◆初来日から16年、そして前回の最前列から11年。ついに自力で最前列を手に入れました。そこで見たストーンズは怒濤の威力のとんでもないバンドでした。

 そういうことで、いよいよ東京ドーム初日(3月22日)編です。

 実はですねえ、今回は 最前列 が取れたんですよ。へっへっへ。
 これも05年5月9日以前のオフィシャルFC会員だったからこその成果です。
 例の1万円くらいのEtixへの手数料も、まあ「最前列代」と考えれば、まあ無理矢理自分を納得させられないでもありません。

東京ドーム0600322チケット

 遅刻だけは絶対に避けたいので、まずは22日と24日に午後半休を取りました。これで盤石の体勢で当日を迎え、思う存分楽しめるってもんですよ。
 もうね、仕事なんかはどうにでもなるんです。調整がちゃんとできてこその社会人(実際にできているかどうかは別問題)。でもストーンズは数年にいっぺんしかツアーやらないんだから。どっちが優先かなんて、考えるまでもねえですから。

 ……ところが、ところがですねえ、私は05年12月下旬から椎間板ヘルニアを患ってしまったんです。
 だんだんと快方に向かってはいたのですが、ピークに良かったのが20日で、それからは下り坂に。22日当日は、けっこうな痛さになってしまいました。
 が、そんなことを言ってられるはずもなく、とにかくASS HOLEに座薬をぶち込み、水道橋を目指して突撃ですよ……って、這うような突撃だけど。
 雨男の面目躍如で、この初めて自力で取った最前に座れる日だというのに、雨ですよ、雨。

 ドーム近くのデニーズで、同行する皆さんと待ち合わせ、軽く腹ごしらえを。
 うーん……やっぱり痛い。
 やむなくデニーズのトイレでコルセットをきつめに巻きました。ふと見ればS氏はすでにコルセットを装着済み。
 ヘルニアとギックリの違いこそあれ、腰痛のつらさはよくわかります。その場でギックリーズ(別名コルセッツ)を結成しました。
 ……というか、S氏、変な化粧してます。どう見ても“悪い人”です。“不良”じゃなくて(笑)。

 コルセットのおかげで痛みがさほど気にならなくなったので、いざドームへ!
 今回はKちゃんとS氏と3人での観戦です。チケットホルダーを首から提げ、雨の中を歩きます。
 本来のゲートである25までは遠く、雨の中歩く気になれないので、とりあえず21ゲートから入場しました。

 若干の気圧上昇を感じつつドーム内に入ると……客入り、悪いな……
 6割入ってるかどうか。
 何だか来日するたびに思うんだけど、あの初来日の時の異常事態って、いったい何だったんだろう? チケットの入手すら困難で、ドーム9公演+追加1公演が、全部売り切れ。のべ50万人ですからね。
 90年の話なので、もはや16年前のこと。当時生まれた子はもう高校生。当時小学1年生の子は社会人。当時100歳のおばあちゃんは116歳です。
 本当は、当時からストーンズの日本での人気はこのくらいだったんでしょう。
 ま、来るべきじゃない人たち(ファンでもねえくせにアリーナのすげえいい場所を押さえる人たち。お金持ちとか関係者とかね。あと芸能人。おとこぐみ とか ひさもとまさみとか)が来なくなった分、こちらにいい席が回ってくるようにはなりましたけどね。ただ、あんまり少ないのもね……
 一応、ちゃんと席が確保できているかを確認しないと落ち着かないので、取るものも取りあえず席に直行。うん、少なくとも“俺の席に誰かが座っている状況”ではなかった……って、普通なら心配することじゃないだろ。

060322東京ドームの席ここにいました

 よっしゃ! 最前だ! 俺とストーンズの間には誰もいない!……あれ?
 ふとステージを見ると、何となく遠く感じます。いや、実際に遠いです。
 2回目の来日以降、1ツアーにつき少なくとも1回はアリーナ前方で見ることができたので、あきらかに遠いのがわかります。最前列からチャーリーのドラムセットが全部見えたというのが、遠さを逆説的に証明しています。前回までは最前からチャーリーは見えないものだったんですから。
 95年には、客席からキースまでプレゼントが届いたものですが、今回は俺の肩では……いや、腰では無理そうです。
 こんなことにも呼び屋を疑ってしまう私。セッティング、ミスったんじゃねえだろうな。

 19時に前座の人(リッチー・コッツェンさん。何でもすごいギタリストらしい)がスタート。日本公演で前座が入ったのは初めてのことです。
 ぜんっぜん興味がないので、その時間はトイレ+喫煙タイムです。
 廊下まで音は聞こえてくるんですが、「あらお上手ね」という感じ。この人は音楽で何がしたいんだろうか。音に決意が聞こえないんだよな。
 うまさという意味でも、彼よりうまい人なんて山ほどいるし。
 と、ここまで考えて、彼が可哀想に思えてきました。
 うまいという意味では、キースが足元にも及ばないくらいうまいです(笑)。でも、彼が技巧の限りを尽くしたソロを弾くよりも、キースが何となくコードをじゃらーんと弾く方が、遙かに聴衆の心に訴えるのは明らかです。
 そう思うと、がんばってるコッツェンさんが不憫で……。それでも、会場に入って盛り上げるようなことは一切なく、ただ不憫だなと思っただけですけど。

 前座終了後、タバコを1本灰にして、いよいよ中へ。さっきよりは客の入りも改善されてきたかな。
 BGMが1曲終わるごとに歓声が上がります。
 まあまあ、落ち着けよ。今まで一度だってBGMの切れ目に始まったことがあるかって。必ず曲の途中で始まっただろ? 本当はBGMの曲中こそ緊張しなきゃ。気持ちは凄くわかるけど。

 S氏はフーの来日に合わせて買った巨大ユニオンジャック模様のタオルを持参。私もボードをいくつか持参いたしました。
5 Strings Master ……うーん、やっぱ「KEITH」って書いてないと、自分のことだってわからないかな。
(06年12月2日追記:Naked FilmといういけないDVDで、これ映ってました。ちょっとうれしい)

 今回のステージの目玉、ステージの上のスタンディング席は日本公演では客入れナシ。ということで、実際チケットも発売されていませんでした。

 が、どういうわけか、ゾロゾロと上がって行く人影が。気がつくと、ずらっと人が並んでいます。
 なななな何で?
 しかも、ライブ中もしれーっとしていて、盛り上がりも何もないんですよ。
 帰りがけに会った友人に聞いたのですが、どうやらバンド側から「あそこに人がいなきゃ盛り上がらねえんだよ。何でもいいから入れろ」と指示が出て、“エキストラ”という名義で衛星放送の某社とか、某レコード会社とかの人たちを動員したんだそうです。
 馬鹿め。会場に来てるファンに声をかければ、喜んで上がる奴が山ほどいるだろうが。
 エキストラはその後で空いた席に行かせりゃいいんだよ。

 2曲目まで撮影を許可されているカメラマンたちが、最前の柵とステージの中を行き来し、ロケーションを決めてます。
 ああ、こんな調子じゃまだまだだな。実際、同行のS氏はカメラマンなので「これからセッティングじゃ、まだまだだよ」と。そうだよなあ。
 ステージでミックの立ち位置あたりに脚立が置かれ、そこに白い布が置かれました。
 S氏に「あれ、露出でも合わせんの?」と尋ねると、
「ピントじゃないかな。真っ暗になっちゃうとピントが合いにくいから」
 なるほど。勉強になる……って、あれ?

 スタッフがあたふたと脚立を片付けています。
 おいおい、さっき置いたばかりじゃん。あれじゃカメラマンたちはろくにセッティングも……と思うや否や客電が落ちました。

 95年以来お得意のポリリズムのパーカッションがポコパカ鳴る出囃子が鳴り始め、スクリーンに光点が現れ、それが爆発! 銀河が生まれ、ベロやらギターやら車やらバナナやらが飛んできます。
 なるほど。ビッグ・バンにひっかけた映像なわけだ。でも、会場のうち何人がそれに気づいたんでしょうか。
 数十枚のスクリーンをつなげた巨大スクリーンですが、なぜか真ん中からやや左下寄りの1枚が調子が悪く、ついたり消えたりするのが気になります。

 と、その時!
 ぬーっと登場したキース!
 持っているのは黒のテレキャスター・カスタム!
 4フレットにはカポが!

Jumpin' Jack Flash

 そしてこちらの間を絶妙に外すようにJumpin' Jack Flashのイントロを弾き始めました。
 うおおおおおおおお!
 チャーリーが入り、すかさず残りのメンバーも入ります。
 そしてこれまた絶妙のタイミングでミック登場!
 (補足:“絶妙”と思ったのは終演後のことで、その時は脳みそが沸騰しておりました)

 おおおおおお、すげえ!と、何が凄いのかもわからない状態で打ちのめされました。
 ミックは全身を自在にくねくねと動かし、キースはうれしそ〜〜〜〜に歩いています。チャーリーの音は一斉砲撃のようです。ロニーは元気ねえな。
 すぐ目の前にストーンズがいます。すげえすげえすげえ!

 久しぶりにストーンズを見ると、どういうわけかいつも泣きそうになります。
 前回のツアーで、日本公演(3月)とロンドン公演(8月)の5ヵ月インターバルでもやはりそうなり、ロンドンと香港公演(11月)の3ヵ月インターバルではそうでもなかったので、恐らく4ヵ月以上ストーンズを生で見ないと、そういう現象が起きる模様です。

 81年のツアーを映画化した「Let's Spend The Night Together(邦題:ザ・ローリング・ストーンズ)」を無茶苦茶な回数見た私のような馬鹿者にとって、あの黒いテレキャスター・カスタムは特別なギターです。
 キース・リチャーズという人のイメージと密接に結びついています。レギュラー・チューニング用のギターのイメージ。
 しかし、次のツアーではレギュラー用ギターはミュージックマン・シルエットになり、VoodooツアーやBabylonツアーではレスポールやレスポールJr.やトム・アンダーソン、LicksではギブソンのES355、と、まったく登場しなくなっていました。
 ああ……退役かな、と。
 それが23年ぶりに登場したと思ったら、5弦オープンGチューニングでの登場ですよ。
 もうテレキャスは全部5弦にしちゃうのかな。

Let's Spend The Night Together

 アレンジや構成をオリジナルに近づけ、リズムをソウルっぽくしたアレンジでした。
 思い出が絡む曲だけに、曲中ずっとウルウル状態です。

She's So Cold

 スクリーンには、73年以降のストーンズのプロモビデオがギッチリ。たとえば、It's Only Rock'n Rollのビデオを背景に、Anybody Seen My Babyのオネエチャンが歩く、といった具合です。
 曲自体も映画「Let's Spend The Night Together」のイメージと絡み、画面に目を奪われ、と、もはやトランス状態でした(笑)。

 たぶんこの時、S氏持参のユニオンジャックをしきりに振っていた我々3人がスクリーンに映ったと思います。
 扇子は何度も映ったけど、顔が映ったのは初めて。嬉しいような恥ずかしいような妙な気分ですが、もちろん気分的にはいい気分ですよ。

Oh No, Not You Again

 ツギハ、シンキョクデッス。
 個人的には「Rough Justice」の方が好きですが、この曲のイントロが好きです。2拍分をフェイントに使うようなリズムがストーンズらしい。

 この曲の後、ミックが「ニッポン、ウーショウ、オメデト〜〜〜! ジュッタイロク! スゴ〜イ!」
 おわかりでしょうけど、野球の方のWBCで、日本が優勝したことについての祝辞です(笑)。

Sway

 ミックがタイトルを口にしたとき、誰もが「おおおおおおおおおっ!」とどよめきの声を上げました。少なくとも私の回りでは。
 今日はスタジアム会場だから、ヒットパレードだろうと思い、無意識のうちに油断があったかも知れません。が、これで一気に吹き飛びました。

As Tears Go By

 何やら椅子が用意され、キースがアコギを持って腰掛けました。
 ジャラーンと鳴った音は紛れもなく12弦ギターの音。
 む! すかさずギターのヘッドを見ると、12個のペグ(糸巻きのこと)が並んでいます。
 こ、こ、これはひょっとして!

 ミックは「ミンナ、コノキョク、オボエテル〜?」……って、あなた、覚えてるも何も、1965年の歌じゃないですか(笑)。もう生まれてたという人が何%いたかどうか。
 4拍目のウラで入る出だしから、G→A→C→Dのアルペジオが響きます。おおお!
 若造時代、6弦のギターでですがコピーして、一応弾き語れるようになった強力な思い出の曲です。歌詞を全部覚えたのは、この曲か「Tell Me」が最初だったなあ。
 歌ってみるとわかりますけど、この曲で間を持たせるのって、難しいんですよ。今冷静になって考えると、最後までキッチリと見事に歌ったミックの力量が尋常じゃないというのがよくわかります。
 もっとも、聴いている最中はそんなことを考えられるはずもなく、ひたすら
 じーん……
 でした。

Tumbling Dice

 信じがたいほどの名曲です。イントロ一発で心に染みいります。ギターで弾くと気持ちいいんだよな、これ。
 キースも自慢げに気持ちよさそうに弾いています。
 コーラスのリサの毎度お馴染み“ダイスを振るアクションだけど、誤解されやすいアクション”も健在。
 エンディング近くでラッパ隊交えてリフの繰り返しになると、いつもこれが永遠に続いて欲しいと思います。とか言いつつ、シメのストーンズらしい終わり方がたまらなく気持ちよかったりするんですが。

Rain Fall Down

 S氏いわく、「ミックの方がキースよりもカッティングが正確」
 そういうことは、いくら本当のことだからって、ハッキリ言っちゃいけないと思うんだ、私は(笑)。というか、キースはそもそもキッチリ16分で刻んだことがないと思う(笑)。

Night Time Is The Right Time

 今回のツアーの目玉、レイ・チャールズの名曲。
 リサが大活躍です。この人、だんだんと「コーラスの人」じゃなくなって、「シンガー」っぽくなってる気がします。

 続いてバンドの紹介。今回は「バンッドヲ ショーカイシマッス」なし。
 やっぱりボビーの人気は凄い。思わずボビーコールですよ。この人ばかりは、ストーンズのバックでテナー吹くために生まれてきた気がします。
 そして今回は何と!チャーリーがドラムスの前まで出てくるんです! しかもニコニコ笑いながら。前回までは例外なく恥ずかしそうにしていたんですけどね。遅ればせながら、自分が人気者だと気づいたんでしょうか(笑)。
 バックの皆さんは、ホント紹介されるときのポーズが固定化されてきましたね。ブロンディの妙なお辞儀、バナードのご丁寧なお辞儀、リサの投げキス、ダリルのガッツポーズ、ボビーの照れ笑い。
 そして、この人は毎回違うようでいて基本は同じでした。ヘッド、ハート、ボールを叩いて登場、我らがキース・リチャーズ! 世界一生命力の強い男です!

This Place Is Empty

 お馴染みキースコーナー。ニューアルバムの中でも1、2を争う名曲から始まります。
 キースとピート・タウンゼントは、エレキよりも絶対アコギの方がうまい。いやあ、イントロから聞かせます。
 それと、近年のキースの歌はうまい。本当にうまい。
 しみじみ聴き入りました。

Happy

 一転していつものこの曲。5弦ギターが大活躍です。
 ロニーも大正琴……じゃなくてラップ・スティールで色を添えます。

Miss You

 この曲で、ステージの一部がメインステージを離脱し、演奏しながらアリーナ中央に移動します。
 事前に知ってはいたんですが、目の当たりにすると笑っちゃいますね。こういうの、ホントにやっちゃうんだもんな(笑)。きっとミックとチャーリーの出したネタでしょう。

 しかし移動距離が長い。何でも60m以上も移動するとか。
 遙か彼方のBステージに到着した瞬間、我らが最前列は最後尾になりました(笑)。

Rough Justice

 ニューアルバム一発目のこの曲。これもYou Got Me Rockingみたいにクラシックになるかな。
 ロニーの正確さとは無縁のスライドが効いてます。
 よく考えたら、この曲でロニーがスライドに使ってるゼマティスのギター、彼がフェイセズ時代にStay With Meとかで使ったのと同じなんですよね。
 気づいたらしみじみしました。

Get Off Of My Cloud

 これ! これが聴けてホントによかった!
 高校生の時、歌詞を覚えようと苦闘して、あまりの早口に断念したのを覚えています(笑)。今でも6割くらいしか歌えません。
 が、サビの部分はちゃんと掛け合いを完璧にやりましたよ!
 こんな感じ。

ミック「I said, Hey!」
俺「Hey!」
ミック「You!」
俺「You!」
一緒に「Get off of my cloud」
“最後尾”で、でしたけど(笑)。

 ちなみにイントロが原曲と違うので、相当多くの方がとまどってましたね。私は一瞬でわかりましたけど(大いばり)。
 キースがかつて自分自身が弾いたギターを案外ちゃんと再現していていたので、何となくニヤニヤしてしまう私。

Honky Tonk Women

 この曲を69年に出すストーンズって凄いよなあ。だって、フラワーとかラブとか言ってた時代だからねえ。
 オープンGのまま、左手ぶらり奏法をかますキースにニヤリ。
 ようやくステージが動き出し、この曲を演奏しながらメインステージに戻ってきます。
 メインステージでは、青と赤の毒々しい花柄ベロ巨大風船がふくらみながら、帰ってくるストーンズを出迎え。
 観客の目を十分集めないまましまわれてしまう、あのベロ。今イチ意味するところがつかめません。

 さあ、また最前列だ!

Sympathy For The Devil

 今でもiPodでこの曲がかかると、歩調があのサンバ風リズムになっちゃいます。
 ただ、ライブ用のイントロのアレンジには言いたいことがあります。
 窓チャック、弾きすぎ。うるさいよ。
 イントロのコード進行を勝手に変えた挙げ句、7thだの9thだのテンションを加えて、つまんねえピアノを得意げに弾いちゃって。
 原曲では、ニッキー・ホプキンスがフツーの三声和音で、ガーンと弾くところがいいんだよ。絶妙な切れ味でE→D→A→ちょっと経過音を入れてEに戻る、というシンプル極まりないピアノを、絶妙な一瞬をとらえてガーンと弾くのがいいんだよ。
 間が持たないからって、余計なことを弾いちゃだめなんだよ。

 ちなみに、ライブでのミックの歌い方を体で覚えていた私は、そのまま一緒に歌っていたところ、ライブ後、Kちゃんに「完全に一緒だった」とお褒めの言葉をいただきました(笑)。

Paint It Black

 この曲がSteel Wheels Tourで演奏された時は、心の底から驚いたものです。曲の構成がキッチリしているので、68年以降に確立されたいわゆるストーンズ流のスタイルとは違いますが、やはり思い出がからむ曲だけに、生で聴けるだけでも感無量です。

Start Me Up

 イントロでキースがしくじりました(笑)。2弦までピックが行き着かなかったのか、左の中指が外れちゃったのかは不明ですが、一瞬、わかりませんでした。
 それでも平然とそのまま弾き倒すキースの肝っ玉が見事です。

 この曲に一番洗われていると思うんですけど、キースは“音の消し方”がうまいです。ミュートがうまいとかじゃなくて。無音の状態をピシッと決められます。そう言えば歌もそうだな。出たり引いたり、音をリズムに合わせたり抜いたり。
 頭ではわかっても真似のできないリズム感覚です。

Brown Sugar

 この曲はねえ、本当にすごい曲です。こんな楽曲が存在すること自体、夢としか思えません。
 ボビーのテナーサックスもいいです。吹くメロディはそんなに変わらないんですけど、表現力が増しています。

 ここでいったんお終い。
 お約束ではありますが、アンコールです。

You Can't Always Get What You Want

 5カポの5弦ギターを持ってキース登場。
 CとFの繰り返しのリフを、思いのままに変えてきます。
 いつもと同じ、ではあるんですが、サビを観客が歌うところでは、腹の底から声を張り上げました。
 いや、何か歌える奴が少なくて、会場がしーんとしたらどうしよう、という杞憂があるので。
 ただね、ミックさん、「イッショニ ウタッテ〜〜〜!」は英語でもいいですよ(笑)。

Satisfaction

 この曲はツアーのたびに違う顔を見せます。
 70年前後のソウル風アレンジ、81年の170くらいの高速バージョン、Steel Wheels Tourのオーティス・レディング版を意識したようなブラスを乗せたバージョン、Voodoo Lounge Tourの前倒し風リズムアレンジ、Bridges To Babylon Tourのキースが珍しくギターの音を歪ませたバージョン、Licks Tourのオリジナルに近づきつつギターが絡み合うバージョン……
 今回は、何て言えばいいのかな。磨き込まれた石みたいな印象でした……って、訳わかんないですね(笑)。

 ミックもキースもここぞとばかりに幅60mのステージを隅から隅まで動き回ります。
 サビの途中の「No, no, no!」からドラムスだけになるところで、ミックが交互に拳を突き出すアクションが、今回の定番です。
 「あ、俺にやってるんだ!」とつい思ってしまいますが、恐らく2万人くらいが思ったのでしょう。
 よく言われることですが、ミックはアホみたいにでかい会場ですら、観客と1対1の関係を作っちゃうのが凄い。ホントに凄い。
 スーパースター、という言葉でも外れているとは思いませんが、千両役者、という言葉が似合うなあ……
 最後に、今まで見た中で一番しょぼい花火があがりました(笑)。とろ火っつう感じ。消防法の規制が強くなったのかなあ。

 ふうううううう……。
 あっという間の21曲でした。いやあ、今までで一番短く感じたかな。
 ロニーがソロの出だしでモタモタしてた印象がありますが、バンド全体は過去に見たどのステージよりも凄くなってました。
 音楽もそうだけど、体力もすげえ。見てたこっちがクタクタに疲れてるのに、演奏してた連中は息も切らしていないように見えます。
 すげえ。恐ろしいジイサンたちですよ。

 恒例の2段階挨拶で初日は終了。
 はあああ。来てよかった。

 呼び屋さんの指示が徹底していないのか、こんな写真を携帯で撮ることができました。

終了後のステージ

 忘れてましたけど、ゴールデンサークルにはおみやげがあるとかで、21ゲートの外に。相撲の枡席かって(笑)。
 するとまあ、手際が悪いのなんの。ゴールデンサークルの席数なんかわかってるんだから、それなりの準備をすればいいのに、なかなか順番が回ってきません。
 雨の中、30分も待たされてもらったのがこれ(笑)。

ゴールデン・サークル土産

布製のトートバッグに、シャンペン(市販のシャンペンにラベルを上から貼っただけですが)、キャップ(ベロの背景にステージ型と思われる模様。東京オリジナルらしく、後頭部に「goldencircletokyo2006」の刺繍が)、ステッカー、そして東京Tシャツでした。
東京Tシャツは、ゲイシャガール(笑)の着物の模様がベロ、という着るのが恥ずかしい代物でした。

↓拡大図

なめくじ女

ちょっと……ねえ(笑)。

 ちなみに、翌日が長男の卒業式だったんですが、家で待っていた次男と電話で話したら、興奮気味に「テレビのニュースでストーンズのことをやってて、お父さんたちが映ったよ!」と言ってました。
 事実関係は確認できていませんが、もし本当だとしたら、さぞや馬鹿面で映っていたことでしょう(笑)。

この日の曲目はこちら

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