やっぱり「お庭」の目玉となるような、そこそこの木が欲しい。しかも花の咲く木がいい。うちの「お庭」は基本的にコンクリートの手すりに囲まれたベランダである。であるからして、冬以外は日当たりが悪いし、お隣に落ち葉や花びらが飛んでもいけない。日陰に強い常緑の木で花が咲いてしかもはらはらと散らないものはなにか。ベランダに置くのであるから暑さ寒さに強いことも条件である。で、思案の結果、最終的に候補に残ったのは椿である。
椿と思い立ってから園芸店やらホームセンターやら気を付けて見るようにしていたのだが、なかなか椿は置いていないものである。あっても大きすぎたり小さすぎたりうまくないのである。そんな二月のある日、テレビを見ていると耳寄りの情報が流れてきた。椿の鉢植えの展示即売会が農協で開かれていると言うのだ。だいたいこの手の情報は、今日どこそこで青空園芸市がありましたといった具合で、情報を手に入れたときには間に合わないことが多いのである。明日ありますというニュースを流してほしいものである。まあ、それはさておき、今回は 10日間程このイベントは続くのであるから、行けるのである。
翌日は都合のよいことにお休みの日である。さっそく展示即売会に出かけた。ところが、である。だめなのである。確かに、大きいのや小さいのや中くらいのや赤いのや白いのやいろいろあるにはあるのだが、余りにも高価なのである。きっと名のある椿たちなのであろう。実際すべての鉢には名札が下がっていた。でも、チープな我が家の「お庭」にはあまりにもったいないのである。
結局、2 時間程悩んだ末に、やっぱり買えないで家路についたのである。