、ものすごい観光客の数に驚かされます。お土産屋も通り沿いにびっしり並んでいます。

 二条城の中は、見学コースがしっかり整備されています。部屋の使い方などが、等身大の人形で再現されており、自動音声による説明が聴くことができます。1時間ほどで見学コースを回り、その後、外の庭園を散歩しました。そろそろお昼時ですが、お土産屋さんの食堂は、単価が高いので、敬遠します。次の目的地に行く途中で適当な店を探すことにしました。

 京都御苑までは、2km強の道のりです。だいぶ日が高くなってきたので、バスをとも思いましたが、二条城から直通の路線は無かったので、徒歩で向かいます。しかし、真夏の強い日差しと盆地独特の熱波が確実に体力を奪っていました。日陰で休みながらの道のり。あともう少しで御苑というところで、熱射病のような症状が出てきてしまいました。急きょ地下鉄で京都駅に戻り、冷房の効いた地下街のそば屋で休憩することにしました。

<京都→宇治→奈良>

 残念ながら、ここでタイムアップ。そろそろ奈良に向かわなければなりません。予定を一つスキップしてしまった無念さを心に残しながら移動です。なんとかもう1箇所見れないか、そう思いながら駅に向かいます。

 ふと路線図を見て気づきました。京都と奈良の間に宇治があるではありませんか。ガイドで調べると、平等院を見て回るくらいのコースは実現できそうです。電車で京都から15分くらいで、宇治の駅に着きます。ここからは商店街を抜けて平等院まで15分程で着くことができます。よく見ると拝観時間は17時まで。現在時刻は16時45分。中は常にガイドが付いてくれるようで、ぎりぎり最後のタームに滑り込むことができました。ガイドの説明を聞きながらの、約15分の見学。時間帯的に観光客もまばらで10円玉の絵柄で有名な平等院鳳凰堂をゆったり見ることができました。

 その後再び 線に乗り、奈良の駅に着きました。商店街を抜けて、宿を目指します。京都に比べると、都会的な雰囲気はまったくなく、下町風の情緒ある雰囲気の街並みです。街のあちこちで鹿が歩いているのが、どうも不思議な光景です。

<奈良市内観光>

 今日は奈良市内の観光です。特に日程を狙ったわけではありませんが、今夜は東大寺の灯籠流しの日だそうです。宿も特別に夕食の時間を早めてくれるとのことでしたので、日中は自転車を使って、市内を観光することにしました。

 奈良公園などのメインイベントを最後に回るため、まずは郊外の 寺を目指します。自転車で中心街から15分ほどで着きました。ガイドに載っているスポットですが、意外と観光客はまばらです。もっとも、それほど時間を潰せるような場所ではありませんが・・・。

 続いては、奈良の都:平城京跡を目指します。自転車で更に10分ほど進と、広大な土地に縦横等間隔に並んだ大きな石。実は平城京の建物の柱にあたる場所に石が置かれているとのことでした。平城京と言えば、多くの人が知っている場所ですが、案内看板などは乏しく、門が復元されているだけです。

  

 これは後で知ったことですが、奈良市では2010年の平城京の開都1300周年記念行事に向けて、平城京の「復元」に着手していたようです。この旅行で行った時は、その計画のうち、門と、柱の基礎までが完成した段階だったようです。

 日も高くなり、お腹も減ってきたので、中心街に戻り昼食を摂ります。今夜のことを考えると、これ以上の遠出は厳しいので、東大寺→奈良公園と「本丸」を攻めることにします。始めて見る東大寺の大仏は、なるほど大した迫力です。これだけ大きな建造物を1000年以上前の人が造ったということに驚かされます。私がこれまで見てきた仏像の中で、インパクトという点では日光の 寺には劣りますが、歴史の長さを考えると強い衝撃を受けます。関東には、これほど歴史のあるものはありませんしね。

 自転車で少しだけ移動して、奈良公園に入ります。この付近は五重塔や博物館など、1日では足りないくらいの規模の観光スポットのようです。観光客も、奈良に来てから最も多く思えます。また、この辺りは、鹿の数も並じゃありません。この年は記録的な猛暑だったせいもあり、多くの鹿がわずかな木陰に所狭しと身を寄せ合っていました。

  

 奈良市立博物館は、清潔感のある館内に、奈良時代の歴史に関わる展示物がこれまた整然と並べられていました。とても整備が行き届いている感じのする、好感が持てる博物館でした。

 宿に戻り、少し早い夕食を済ませると、再び東大寺に向かいます。日中には無かった屋台が参道沿いに並び、お祭りの雰囲気が街全体から感じられます。観光客風の人はとても少なく、せいぜい里帰り風の家族くらいのものです。地元のお盆を締めくくるお祭りの一つのような雰囲気でとても和やかなお祭りでした。

<琵琶湖>

  いよいよ今年の旅も帰路に着くことになりました。しかし、帰りもムーンライトが取れなかったので、普通列車ぶらり旅で帰ります。1日かけてただ帰るだけなのはもったいないので、寄り道コースを考えます。相変わらず暑い日が続いているので、水辺を中心に回ることにました。

 まずは日本一の湖、琵琶湖に向かいます。京都から湖西線方面に乗り換えます。水辺に降りるにはどこが良いか。車窓を見ながら下車駅を伺います。線路が湖面ぎりぎりを走る辺りで停車した 駅は、夏期限定の臨時駅。これは期待できると降りてみると、目の前が遊泳場になっていました。

 水辺で眺めてみると、海さながらです。対岸はもちろん見えません。打ち寄せる波を見ていると、砂浜にいるようです。しばし時間を忘れて水辺を楽しみました。

<浜名湖>

 さて、自宅までの道のりはまだ遠いので、再び京都に戻り新快速で米原へ。そこで待っていたのは、1日に数本の豊橋までの直通新快速。大垣での戦争のような乗り換えとは無縁の列車です。そのまま乗り込み、豊橋まではうとうとしながら揺られて行きます。豊橋で乗り換え、順調な道のりでしたが、あまりにも順調で昼食を摂っていないことに気がつきました。このまま浜松で下車して昼食を摂っても良いですが、それでは芸がありません。乗り換えが順調だったお陰で、多少時間に余裕があったので、浜名湖を観光することにしました。

 弁天島で下車し、レンタサイクルを借ります。浜名湖畔に軒を並べるお土産屋さんで、小さなお弁当を購入し、水辺で少し遅い昼食です。琵琶湖に比べると、対岸も見えるし、規模が小さな感じがしましたが、観光客がたくさんいて、観光地の雰囲気漂う街でした。

 後は帰宅するのみです。幸いにも弁天島から静岡行きに乗れたので、順調に帰ることができました。