私とあなたとストーンズ私とストーンズ > 第37話
腰痛に耐え、O2アリーナへ! Bステージ真横で見たローリング・ストーンズのスチャラカ演奏! 公共の屋内空間では禁煙のはずのイギリスで見たものは!?

O2アリーナ O2アリーナは巨大テントに角が生えたような形状です。その角がまた天空に向かって金属が突き出したやつなので、まず「雷が落ちたらどうすんだろう?」と思わざるを得ませんでした。
 右の図を見てください。まさに避雷針が12本。まさか無策ってことはないんでしょうけど、ねえ。

ストーンズ×UFC
UFCとストーンズの競演だ!
 会場が近づくと、途中に設けられたビジョンにミルコ・クロコップの姿が。9月にUFC(Ultimate Fighting Championship)が開催されるようで、その煽り映像です。
 渡英前から知ってはいましたが、いざ映像を見ると、何とも不思議な印象です。

 イギリスで興行が打てるということは、日米以外でも総合格闘技って興行的価値があるんだなあ。
 それにしても、8月27日にやってくれれば帰国を1日伸ばしてでも見たかったのに。

 ご覧の通り、会場内の旗もストーンズとUFCが並んでいます。俺の、まさに俺のための組み合わせだ。

 会場入口前には灰皿がいくつか設置されています。ああ、ホントに中では禁煙なんだ……。当然、ここで一服です。
 いよいよ中にはいると、警官(ガードだったかも)に呼び止められ、カバンをX線にかけられ、金属探知ゲートをくぐらされました。何だよ、空港じゃあるまいし。

 すると、ピーッと音がして、ランプがついちゃいました。
 まあ、そうだろうねえ。携帯持ってるし、引っかかるだろうよ。でも、携帯は自分で持ってろって言ったのはお前だぞ。
 めんどくさいので、Tシャツをまくりあげてコルセットを見せ、「たぶんこれだ!」と背中の金属の支柱を見せたら、身体検査もなく通過。
 ……うーん、これでいいのか、おい?

 長蛇の列のトイレでおしっこを済ませ(ちなみにもぎった後の会場内のトイレもあり、そっちの方が空いてました。この時は気づかなくて)、もぎりのニイチャンにカバンの中身を見せます。
 思いっ切りデジカメ入ってますけど。あ、関係ない? 爆発物の方の検査かな。

初日のチケット

 会場入りしたら、まずは今回来られなかった面々におみやげのご当地Tシャツ購入。演奏中にじゃまにならないよう、カバンにしっかりしまいます。
 さあ、前座終了を待って、いよいよ席へ。

O2Bステージ
見よ、このBステージの近さ!

 おおお、Bステ真横じゃん! こりゃいい席だ!
 正直申し上げましょう。21日と23日はスタンド席になってしまったので、「ファンクラブの先行予約で用意するような席じゃねえだろ!」と怒りを覚えました。が、ここならいいや。文句なし。
 近けりゃいいってもんじゃないよな。メインステージもさして遠くないし。いやあ、満足満足。

O2ここにいました
恒例の「ここにいました」です!

 ふと見れば我々の隣には小さいお子さんを連れたおとっつあんが。子供の耳に耳栓を入れてます。
 おお、大変だよね。俺もよーーっくわかるよ、その苦労。俺も経験があるからね。

 待ちきれない連中によってウェーブが発生しますが、私は腰の状態がアレなので、手だけを上げ下げ。

02ステージ
横アリと同じ、アリーナ版のステージです。

 BGMのChildren Of The Revolutionなんかを一緒に歌ったりしている間に、突然客電が落ちました! おおおお!

「よっしゃーーーー!」

 思わず日本語で叫び、立ち上がりましたよ。腰に負担がかからないように気づかいながら。

 おなじみの映像がスクリーンに登場、これまたおなじみの出囃子。来た来た来た来たぁ〜〜〜!
 おっ、暗くて見えにくいステージに人の気配が。

 キースがぬーっと登場、手には5弦ギターです! いやあああ、1年ぶりだな、おっさん達!
 1曲目は……

Start Me Up

 シンコペーションの効いたイントロ! 単純にして強力。
 70年代型ストーンズの集大成にして、後期ストーンズの原型とも言えるこの曲。アドレナリンが出まくります!

You Got Me Rocking

 90年代型キースの原型(またかよ)がこの曲です。
 それにしてもさすがはイギリスの観客。サビの「Hey, hey」は1回目が3回、2回目が6回という、よく考えたら変則的な繰り返し回数なのですが、ほとんど誰も間違いません。日本では結構4回やっちゃう人が多いのにねえ。

Rough Justice

 何で外人のストーンズ・ファンは新曲に冷たいんだろうねえ。ミックがMCで曲名を言っても、反応が鈍いです。
 俺、この曲好きだけどなあ。「うぉ〜〜〜!」と叫んだのは俺だけ、という状況でした。

Rocks Off
Let It Bleed
Beast Of Burden

 この3連発にはやられました。燃えましたねえ。
 ……が、モニターが悪いのか、どうも演奏にズレが……。とくにRocks Offではミック自らズッこけてしまい、演奏はその後グズグズでした(笑)。
 こういう時に楽しめるのが、すれっからしのストーンズファンです。なかなかコクのある瞬間でした。

Can't You Hear Me Knocking

 全体にロニーがよかったのですが、この曲でのソロは本当によかった! Licksツアーの時も悪くはなかったんだけど、全体にオリジナルのソリストであるミック・テイラーのラインと自分の持ち味のどこで決着をつけるかについて迷いがあったと思うんですよ。
 今回はそれが見られません。テイラーのラインを完全に“素材”として消化し、ロニーならではのソロを思う存分弾いていました。
 その姿勢で行け、ロニー! ただ、タバコは医者に止められてなかったか?(笑) というか、屋内で吸っていいのか(笑)。

 一方、キースは(これも全体に、ですが)左手の押弦の遅れが気になりました。まあ、前からそうだと言われればそうなんですが(笑)、どうも音がちゃんと出ないことが増えています。
 また、ほとんどコードを弾きません。リズムを刻む気ナシ。
 大ファンなんだけど、キースならすべてOKという宗教的な気持ちにはなれないので(笑)、一応指摘しておきたいです。超絶技巧を披露して欲しいなんて、ファンになって以来一度も思ったことはありませんが(笑)、リズムギターを聴きたい。ぜひ。

I'll Go Crazy

 死ぬわけがないと思っていたジェイムズ・ブラウンが死んだのは、昨年(06年)のクリスマスでした。
 ストーンズとも縁の深かったJBへのトリビュートです。スクリーンに映るJBが本当にカッコイイ。

Tumbling Dice

 この曲で必ず泣くのがH君のはずだったのですが、何と泣いていません。
 さすがに子供も生まれて多少は価値観が変わったかな。

 ここでバンドの紹介です。イギリスなので、「バンッドヲ、ショウカイシマッス」とは言いません。
 もちろん、チャックでブーイング。さすがに小声でやりましたけど。
 地元だけあって、地名付きでの紹介でした。

 さあ、いよいよキースコーナーです。
 昨年のトゥイッケナムではトイレタイム扱いでしたが、やはりアリーナだとファンの濃度が高いのか、トイレに行く人はあまりいません。

You Got The Silver

 ついに生で“歌手”キース・リチャーズを見ました。本当にギター持たずに歌うんだなあ。
 あ、タバコ吸ってるよ。日本でも本来なら消防法で禁止なのに、キースはステージで吸ってるもんな。たぶん、特例なんだろうな。……というのは誤りだったことが翌日わかりました。

Wanna Hold You

キースWanna Hold You

 キースは自作のこの曲を「I Wanna Hold You」だと思っているようです。タイトルが変わった、と考えるべきなのでしょうかね。
 高校の時、リアルタイムで買ったUndercoverで聴いたなあ、この曲(しみじみ)。

It's Only Rock'n Roll

 キースコーナーの後は定番のBステージ移動。
 いよいよこの席の本領発揮。やっとこっちに来るよ!
 四の五の言いません。<ムービー>でお楽しみください(312MBありますので、再生までにはものすごく時間がかかります。ご注意ください)。

 いつの間にかいなくなっていた隣の親子が再登場しました。開演前、子供が「It's Only Rock'n Roll〜」って歌ってたもんな。
 その後、親子連れは姿を消し、もう現れることはありませんでした。おとっつあん、かわいそうにな。ガキと地頭には勝てないもんな。
 事前に、かつて“それでもねばった”俺の二枚腰をアドバイスしてやりたかったけど、そんな英語力ないし。

Respectable

 おお、スペクタブルだ! ……このネタがわかる人はファン歴15年以上くらいの方でしょうか。

BステージRespectable

(I Can't Get No) Satisfaction

 アレンジがSteel Wheelsツアーに似てますね。出だしの6弦解放ミュートで8分を刻むとこが。もちろんラッパなしなのでギターだけの話です。

Honky Tonk Women

 こなれたよなあ、Bステージ。でも、昔みたいに溜めまくりのイントロはもう弾かないのかな。

BステージHonky Tonk Women

Sympathy For The Devil

 窓チャック、ホントにうるせえよ。勝手にコード進行を変えた挙げ句に余計なテンションをいっぱい入れて、間が持たないもんで余計な経過音を山ほど入れて、しかも毎回毎回ほとんどおんなじに弾きやがって。
 もう我慢の限界。しかもさあ、何を勘違いしたのか、ラフに弾くのがストーンズ流と思い込んじゃったらしく、以前よりも演奏が粗いです。
 馬鹿野郎。お前は無難なキーボードを聞こえるか聞こえないかくらいでチョロチョロ弾いてりゃいいんだよ。

 一方、この曲ではミックの千両役者ぶりを存分に楽しめるので、非常にアンビバレントな気分になります。

Paint It Black

 改めて、この曲だけ異質だと思いました。
 ぶっちゃけた話ですが、ミック、実はこの曲苦手なんじゃないの?(笑) 正しい音程で歌ってるの、滅多に聞けないもんな(笑)。

Jumpin' Jack Flash

 この曲のイントロには二重の意味でドキドキします。
 生の意味においては、あの強烈無比なイントロへの期待感。そして負の意味では、キースがトチらずに弾けるかという意味で(笑)。かなりの確率でトチってくれるんだよなあ。
 この日は無事に発進、曲中もいい加減さ爆発の演奏でムチャクチャよかったのですが、エンディングで見事にスカしてくれました(笑)。
 今まで何万回も演奏したはずのこの曲でもやらかしてしまうストーンズ。いや、これはですね、いまだに前に進み続けているからこそ起きる現象で……無理があるのでこの辺にしておきます。

Brown Sugar

 今回はチャーリーが全体によかった。元々スネアの効きとハイハットの機微は見事な人ですが、何を思ったか、今回は異常にべードラを連打。16分で踏まれた日には、いったいどうしたんだと(笑)。
 この曲でも、驚異的な打撃力でドカドカ叩いてくれました。これまた腹にこたえるドラムスでしたね。

 いやはや、しみじみしましたよ。
 よもや1年でストーンズがまた見られるとはねえ。
 相変わらず演奏はスチャラカで、そんなんでもキッチリ楽しませてくれるのも同じです。

最後の挨拶ムービー

 終わってみると、腰がなかなか痛んでくれました。
 ノース・グリニッチ駅の人間渋滞も、上り電車にあるまじきラッシュ状態も、皆様の協力でしのいだものの、ホテルに着いたら披露困狽。シャワー浴びてベッドに入ったら、まもなく眠りに落ちました。

 さあ、明日はどうすっかな。

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