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たら・本のTB企画第21回「教えて下さい!あなたのフランス本」


いらっしゃいませ。こんにちは。都々逸詠いのきみ駒です。
…すみません、最近褒められてちょっといい気になってます。
でも、どうかひとつご笑味を⇒カテゴリ『どどいつ』

まずPRからでごめんちゃい、主催者LINさん。
  遅くなりましたが、また参加させてくださいねん。

LINさんは現在、「フランス語研究会」 という共同ブログで他のメンバーの方々とフランス語を勉強されてます。素敵。なのでお題もおフランスざんす。
やっぱり本が好き〜LINの読書日記〜
たらいまわしTB企画第21回「教えてください!あなたのフランス本」

フランスが舞台の本・フランス人作家が書いた本・フランス料理が出てくる本などなど。
解釈はご自由に。

フランス文学といえば、こんな私でもいろいろ浮かぶのですが…。
何はともあれ、サガンです。大好きなのでした。今回はこの本のレビューを。


「ブラームスはお好き」フランソワーズ・サガン
名訳は朝吹登水子氏。

サガンの薄っぺらい新潮文庫の本(ビュッフェの絵の表紙でおなじみ)は、うちの本棚に並べられています。
「ある微笑」や「優しい関係」や「悲しみよ こんにちは」等、有名で私自身も大好きな作品はいろいろあるけれど、「ブラームスはお好き」が一番思い出深い、かなぁ。
この記事を書くにあたって、読み返してみました。
今までにも何度か読み返したけれど、その時の自分の年齢や心境で感想が微妙に違ってますわね。
今現在の感想を書きましょう。

あらすじを簡単に紹介。
主人公は39才の女性ポール。一度結婚して離婚、ディスプレイ・デザイナーの仕事を持ち、決して若くはないけれど洗練されて美しい。少し年上(41才くらい?)の恋人ロジェは、ポールのことを愛しているけれどお気楽に浮気を繰り返してます。
ロジェのことは愛しているけれど、満たされない。「いつまでもお若い」という年齢にさしかかっている自分、鏡の中の自分、そんなこんなに焦りやら諦めやらを漠然と感じているポール。
そのポールの前に、25才の美しくてお金持ちの息子のシモンが現れる。彼は出会ってすぐにポールに夢中になり、彼女を崇拝し求愛する。
やがてポールもシモンを愛するようになり、不実なロジェに別れを告げる。
けれど最後には、ポールはロジェの元に戻る。
そして最後は、「ああやっぱり」という結末。

こう書くと、なんだか薄っぺらい話のようですが、とにかく、39才女性ポールの心情の表現が実に見事で「あーわかるわかる」なのでした。
そして、シモンのポールに対する行動や表情や言葉は、本当に素直でロマンチックで、読んでいてきゅーってなります。

晩餐の間中、ポールはずっとシモンの視線に照らされていたのだ。シモンの目は、2分おきに規則正しく、まるで灯台の光のように彼女の顔に注がれ、そして1分でも長くポールの視線を自分の方に惹き付けておこうとした。時として彼女も、シモンの願いを叶えて、じっと彼の方を見つめた。すると彼は、実に優しい、ひどく熱意を込めた微笑を送ってくるので、彼女としても微笑を返さずにはいられなかった。

こんなことされたら、間違いなくキレイになれますって。
肌だって瞳だって、つやつやになりそう。


お昼にロジェに会い、食事の途中でシモンに電話をかけるためポールは電話室へ。
とりとめのない話をして、笑いあう二人。

「ぼく、君を愛してるよ」シモンは電話を切る前に、そう言った。
電話室を出てから、彼女は本能的に、そこの廊下の鏡の前で、髪に櫛をあてた。鏡の中には、今しがた一人の男から、「君を愛してるよ」と言われた、一人の女の顔が映っていた。

情景が目に浮かびます。いいなぁ、ポール(笑)。

けれど、シモンの求婚を断って、最後にはロジェと縒りを戻すポール。
何故か。いくつか理由はあるでしょうが、まず「やっぱりロジェを愛していた」ということ。
そして「やっぱり14才も年下のシモンに隔たりを感じていた」のかも。
「これから先、年月が流れる事への不安」もあるのかもしれない。若い恋人の情熱は感動するほどで、疑いようがないけれど、今後どうなるのかわかりはしない。
ポールの選択はわからなくはないです。けれども哀しい。やだ。

だってね、ロジェ、めちゃめちゃ腹が立つんですもん。
ポールを愛していて、彼女が傷付くのを何より嫌うくせして、浮気性は直らず、「君はあんな女たちとは全然違う。君は特別だ」と言う。自分はこんな性格なんだ、君に隠しだてはしたくないんだ、という。最悪。だぁー。
この後、ロジェとポールは結婚するかもしれない。けれど、ロジェの性格は絶対変わりませんよ。

5年経ったとして、ポールは44才。洗練されたパリジェンヌ。きっと素敵な女性だと思う。
46、7才のロジェ。変わらずに浮気性。もう笑っていられません。きっと「いい加減にしろよ」って友人から呆れられてます。
30才になったシモン。さてどうなっているか。5年間の経験でかなり違うでしょうね。素敵に歳を経て、誠実で少し落ち着いた情熱を持った男性になって、ポールと再び出会うかもしれない。
ちょっと、都合よすぎ?わはは。

長々とレビューを書いてしまいました。申し訳ない。
ところで本屋さんでこの本を見たら、今はぐっと読みやすくなってるんですね。自分の持ってるのとはフォントやらが違ってます。
ちなみに私の持ってるのは昭和48年の21刷。定価120円。古本屋で更に安く購入。うーん、新しく買い直そうっと。


Posted: 月 - 2月 20, 2006 at 12:10 AM           |

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