2006 TOKYO KID'S GP 第3戦


なかなか厚いビギナーの壁!
タイムトライアルで23秒台を出すか、1位でフィニッシュすれば
ビギナー卒業だ!気合いを入れて前日練習もしたし、よしくんも
自信満々!

心配だった天気。なんと青空が出ている。
7時に自宅を出発し、8時ちょっと過ぎに味スタ到着。
既にそうくんが来ていた。
今日、よしくんの最強のライバルはやはりそうくんになるであろう。
おとうさんは、無意識のうちにちょっと離れたところに車を止めよ
うとした。そしたら、すかさずよしくんが「そうくんの隣が良い!」
と言ったので、そうくんの隣に陣取る事にした。
レースとは関係ないが、この場所に止めた事が、後で大変な事に・・・。

【準備】
昨日走った感じでは、エンジンノーマル状態でも何も問題がなさそうだ。
でも、ちょっとおとうさんは迷っている。昨日は古い方のタイヤで走って
いたが、多少濡れても滑らず(見た目は滑っているのだが、よしくん的に
は滑っているうちに入らないらしい・・・)に良いタイムで走っていた。
新しい方のタイヤに変えて走りに影響は出ないだろうか?食い付きすぎた
りとか、曲がりにくくなってしまわないだろうか?
今カートに付いている古いタイヤと新し目のタイヤとを眺めたり撫でたり
つついたりしながら悩んだ。結論としては、天気も良さそうだし、気温も
上がるだろうから、「どっちでも同じ」と判断して、ホイールがかっこい
い新しい方のタイヤを付ける事にした。

【公式練習】
5分間の公式練習。よしくんは、昨日と同様に23秒台を出した。
タイヤは良くグリップしている。ちょっと高速コーナーでのエンジン回転
の落ち込みが気になる。リアのトレッドを狭める事にした。

【タイムトライアル】
公式練習終了後20分経過してタイムトライアル。
他のクラスに参戦するお友達のエンジンがかからなくて見に行ったりして
いたら準備が少し遅れた。味スタは1台ずつタイムトライアルを行う。
出遅れたよしくんは待ち行列の一番最後、7番目に走る事になった。
いつも一番にタイム計測する事が多いのだが、なんだか最後の方が気持ち
に余裕があるような気がする。
先に走っている子のラップを計ってみると、速い子でも24秒台。
ライバルそうくんは?24秒ジャストくらいか・・・?
コントロールラインから遠く離れた場所で、携帯のストップウォッチ機能
で計ってるからあまりアテにならないけど・・・23秒台を出せば1位は
間違いないだろう。とか色々考えているうちに5番目の子が走り出した。
そして、雨が・・・ポツリポツリと降り出した。おとうさんは心配。
ザーっと降って来なければ多少濡れていてもよしくんは23秒台を出せる
かもしれない。しかし、タイヤは今冷えている。いかに温度を上げるかが
問題だ。
雨に気付いたよしくんは「やったー!雨だとよしくん速いよ〜!」などと
能天気。本降りになったら他の子のタイムに追いつけるはずが無いでしょ!
しかし、おとうさんはあえて言葉では否定せず、「ヘアピンまでタイヤ暖め
てそこから全開だぞ。これくらいならよしくんは23秒台で走れるから。」
と送り出した。
さあタイヤをあたため・・・・??
すげー小刻みにハンドルを左右に・・・??
パッと見、普通に走ってるように見える。
あれで暖まるのか?
結果は1周目23秒99、2周目23秒75。公式には手計測なので1/100
秒単位が違うだろうが、問題なく1位だろう。
とりあえず23秒台が出たのでビギナークラスはこれで最後になる事が決定
した。あとは、きれいに1位になって欲しい。
よしくんはタイムトライアル1位を獲得。ポールポジションからのスタート
だ。2番グリッドはやはりそうくん。そうくんも23秒台だったようなので
ビギナークラスは卒業だ。そうくんもやっぱり表彰台の真ん中に立ってビギ
ナー卒業したいだろう。よしくんは1周約0.2秒の差を10周の間守りきれる
か?いずれにしても、そうくんとよしくんでワンツーなら最高だね。

【予選】
グリッドにカートを並べた頃、雨がまたポツリポツリ降り出した。
タイヤの温度が少し下がっているので、おとうさんはよしくんに、
「1周目はコーナーでどれくらい滑るか様子を見ろ」と言った。
よしくんは雨が降り出して嬉しいみたい。雨には自信を持っているよしくん
は気持ちがとても楽になってるはずだ。残る問題は周回遅れへの対処だ。
タイムトライアルの結果から予想すると、周回遅れを2回から3回うまく
パスしなければならない。また、路面が濡れてきたのでスピンに巻き込ま
れないようにする事も必要だ。
いよいよスタート!
問題なくホールショットを決め、2番手にはそうくんが・・・。
おいおい!よしくん!全開じゃないの?様子見ろって言ったじゃん!?
1周2周とそうくんとの差を広げ、3周目後半には周回遅れに追いついて
しまった。どうやらスピンしてしまった子のようだ。
この時点で速い4台と遅い3台に分かれている。ブルーフラッグが振られる
が、あまり効き目がないのがビギナークラス。
周回遅れの後ろを走っている間に後ろがみるみる迫って来た。
と、ヘアピンで遅い3台のうち2台が止まっている。イエローフラッグの
出ているヘアピンにさしかかり、周回遅れの子が急減速。よしくん止まれ
るか?
なんとかぶつからなかったものの、アウトにはそうくんが並んできた。
そうくんのおとうさんはイエロー出てるのに抜いちゃうんじゃないかと
ヒヤヒヤ。
大丈夫。そうくんは抜きませんでした。
ヘアピンを無事抜けてバックストレートでよしくんとそうくんが揃って
周回遅れを抜き、5周目へ突入。
5周から7周めじりじりと差を広げて独走態勢。そろそろ2回目の周回遅
れに追いつくか?と思ったら、8周目また2台がコーナーで止まってる。
殆どロス無く脇をすり抜け一安心。そうくんとの差は殆ど縮まっていない。
もう周回送れと絡む事は無いだろうとおとうさんは安心しきっている。
で9周目の最終コーナーを立ち上がって来た時、あまりにも独走で後続が
見えない。後続に目をやると、そうくんが順位を落としている。
3番手を走っていた子にコーナーでヒットされ、その間に4番手の子が
2番手に浮上!そうくんは4番手まで下がってしまった。
よしくんはぶっちぎりの1位。
そうくん決勝がんばろうね!

【決勝】
予選は危なげなくポールトゥーフィニッシュを決めたよしくん。
さあ、これで1番にならなきゃ意味が無い!
予選に続けて行われる為まだタイヤは暖かい。ほんのわずかではあるが
雨は相変わらず降っている。依然としてよしくんは強気!
おとうさんは、
「タイヤがまだ暖かいから初めから全開でいけ!」
と指示をした。
雨が降っているせいか、よしくんもおとうさんも落ち着いている。
何故か「負けるわけが無い」と思っている。
唯一の不安は周回遅れの処理。
さあスタート!
ホールショットOK!
ともくんも、ともくんのおとうさんも一生懸命応援してくれている。
あっという間に速い4台と遅い3台に分かれた。
よしくんはおとうさんの言ったとおりに初めから全開で後ろを引き離す。
3周終わった時点で後続との差は約2秒。周回遅れに追いつくまでに
何秒稼げるか?
5周目に突入。後続との差は2秒ちょっと。視界には周回遅れが見えて
きた。周回遅れは3台団子状態。かなり厄介である。
よしくんは追いつくかなり手前からペースを落とし、ヘアピンで集団の
後ろに付き、バックストレート、最終コーナーと後ろに付いたまま走っ
て来た。この周回だけで約2秒のロス。最終コーナーを立ち上がった時、
後続はすぐ後ろに迫って来ている。
今度は、ブルーフラッグで集団の最後尾がアクセルを緩め、第1コーナー
で1台パスしたものの2番手、3番手もビタビタでくっ付いて来た。
よしくんピンチ!
S字で2番手が隣に並んでくる。3番手がよしくんの真後ろに。
よしくんの目の前には遅いカート。
続いて右コーナー。よしくんは苦しいライン。アウトには2番手の子が
いる。よしくんは強いブレーキで一気に向きを変えようとした。
その時、後ろから追突された!
よしくんも2番手の子もアウト側に追いやられ3番手の子はこじ開けた
インからトップに立った。
トップ集団で争っている間に周回遅れの子とは差が開いてしまっている。
短いストレートの先は左のヘアピン。
3台ほぼ横に並んでヘアピンへ。
よしくんが一番始めにブレーキ。インから行った子がアウトに膨らみ
失速。アウトから行った子のラインを塞ぐ形になった。いち早く減速
したよしくんは早々と向きを変え、失速せずに2台のインを刺して
バックストレートを立ち上がった。
最終コーナーをトップで立ち上がってきたよしくん。バックストレート
からのラインが若干苦しかったのかアウトに膨らんだ。2番手はよしく
んのインに立ち上がって来た。殆ど差がない。目の前には周回遅れの
2台が迫って来ている。
が、結果的によしくんの取ったラインが正解だった。周回遅れはコース
の中央を走っていたためストレートで1台をパス。
2番手3番手の子もストレートエンドで周回遅れを両脇から挟むように
パスして来たが、インから来た2番手の子は前方のもう1台の周回遅れ
に行く手を阻まれラインが苦しくなり、イン側のクラッシュパッドに
ヒットしてしまった。第1コーナー立ち上がりで、よしくんと3番手
だった子は最後の周回遅れの子をアウトからパスした。
さあ前が開けた。少し差を広げその後の周回を難無く走り切って最終
コーナーを立ち上がる。
その瞬間。よしくんが高々と右手を上げ、人差し指で天を指した。
よしくん初優勝!
おめでとうー!!
味スタの上のクラスのお友達やお友達のお父さんもみんなが
「おめでとう」と言ってくれた。おとうさんはちょっと涙が出そうに
なった。
さあ、よしくん初めてのウィニングランだ。
日の丸を持って上手に走れるのか?

「ぜったい勝てると思ってたよ」
byよしくん


------(あとがき)---------
そうくんが接触でマシンにダメージを負ってしまった。
ドライブシャフトが歪んでしまったようだ。
おとうさんの頭の中はそうくんとのワンツーが
思い描かれていただけに残念でならない。
レース終了後、予選についてよしくんに話を聞いた。
「よしくんはね、しゃいしょ(最初)の4周目まで一生懸命
走って、その後は普通に走ったよ」
やっぱり、おとうさんの話を聞いてなかったんだな!
と思ったら、データロガーで見てみると、
1〜4周は若干セーブしてる感じで、徐々に速くなり、4周
目のヘアピンを抜けてからは、全開走行となって、周回遅れ
と絡んだ8周目を除きすべて23秒台で走っている。
「一生懸命走った」とは「スピンしないように集中して走った」
という意味か?イエローフラッグの時に急制動でグリップがある
事が判明して全開走行になった??真偽不明・・・。
「そうくんはなんで4番になっちゃったの?」
「ぶつかっちゃたみたいよ」
「あー、きっとぶつけられたんだよ。よしくんも3回も
ぶつけられたよ」
「本当に?」
「うん。決勝の時1回、ピットに入ってから2回。全部後ろから
だよ。ブレーキ壊れてるんじゃないの?」
確かに、ビデオで確認するとよしくんの言うとおりやられてる。
もっと早く話を聞いてればイエローカード(あるのか?)出して
もらったのに・・・。
そうくん。上のクラスでまた一緒にがんばろうね!

よしくんに、決勝の事を聞いてみた。
「やっぱり周回遅れを抜く時危なかっただろ?」
「よしくんね、ヘアピンのところでみんな並んだでしょ?みんな
がアウトに膨らみそうだからしゃいしょ(最初)にブレーキ踏んで
インから行ったんだよ。」
本当か?意図的に先にブレーキ踏んだ?
データロガーで確認してみると、確かにその周回だけハンドルを切
っている時間が極端に少なく見える。エンジン回転グラフがきれい
なV字を描いている。強いブレーキで一気に向きを変え、すぐにア
クセルを全開にしたのだろうと読み取れる。クリアラップの時の
グラフと比較すると、ヘアピンのコーナリング中は明らかに
1000回転以上回転が低いのに、ヘアピンから立ち上がった
バックストレートエンドでは同じ位回っている。インから立ち上
がって、フル加速のバックストレートを長くしてしまったようだ。
そこまで考えたかどうかは別にして、
「このままじゃアウトに膨らむ」って感覚があったらしいことに
ビックリ!

子供の成長には驚かされる。
今日が初レースだった子達もそうだ。予選ではよしくんが2周
周回遅れにしているのに、決勝では1回しか抜かしていない。
よしくんも決勝では23秒09と自己ベストを更新している。
で、よしくんがベストの周回で、タイムトライアルで4位だった子
が殆ど遅れる事なく付いて来ている。子供達はレースの最中に
成長している!
その比は普段の練習とは比べ物にならない位大きい
と、おとうさんは思いました。

Posted: 日 - 7月 2, 2006 at 01:02 午後          


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