発掘
DVDが流通しだしてからというもの、過去のドラマやアニメがどんどんボックスセット等でリリースされているが、あんなヘタレドラマが出るならなぜあれが出ないんだというものがいくつかある。聞くところによるとテレビ局が外部制作会社に発注していたものは権利関係が比較的クリアになっているので発売しやすいが、局制作のものはその辺が逆にずさんで再発が難しいものが多いそうだ。
それが理由かどうか知らないが僕が学生の頃人気だったドラマ「青が散る」も未だにDVD化されていない。放映当時ビデオデッキが自宅になかったので録画できなかったのだが、社会人になって数年した後、平日の昼間に再放送しているのを知り途中からだったが録画できた。でも、録画したこと自体で満足してしまいあらたに見直すことはなかった。そして十数年が経った今日、なにげなくビデオ棚を見ていたら汚い字で「青が散る」とかかれたビデオテープを見つけた。この際だからDVDにしてしまおうということでHDDレコーダーに取り込んであらためて見てみた。
いかにもって感じのタイトルバック当然ながらみんな若い。佐藤浩市なんか笑っちゃうほど若い。そして佐藤浩市以外はみんなどヘタだ。当時はあまり気にならなかったが石黒賢は特に棒読みだ。当時から気になっていたが二谷友里江はちっとも可愛くない。顔もでかいし主人公が憧れるには不適切だ。そもそもこのドラマには可愛いと思える女優が一人も出ていない。せいぜい川上麻衣子ぐらいだ。
石黒賢はあまり変わらないがとにかく若い佐藤浩市セリフも恥ずかしい。「ナツコは男の人を知ってるの?」「正真正銘の処女よ!」とのやりとりが街頭で大声で交わされる。しかも二人とも大根だ。さすがにこれは当時も同じ感想だった。ツッコミ所満載のこのドラマだけどなぜかみんな毎週見ていた。別に「スチュワーデス物語」みたいに笑おうと思って見ていたわけじゃない。みんな同世代が演じている等身大のドラマにどこか親近感を覚えていたのだと思う。でも「ふぞろいの林檎たち」のようなヒット作にならずに途中で打ち切りになってしまったのはやっぱりみんな大根だったからなんだろうか。松田聖子が歌う主題歌「蒼いフォトグラフ」は「瞳はダイアモンド」と両A面扱いだったこともあってヒットしたが残念ながら視聴率アップにはつながらなかったようだ。大塚ガリバーが毎回歌う劇中歌「人の駱駝」も好きだった。作詞は宮本輝の原作中で書かれている歌詞をおニャンコで一山あてる直前の秋元康がアレンジ、作曲はまだ純朴さが残っていた長渕剛という強力布陣だったのだがなぜかさっぱり売れなかった。このドラマ、リアルタイムでは最終回を見逃している。放映が金曜日の夜8時からだったからたぶんコンパかなんかがあったんだろう。当時テレビ好きはいつも決断しなくちゃならなかったのだ。たぶんラスト3回はちゃんと録画してあるはずなので今回ようやく最終回が見られるというわけだ。普段は整理下手で苦労することが多いけど、こういう喜びを味わえるんだからそんなに悪いものじゃないのかもしれない。
Posted: 日 - 9月 4, 2005 at 11:13 午後