◎琉球民謡音楽協会の民謡コンクール

7月27日28日の両日、琉球民謡音楽協会主催「第一回民謡コンクール」を見学してきました。琉球民謡音楽協会は、琉球民謡協会の那覇支部が独立するような形で出来た団体で、琉球民謡音楽協会としては今回が第一回目の民謡コンクールとなります。

沖縄には、古典、民謡、箏曲、踊りなど、様々な民謡の団体があり、コンクールもいくつか開催されています。「コンクール(仏・競技会)」といっても基本的には民謡の技能の伝承と発展を目的として開催される実力検定試験です。

書道や武道などでは、実力のランクを「段」「級」等で示しますが、民謡コンクールの場合、「新人賞」「優秀賞」「最高賞」のような「賞」にエントリーし、合格基準を満たした人は何人でも「賞」に合格となります。

私も以前は勘違いしていましたが、「賞」といってもイチバン上手い人を選ぶ訳ではありません。ですから「○○さんは新人賞にを獲っている」といえば、「○○さんは新人試験に合格している」の様な意味です。

琉球民謡音楽協会の場合、賞の種類は「新人賞」「優秀賞」「最高賞」「大賞」となります。それぞれの賞に課題曲があり、その中から一曲を選んで審査を受けます。沖縄民謡、八重山民謡、宮古民謡のいずれでも受験することが可能で、各民謡のジャンルの課題曲が用意されています。大賞は課題曲と自由曲の二曲を唄います。

 琉球民謡音楽協会の課題曲

 本島:
 新人賞「安波節」「遊びションガネー」「恋ぬ花」
 優秀賞「染みなし節」「宮古根」
 最高賞「嘉手久」「白鳥節」「世宝節」

 宮古:
 新人賞「なりやまあやぐ」「東里真中節」「池間ぬ主節」
 優秀賞「豆が花節」「トーガニーアヤグ」
 最高賞「伊良部トーガニー」「多良間シュンカニー」
    「内根間ぬカナガマ」

 八重山:
 新人賞「でんさ節」「つぃんだら節」「千鳥節」
 優秀賞「小浜節」「安里屋節」
 最高賞「月ぬ真昼間節」「仲筋ぬヌベーマ節」
    「とぅばらーま」

会場は西原中央公民館の講堂です。舞台にスタンドマイクが立っていて、正面には十一人の審査員がずらりと並んでいます。審査員席には大工哲弘さんらが並んでいます。講堂の後ろ半分は客席ですが、写真撮影、録音は禁じられています。拍手もありません。


審査の合間の練習中に撮りました。

受験は着物姿で立って演奏します。受験者の受験番号と課題曲が読み上げられると、下手で一礼し、マイクの前に進み出ます。一礼して男弦から女弦へ、女弦から男弦へ音を鳴らして調弦を確認し、曲を二番まで唄います。歌い終わったら一礼して下手へ去ります。

途中歌詞を間違えたり、演奏が止まってしまうと失格。無情の不合格ブザーが鳴れば舞台を去らなくてはなりません。上手い人が歌詞を間違えたりすると、客席からも残念そうなため息が漏れます。

土曜日に「新人賞」、日曜日に「優秀賞」「最高賞」「大賞」の審査が行われますが、結果発表は「大賞」の審査が終わってからまとめて行われました。

審査結果の発表が告げられ、舞台の緞帳が上がると、そこに合格者の受験番号が書かれた紙が掲示されています。会場が喜びと安堵の空気に包まれ、番号の無かった人も来年の再挑戦に向けて気持ちをあらたにしていました。


悲喜こもごもの合格発表

受験者数 合格者数
新人賞
106人
77人
優秀賞
52人
32人
最高賞
29人
10人
大 賞
7人
4人

当日の会場周辺には、自分の番を待つまで会場の周りで練習する人、控え室で着替えながら気持ちを高めてゆく人、唄い終わってほっとする人、様々な風景が展開していました。

また、観客席も常にいっぱいで、みなさんの民謡への関心の高さを感じました。特に二日目の「最高賞」以降は立ち見まででる盛況でした。これは単に家族や友達の応援というだけでなかったと思います。こうした、よい演奏を求め育てる土壌が、“唄の島沖縄”を支えているのだと感じました。

何はともあれ、合格された方おめでとうございます。
不合格だった方、また来年がんばってください!

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