軽量化を計り、使用する鋼材の長さを最短にする事から考え作り出された形状ですので、
その軽さは、TP77よりも1ランク軽量になっております。
(TP77もかなり軽いフックですから、TP77の制作理論を再度ご覧ください)
4フッキングとバレ
その形状からお解りになると思いますが、かなりワイドなゲープ幅を持たせてあり、各サイズがベストとなる幅を保有するシリーズです。よって、その形状は、縮小または拡大によるサイズ違いという物ではなく、それぞれのサイズに合わせその形状に見合った実践向きの形状をしております。
釣りに行っていて、ここぞという場面で鱒がフライを口にしてくれても、アワセた瞬間「あれ?」っと、フライが水中から飛んで来る事が、ミッジフックになるとたびたびありました。
それは、ゲープの広さ、そしてフックの形状に問題があるからなのです。
それを調べるために、ドライフライとフローティングピューパフライで、どちらがフッキング率がよいか実験した事がありました。それは同じフックにタイイングしたフライです。
その結果は、ドライフライの方がフッキング率がよい事が多かったのです。
そこには、大きな理由が考えられました。
それは表面張力が大きく関わっていたのです。
鱒が、ドライフライを捕食しようとした場合、ドライフライは水面上にあるために、鱒は表面張力を破りその上のフライを吸い込むために必要な強さで吸い込む必要があります。または口を水面上に出し、表面張力を破って吸い込む必要があります。
しかし、ピューパの場合は水面下に張り付いているために、そこまでも大きな力で吸い込む必要はなく、軽く水を吸い込む程度で水と一緒にピューパは口に入っているのです。
その形状による鱒の吸い込み力の違いが、大きくフッキング率に関わってきていると考えました。
ドライフライは、虫も毛針(フライ)も同様に水面上にありますから、同様の力で吸い込む事ができます。しかし、ピューパの場合は、虫は水面下で浮遊していて、毛針(フライ)はポストが水面上にあり、そこで表面張力を受け浮いているという違いが現れてきます。そこで、鱒が水面下にあるピューパ(虫)と同様の吸引力で毛針(フライ)を吸い込んだ場合は、ポストが表面張力の抵抗を受け水中に入りにくく、鱒の口の中へも入りにくい事になるわけです。
よって、少しでも鱒の口にフッキングしやすい形状を考えると、フックポイントをなるべく下へ持っていく事がベストの形状となるわけです。
この形状の違いを数年間テストしてきましたが、この形は明確に魚が釣れる数として現れて来ました。
すなわち、TP77はドライフライ用の形状、TP88はフローティング・ニンフまたはピューパに適した形状となるのです。
しかし、問題が起きたのが、フッキングはするがシラメのローリングで簡単にバレてしまう事です。そこで、、対策案として行ってきたのは、この小さなフックのかなり細いスピアー部分を、鋭いスローなテーパーにして、フッキングと同時に、抵抗を軽減させフックベンドまで刺さるようにさせ、刺さった物がローリングで抜けないように、抵抗の少ないマイクロバーブを作ったのです。
そして、さらにはその形状から確実に刺さるようにと、スピアー部分にカーブを描かせネムリを入れたのです。