自称☆芝居道楽委員会

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グループる・ばる「片づけたい女たち」

2007年11月1日(シアタートラム)

人間の2つのグループに分けるための区分項目として、「お片付け」を挙げることができる。つまり、整理整頓ができる人と整理整頓ができない人という区分。片付けられない人というのは年がら年中片付いておらず、片付けられる人は年がら年中片付いているor片付いていない時期があっても気合一発片付けられる。
そして、世の中には片付けられない人が大勢いるようだ。なにしろ周期的に『××流・超整理術』といった類の本がベストセラーになるのだ。
アノ『超整理術』を買った何十万人(何百万人か?)は、果たして片付いていない何かを片付けられたのだろうか? きっと片付いてはいまい。だから『超整理術本』が売れるんだもんね。本棚からなし崩し的に広がっている本が置かれたスペース、それどころかあらゆる場所に広がった本と衣類と食器と食べ物とゲームソフトの間にまぎれて、『超整理術本』が何冊も埋没しているのだろう、きっと。

幸い私は(1ヶ月程度の溜め込みはあるものの)片付けられる女で、部屋の中に足の踏み場も無い、という状況に陥ったことは無い。
だいだいそこまで氾濫する前に、私の精神がもたないのだ。うぜーっつ!片付けちゃるっつ、処分だ、破棄だ、資源回収ゴミだ、お片づけだっつ!あたしは室内でごろごろするのが好きなんだ。床にイロイロと物が転がっていちゃあ、私が転がれないだろ。ぷんぷん。

だが、ツンコ(岡本麗)は、片付けられなかった。衣類も書類も食料もゴミも散らかり放題。いや、あれは散らかるという域を超えている。
何しろ全てが山盛りなのだ。開幕、舞台上のライトがつくと、そこには圧倒的なボリュームで衣類と書類と食料とゴミ等が無秩序に積みあがっていた。ツンコ宅を訪れた旧友のオチョビ(松金よね子)とバツミ(田岡美也子)が唖然としなかったら、それは逆に嘘だろう。
高校時代、バスケットボール部員で仲良しだったオチョビ・バツミ・ツンコの3人組は、50代となった現在も交友がある。食堂の女将として切り盛りするも嫁のアレコレが気になるオチョビ。年上の宝石商を旦那に持ち優雅に生活、今も美と恋に執着があるバツミ。サラリーマンとしての苦悩と、最近別れた30代の彼氏のことでお疲れぎみのツンコ。
40肩がどうこう、嫁の行動がどうこう、職場の部長がどうこう、物忘れがどうこう、同級生で既に亡くなった人数がどうこう…。そんなとりとめもない50代のオバチャン達の世間話をしながらも、部屋はどんどん片付いていく。

会場のオバチャマ達には大うけ。分かりやすい脚本(永井愛)に、分かりやすい演出(木野花)で、誰でもお手軽に楽しめる舞台。
ツッコミ所もいくつかあるのだが、これはそういうツッコミ無しで素直に楽しめばそれでいい。「私、まだ50歳までは遠いし。よくわかんなーい」とか意地悪なこと言わずに、「50歳の女達って可愛いじゃん」とほのぼのお気楽に見ればいい。

だって、私にはそれで十分。「嗚呼、面白い舞台を見たな」と安心して帰宅できる、その嬉しさよ。

採点:★★★☆☆

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