お芝居と云うより踊り。舞台と云うより身体表現。現代アートかもしれないし、哲学かもしれない。とても不思議で面白い空間。全体的な物語は残念ながら私には分からなかったけれど、そういうことを気にすること自体が野暮なモノなのかもしれない。
波に飲み込まれる人々とか、鳥籠に入っているおじいちゃんの首とか、記号の応酬で交わされる哲学問答とか、舞台空間の1/3以上を占めた巨大空気人形とか、シュールな笑いが満載。次々と展開される、ちょっと歪んだ空間での出来事。掴み所のない、でも何かを訴えかけられているような。想像力を試されているような、思考停止しそうな。
乏しい語彙では説明することが困難な、感覚で楽しむ時間。さっぱり展開についてゆけない、意味がわからない舞台だけど、劇場を出てもなんだかウキウキしている。なんだか正体不明だけど、それはそれで面白かったぞ、と。
来日公演用に役者が台詞(といっても台詞自体が非常に少ない舞台だが)の一部を日本語で話してくれた。とても親切だとは思う。だが、如何せんアクセントとイントネーションが微妙に微妙なので、日本語として聞き取ることが困難な箇所が随所にあったのも…パフォーマンスのうちだろう(笑)