| CASIO RZ-1 1986年発売 89,000円 |
CASIOの唯一のドラムマシンです。YMOの高橋幸宏が叩いた12音が内蔵されていて、さらにサンプリング機能も標準装備という、メチャクチャ話題性のあったマシンでした。KORGがDDD-1でサンプリングに着手していましたが、これはオプションのボードでの提供でしたし、Roland/BOSSからはそういったマシンは出ていませんでした。そういう状況へいきなりCASIOが市場に参入。しかも強烈なスペックのマシンで。「え?CASIO?え?サンプリング出来るの?!ええ?幸宏の音?!」本当に不意打ちを喰らったような感じでした。まず見た目でかなりこのマシンのアクの強さがうかがえます。とにかくサイズがデカい!幅430mm×奥行292mm×高さ75mmで、ちょっと「おおっ!」という感じの大きさ。さらに、最新技術で作ったぜ!とばかりに書かれた「PCM」の文字。追い打ちのごとく、どうだい!と言わんばかりの「CASIO」の文字(笑)。バックライトでカッコ良く光る液晶画面。ルックスだけでもかなり萌えます。(^^) 音はオイラの好みの“粗めのPCM”って感じの音です。当時、幸宏氏は「どんな音楽にも合うような音にしたつもり」と雑誌のインタビューか何かで語っていましたけど、なかなかどうしてクセがあってアクの強〜い音になってます(笑)。まあ“高橋幸宏の音”という時点でそれは大納得ですけどね。特にハットが独特で、今でもテクノ系のアーチストの間では人気の音です。ハットの音だけ、このRZ-1を使うという人もいます。音の出を強調出来るアクセントと、逆に抑えるミュートボタンがあるので1つの音に対して合計3つの叩き具合を打ち込めます。これを駆使して打ち込んだハットのパターンは非常にグルーヴ感が漂うものになります。ただ、惜しいのはこの内蔵音源のピッチやディケイなどがイジれないという点。同時期の他のメーカーのマシンにはそういったパラメーターをイジれるものが多かったので技術的には十分可能だったはずなんですがね・・・。幸宏氏への支払い分でそこまで金が回せなかったのかしら?(笑)でもパラアウト仕様なので音をイジろうと思えば可能です。 目玉のサンプリング機能は、ワンショットぐらいにしか使えね〜!って感じなんですけど、これが独特の質感でイケてます。8bit/20KHzのLo-Fiサウンド炸裂です。この質感を求めているサンプリング野郎達がたくさんいて、中古市場でのRZ-1の価格が一時期、高騰したこともありました。0.2秒のサンプリングが可能なパッドが4つ。フルに使えば最大で0.8秒のサンプリングタイムとなります。サンプリングしたいパッドを押しながらサンプリングボタンを押すとすぐに待機状態に。本体に接続されたラインやマイクから音が入力されると同時にサンプリングが開始される、オートトリガー方式です。非常に使いやすい設計になっています。が!サンプリングされた音をイジれないのが最大の欠点(合掌)。ピッチを調整したり、ネタの頭やお尻を切ったりということが出来ないんです。まさに一発勝負のサンプリング(笑)。 このサンプリング機能は、後にオモチャサンプラーとして一世を風靡したSK-1、テイ・トウワがDEEE-LITE時代に使用していたことでも有名なサンプリングシンセサイザーFZ-1に受け継がれていくことになります。どちらも現在でも人気の高いサンプラーですよね。CASIOって結構あなどれないメーカーです。(^^) |
| CASIO RZ-1 |
| ■総音色数 12 BD、SD、CLOSED HH、OPEN HH、RIM、CLAPS、TOM1、TOM2、TOM3、CRASH、RIDE、COWBELL |
| ■出力 10+STEREO |
| ■外部同期 MIDI |