たとえ小さな庭やベランダでも、日当たりや風当たり、気温、湿度などは驚くほど違うものです。このことは大きな庭でも同じこと。
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*常緑樹を利用する
常緑樹が植えてある庭を考えてみましょう。常緑樹の下は、生い茂った葉が庇の代わりをして、冬でも霜が降りにくくなっています。樹の南側に寒さに弱い植物を植えれば冬越ししやすくなります。逆に北側の木陰を利用すれば暑さに弱い植物の夏越が簡単に。
たとえば、蚊よけのカレンソウは初年度に霜にあてさえしなければ、翌年からはかなり簡単に冬越しできる様になります。(とはいうものの、これは関東地方の暖かいエリアまでですけどね。)南側に植えておけば立派な大株に仕立てることも可能です。
根元に落ち葉をため、庭仕事で切り払った小枝を束ねソダにして置いておけば、虫やトカゲなどの冬越しの場にもなります。ジョウビタキなどの小鳥が虫目当てにやってくるかもしれません。
北側にパンジーなどの暑さが苦手な草花を植えてみると、庭の条件にもよりますが、一ヶ月ぐらいは楽に開花期をのばすことができます。
雨のかからない木陰を利用して、直径2cmぐらいの竹を節を抜いて束ねてから台の上に水平に積んでおくと、マルハナバチたちが産卵に利用します。クマンバチとか言われて怖がる人も多いのですが、実は優しい熊さんなんです。黙々と授粉にいそしんでくれるので、庭の果 樹などの実の付きもよくなります。
実はおとなしいマルハナバチ。なかなかの働き者で、せっせと授粉してくれる。
アニスヒソップの蜜を吸っているところ。気に入った花があると、日に何回も巡回に来てくれる。
*落葉樹を利用する
今度は、落葉樹が植えてある庭を考えてみましょう。夏は涼しい木陰が、冬はあたたかな日ざしが楽しめます。根元にヤマユリやギボウシなどの明るい木陰を好む球根類やホタルブクロやアスチルベ、メドウセージなどといった宿根草の他に、秋口に芽を出して初夏には枯れてしまうスイセンやチューリップ、ヒアシンス、ムラサキハナナ、ビオラなどを植えてみてはいかがでしょう。ムスカリをどっさり植えて、気分だけキューケンホフと言っていたのは、モウズイカさんでしたっけ?
常緑性のムベは、アケビと違って実が熟れても開かないのが特徴。
木の下に チューリップやヒアシンスと言うと意外に思う方も多いかも知れませんが、冬の間葉を茂らせている秋植え球根と落葉樹は相性がいいのです。関東地方から南では花が終わるとすぐに気温が上がり始め、チューリップの葉はじきに黄ばんでしまいます。こうなると光合成もろくに出来ず、球根は大きくなれません。毎年咲かせるには、花の後いかにして涼しくして、葉を元気に保つかにかかっているのです。それには、落葉樹の下に植えるのが一番な訳なのです。
落葉性のアケビやキウイフルーツ、ツルウメモドキ、フジ、ノウゼンカズラ、常緑性のムベやハゴロモジャスミン、カロライナジャスミンなどを這わせた棚も、同様に利用することができます。
*壁や石畳を利用する
白っぽい小石や石畳を敷きつめた南向きの日当たりの良い場所は、成虫で冬越しする昆虫たちのひなたぼっこの場所になります。テントウムシやタテハチョウの仲間、モンキチョウなどでにぎわいます。
よく晴れた冬の日、日溜まりの白壁にテントウムシやカメムシが集まって暖まっているのを見たことはありませんか?
石畳でひなたぼっこするアカタテハ
寒さに弱いモッコウバラも庇の下の南向き壁面に絡めれば、北アルプスの白馬村でも冬越しできるほど。根本にユリオプシスデージーやフリンジドラベンダー、ローズマリーのような、冬を中心に開花するような花を植えれば、こんな小さな越冬隊たちに優しい空間が作れます。
ハラビロトンボのひなたぼっこ
小鳥を呼ぶためにナンテンを植えるときは、軒先に植えましょう。開花期が梅雨時にあたるので、花に雨がかかると花粉が壊れてしまい実が付きにくくなるのです。ナンテンの葉や実には抗菌作用があるので、ほんの20年ぐらい前まではお弁当やお赤飯に添えたものでした。小鳥たちのおなかにも良いんでしょうか?
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秋口から春先にかけて次々と花を咲かせるユリオプスデージーこのように、常緑樹や落葉樹、その他のビオトープの小道具をうまく組み合わせると、ちいさな面 積の中でも、入り組んで多様性に富んだ環境を造り出すことができるのです。
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