(2009.10.4)
ーー外的にはもはや知覚されえない光という霊的存在が生じるとき、
その代償として、煙もまた生じなければなりません。
(シュタイナー『霊界のヒエラルキアと物質界におけるその反映』より
もしも光がなかったら
私はあなたをあなたの瞳を
こうして見つめることはできなかっただろう
火から生まれ
見えないものを照らし出す
光の魔術
自らの姿はいつまでも隠したままで
しかし見えているのは
ほんとうにあなたなのか
見えることで
見えないものは隠されてしまうから
あなたが見える
そのことで見えないあなたがわからなくなる
火が生み出すのは光だけではない
煙という見えるものが
見えない光の兄弟として
大いなる犠牲のもとに立ちのぼる
火はこうして
光と煙のふたつに分かれ
見えない力と見える呪縛に分かれ
私たちをこの生の世界に彷徨わせる
見える私と見えない私
光がそうであるように
見えない私が見える私を照らし出す
死が生を照らし出すように
私という見えるからだがある
そのことで見えない私がわからなくなる
見える私にしがみつこうとすればするほど
見えるという呪縛のなかで途方に暮れてしまう
しかし見えない私は
それだけでは生の世界に姿を現すことができない
見えるからだという鏡に映され
その大いなる犠牲のもとで彷徨しなければならないのだ
やがて自由という魔法によって魔術が解かれるときまで