自称☆芝居道楽委員会

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滝沢演舞城

2006年4月13日(新橋演舞場)

まず最初にお断りしておくと、私は日頃全くTVを見ません。
NHKの大河ドラマも全く見ていません。辛うじて見ているのが『新・日曜美術館』とか『芸能花舞台』『にほんごであそぼ』等です。(ちょっと教育番組好き?)なので、いわゆるアイドル達を本当に全く何にも知りません。
カトゥーン(KAT-TUN)って漫画だと思っていたし、亀有君(亀梨君)って誰? ニュース(NEWS)って番組?って感じ。タッキー&翼と言われても、どっちがタッキーでどっちが翼か区別ついてないし、タッキーのファーストネームも翼の名字も知りません。そういう調子なので、当然のことながら、タッキーの歌も聴いたことがありません。もしかしたら街中で曲が流れていたのを聞いているかもしれませんが、それがタッキーの曲であるなど知るよしもありません。

そんな私ですが、舞台となると節操なしなので、観てきました。新橋演舞場最年少座長、タッキーこと滝沢秀明主演『滝沢演舞城』。

以下の感想は、あくまでタッキー(及びジャニーズ)について何にも分かっていない、単なる芝居道楽者の感想である、ということを念頭に置いて読んで下さい。
ジャニーズ・ファンにとっては許し難い爆弾発言もあるかとは思いますが、寛大な心持ちで受け止めて頂ければと思います。
また、私にはタッキー以外の出演者の識別ができていない、識別以前にグループ名すら知らない等、感想を書く上での悪条件が重なっています。このため、レポートを書く際には各種ファンサイトを参考に致しました。が、それでも文中に間違いがあるかと思います。その間違いに気づいた方がいらっしゃいましたら、どうぞ私・菊花に教えて頂ければと思います。

<第1部>イメージ時代劇
とにかく何でもありですよ。思い出す順に列挙すれると・・・忠臣蔵の四十七士に似せた出演者紹介。『白虎隊』。『青い山脈』を歌った後に牛若丸と鞍馬天狗。安珍清姫と『山寺の和尚さんが♪』。京劇風の変面。『滝の白糸』で水芸。『男の花道』(『狐忠信』『櫓お七』、素踊り)。バンジージャンプまがいのフライング。

いやー、これ、パンフレット等を見ずに全ての元ネタが分かった人って、どのくらいいるのでしょう。私は9割は分かったつもりですが、たぶん多くの人は「時代劇イメージ★ステージ」という感覚で楽しんだのではないでしょうか。てか、そーじゃなくっちゃあ『道成寺』の途中で「山寺の和尚さんが♪」なんて歌いませんって!

歌舞伎役者某役のタッキーの早変わり(と言っても、歌舞伎を見慣れている人間には全く早くないですけど)のそれぞれの役。歌舞伎見物歴15年以上の私でも、女形の元ネタ、わっかんねーよっっ。
果敢に挑戦した女形ですが、あれは玉砕ですな。
女形の時の衣装は、歌舞伎というより宝塚。化粧ナシ、髪は黒髪のロングを下ろしていて、◎◎仮面だか△△レンジャーにでも変身しそうな鉢巻のようなティアラのような額飾り?をつけている。ぶっちゃけ、おかまバーのブス・ママです。やめようよ、タッキー、そういうのは。いくら顔の綺麗な男の子が女装しても、ノーメイクはNGですよ。

キラキラ具合とか、スターが部下を従えて踊る構成とか、レビューな雰囲気はずばり宝塚歌劇のノリ。違いと言えば、宝塚はばっちり化粧+ブーツ+羽根。対するジャニーズは、ノーメイク+運動靴(場合によってはローラースケート)+ノースリープ。って感じ?そしてどちらも美形揃いで、スター制度で、歌って踊って芝居して、女性オンリーor男性オンリー集団。
ヅカといえば、『白虎隊』の会津城陥落場面では思わず『ベルサイユのばら』を思い出しましたよ。白虎隊隊長が銃で撃たれて「オスカルさまーっっっ!」、会津城が炎上して「隊長!バスチーユに白旗がっっ!」

やれることは全てやろうとする、そのエンターテイメントっぷりは天晴れです。本当に素晴らしいです。これを2ヶ月、日によっては昼夜2公演やるのだから、その体力といい、健康管理といい、並大抵の努力ではないことはわかります。歌舞伎俳優だってほぼ毎日のように舞台をこなしているけれど、それとて自分が出ない幕もあるわけで。でも、タッキーを筆頭にメンバー全員出ずっぱりですから。

<第2部>『知られざる義経』
時代劇というのは、しっかりした時代考証をもとに制作された『鬼平犯科帳』のようなものは味わいがあって面白い。でも、史実・時代考証を超越したものもツッコミ所満載で面白い。『暴れん坊将軍』の時も、なんで上様が江戸市中をフツーに歩いてるんだよ! とか、『マンボ』まで踊るのかよ上様! 等のツッコミを入れまくりで楽しかったが、今回も全く同じノリ。
例えば。一ノ谷の合戦の後、義経の陣屋にやってきた先触れ。「殿! 敵が壇ノ浦に!」…おーい、屋島はどうなったんですかね。屋島は。

心残りは、壇ノ浦での平知盛と源義経(タッキー)の一騎打ち。負けた知盛は、あっさり首を斬って入水しちゃうんですよ。
なんでだー! 船には碇も置いてあったのに。やらないのかよ『碇知盛』。歌舞伎贔屓としてはどうしても期待するじゃないか、知盛の碇を背負っての入水自殺を。やってほしかったなー。

しかし、まぁ、この程度の史実かっ飛ばしは許容範囲。驚くべきは源頼朝(横山裕/関ジャニ8)の大胆3行動。この舞台、『知られざる頼朝』タイトルを替えるべきだと思う程に凄いです、頼朝。

大胆行動その1。
後白河院の勅使が義経のもとを訪れ、義経に官位を授ける旨伝える。その場に「しーばーらーくー!」と現れた頼朝。勅使の手から勅書を奪うとその場で破くのだ。…勅使に対して何たる無礼。うひゃー。大胆、頼朝。
その直後、頼朝と義経は決別することとなるのだが、その際頼朝は義経を指さして言う「お前は大きくなりすぎたんだ。」…や、ビッグネームですから、タッキーの方が、断然。大きくなったから演舞場で2ヶ月の座長公演ですから。

大胆行動その2。
奥州に逃げた義経一行を、頼朝は自ら出向いて討ち取ろうとする。そして、なんと、頼朝・義経の兄弟はサシで太刀をあわせるのだ。…大将御自らっっ。

大胆行動その3。
頼朝はとうとう衣川の館に義経を追いつめる。弁慶(大倉忠義/関ジャニ8)は体中に矢が刺さってもなお義経を護ろうとする。と言いつつ、館の扉に仁王立ち…ではないあたりも寂しかったりして。そして、花道の七三あたりまでよろけてきた弁慶に、止めの刃を振り下ろすのが、出ました頼朝! …すげえ。張り切りすぎだぜ、頼朝。
焼け崩れ落ちる衣川の館を前にして、頼朝は一人つぶやく。「義経、お前は政治に関わるには純粋すぎたんだ。」…頼朝、お前は政治に関わるのに露骨すぎ。

それにしても、芝居がヘッタクソですね、横山裕。あまりにクサイ。あまりにベタ。あまりにわざとらしい。もうちょっと芝居ができる人に頼朝役をやらせればいいのに。悪いけど、こんな芝居を続けていたら横山は今後演技を要求される役回りはつかないと思う。
大倉はひょろりとしていてあまり弁慶っぽくない。長身細身でも仁左衛門のようにハラと風格があれば弁慶にもなれるけどね。でも、ま、若いんだししょーがないけどさ。
主役タッキーは、正義感いっぱいのベタな人物を予想を裏切らないベタさで演じておりました。その姿は見ていてちょっと気恥ずかしくて、時折目線が中空を彷徨ってしまうほど、ベタにヒーロー。

<グランドフィナーレ>
出演者がグループ毎に歌を披露してくれたのですが、当然の事ながら私には誰が何を歌ったのか全く分かりません。印象的だったのは、関ジャニ∞が「好きやねん♪」と歌って(言って?)いたこと。そのたびに客席から黄色い悲鳴が上がったのとあわせて、ジャニーズの凄さを見せつけられたな。
それにしても、マイク立てについていた向日葵のような太陽のような、ちょっと教育番組入ってる飾り(?)は何だったのでしょうか。ジャニー喜多川のセンスって、しばしばついて行けない…。

勿論、タッキーも歌います。踊ります。
天井から降りてくるボックスに乗って、3階席、2階席それぞれ隅々まできっちりと目線をつけつつ歌っておりました。嗚呼、私がタッキーファンだったらきっと泣くほど嬉しいだろうに。残念ながらタッキーファンでも何でもない&年下には惚れない私には、軽く視線が合ったような気がしても、ちっともときめきませんでした。不覚。
何を歌ってたかな、んんんーーーー。「君は愛の罠、僕は恋の花♪」とか「ダイヤモンド♪」とか、そんな歌詞(というか単語)を覚えてます。あとは、全員で振りを合わせる曲があったな。OKマークを作った指を、額の当たりで振るのね。
当然全くついて行けていない私は、周囲の大盛り上がりの中、ひたすら「ぽっかーん」。ごめんね、タッキー。そんな私が3階席最前列に陣取っていて。

そうそう。客席には上下白のスーツでキメた少年隊の東山紀之が来ていました。
めちゃめちゃ気を遣うタッキー。『知られざる義経』のアドリブ場面(?)で、大倉弁慶に「殿、その汗はなんですか」とつっこまれて「今日は客席に別の殿が来ているからな」と返していましたし。
フィナーレの挨拶では「今日は客席の方がオーラがあったかも」等と述べていましたが、や、大丈夫っすよ。タッキー、負けてませんって。(私の席からは東山が見えなかったのに言うのはなんですが)東山のオーラは年齢相応の貫禄のオーラ、タッキーのオーラは人気絶頂のオーラですから。

採点:★★★☆☆

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