自称☆芝居道楽委員会

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サラ

2003年4月27日(PARCO劇場)

舞台に登場するのは、大女優サラ・ベルナール(麻実れい)と秘書のピトゥ(金田龍之介)の二人だけ。サラの半生記の執筆のために、ピトゥはサラの言われるがままに「ごっこ遊び」のようにサラの半生記に登場する人物達を演じる、という形でサラの回想が描かれた芝居。

「追想で綴る女優サラ・ベルナールの一生」というサブタイトルの二人芝居だけあって、舞台の展開は地味だ。重大事件も発生しなければ、派手なアクションも無い。しかしサラとピトゥの回想芝居を観ていると、心の深いところでじわ〜んと気持ちが動いて、ずるずるとサラの世界に入り込んでしまうのだ。「それでサラはどうなっちゃったンだろう?」とか「一世を風靡する女優というのは、やっぱり違うンだろうな」とかいろいろイメージが膨らんでくる。極め付きには、ミーハー芝居道楽者の性で「本物のサラ・ベルナールの舞台が観たかった!」まで行き着いちゃう(笑)

麻実・サラは、大女優の貫禄と我が儘で我を貫き通すかと思えば、年端もゆかぬ少女のように駄々をこねてみたりと、その奔放・気ままな振る舞いでピトゥを翻弄。対する金田・ピトゥは、愛嬌と哀愁たっぷりに、しかしそこは長年お嬢様に仕えてきた老秘書らしく、おっとりとしたテンポと独特の愛嬌でサラをのせ、又のせられてゆく。
この二人の絶妙な関係が、なんともしみじみと暖かい。

カーテンコール。ピトゥに導かれて舞台中央に進むサラの笑顔は、「大女優サラ・ベルナールを待っていてくれた観客がいる!」と心をふるわせる、そんな風情があった。この表情は、本編の最後にサラが出演を承諾した舞台でのカーテンコールの“それ”なのではないか、と思ったら思わず涙がこぼれた。カーテンコールでこんなふうに泣かされるとは!

採点:★★★☆☆

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