仕事も遊びも真剣に
アルバム[redhead]で知られるミュージシャン、Bleu(ブルウ)が、元ジェリー・フィッシュのアンディ・スターマー等と作ったアルバム。
ユニット名だけ見るとELOのカバーかパロディのバンドにしか思えない。彼らの曲を新たな解釈で歌ったり、オリジナルでありながらところどころに知ったフレーズや歌詞なんかが出てくる曲を作ったりというやつだ。
でもこのアルバムはそんなレベルは遥かに超えている。
楽曲を引用するのではなく、1977-1980年ごろのジェフリンがするであろう作曲やアレンジのパターンどおりに曲を作っている。
そう、引用しているのは楽曲そのものではなく、当時のジェフリンのソングライティング手法なのだ。
言うまでもなく実にハードルが高い作業である。ソングライティングのパターンを踏襲することと楽曲として聴くに耐えるものにすることはリンクしないからだ。
このアルバムはそれをハイレベルで両立させている。
これがELOの新作ですと言われたらほとんどの人が信じてしまうのではないか。
とはいえ、よくよく考えるとかなりもったいないことをしている。
ライナーノーツによれば、アルバムの制作には少なくとも2年はかかっているらしい。ジェフリンの枷にはめなければもっとはやく自分たちのアルバムを作れただろうし、楽曲もよりバラエティに富んだものとなっただろう。そして彼ら自身のアルバムとしてリリースしたほうが好セールスをあげられた可能性が高い。
この手の企画もののアルバムはファン層をより狭くしてしまうからだ。
そういうデメリットがあってもなお、このアルバムを作りたかったということなのだろう。
よく言えばジェフ・リン-ELOへの愛に溢れたアルバムだし、悪く言えば音楽オタクが趣味に走ったアルバムだ。
このアルバムが好セールスをあげているかどうかは知らない。
たぶんそんなに売れていないだろう。
でも、少なくとも彼等が心から音楽を楽しんでいるということだけは間違いないし、そういうアルバムは少しでも多くの人の耳に届いて欲しいと切に願う次第だ。
オタク道も極めれば人の心に届くということだね。
何事も半端はいかんということだ。
Posted: 日 - 4月 1, 2007 at 11:48 午後