ワックスコーティング剤塗装  どこがちがうの?

 最近はコーティングが流行っている見たいですが、なんだか疑問があるんですよね。1年間ノーワックスとか、3年は持つ見たいな表現があったりして、長持ちすれば良いという風潮です。
 コーティングってそもそも「長持ちするワックス」って感覚だったと思うんですが、所詮ワックスがそんなに長持ちするはずが無いという疑問から、少し調べてみました。
 素人が調べた程度ですので、知れていますがそれでもやっぱり「誤解している人が多い」と言うのが感想です。

磨きのプロ(下地処理)
 始めに、ワックスでもコーティングでも、塗装でも「一番大切なのは下地処理」であるということ、そしてこの下地処理は上塗り(ワックスやコーティング剤や塗装)とは、全く切り離して考えなくてはいけないと言うことです。
 これは、料金に係わってきます。コーティングの料金はこの下地処理の料金といっても良いと思います。つまり安いコーティングは下地処理の手を抜いていると思えば間違いないです。
 じゃ、高いコーティングは良いのか?というところが難しいところで、高いのは「手間を掛けている」か「ぼったくっている」かのどちらかです。この辺は素人の私には良く判らないので、信頼関係かプロに聞くしかないです。
 ただ、この下地処理というのは「プロの磨き屋」と呼ばれる人達がいるほど、熟練工のなせる匠の領域まで踏み込む奥深い領域のようです。
 新車でも古くなった中古車でも、この匠にかかると「鏡にも負けない平滑面を作り出す」恐ろしい集団です。
 良くガラスのような平らな面と言いますが、この目に見えないようなガラスの凹凸をあーだこうーだ言って磨いてしまう、素人には全く付いて行けない職人です。
 この工程の善し悪しが、コーティングでは最も大切で、最終的に料金に跳ね返ってくる事は間違いありません。
 でも、素人にはこの辺りは判断も付きませんので、ここは割愛します。

ワックスの利点は艶と撥水
 さて、下地処理が終わったとして、その上に乗る「ワックス」「コーティング」「塗装」の話に移りますが、まずはワックス。
 ワックスの機能として一番大切なのが、最終的な「艶」と「撥水効果」です。この機能においては天然椰子の油から取った蝋(カルナバ)が最も有名で、この右に出る物はないと思います。
 油の持つ深い艶と撥水効果は、今後もワックスの主流でしょう。でも値段が高いことと、効果の持続性に難があります。そこで登場というか様々な商品として開発されているのが、化学合成ワックスです。
 艶は天然に譲るとしても、効果の持続性はこちらの方が上です。
 光ってくれるのは嬉しいけどやっぱりワックスがけは面倒と思われる方が殆どだと思うので、持続性に力点を置いた商品がどんどん増えてきました。
 ワックスの効果は1週間から長くて1ヶ月ですよね。持続性の長い物は化学成分の多いワックスで、これがコーティングとラップしてきちゃうんですよね。

コーティングはワックスに勝てない
 さて、最近流行のコーティングですが、ワックスと何が違うかというと、その成分と言うことになりますが、代表的なコーティングとして、フッ素樹脂を含むCPCのようなコーティングやガラス系のコーティングがどうも人気のようです。
 「艶」や「撥水効果」はワックスに劣る物の、「効果の持続性」と「表面保護」をうたい文句にしています。成分的にはワックスが油を含み撥水性を発揮しているのに対して、コーティング剤は分子結合成分の性質による撥水効果のようです。
 この辺りは難しくて判らないのですが、フライパンで古くから知られる「デュポン社のフッ素加工」やSiO2(ガラスの分子)の持つ、撥水効果を利用しています。
 撥水性はその水玉を見れば判りますが、コーティング剤の水玉はワックスの水玉に比べて、あまりコロコロしていません。つまりこれは撥水効果はワックスに劣ると言うことなのですが、メーカはずるいですね。コロコロした水玉は、「光を集める水玉効果」により、塗装には良くない、多少粘りながら落ちてゆく撥水効果が良いんだと言うことを逆に宣伝文句にしています。
 水玉効果により塗装が痛むことがあるのは本当ですが、撥水効果は明らかにワックスに劣るというのは事実です。また、油の持つ光の吸収により深みのある艶には勝てないのも事実です。

ノーワックスは偽証
 コーティングの良いところのは、「効果の持続性」と「表面保護」ですが、ここで問題になるのが、「1年間ノーワックス」という歌い文句です。ワックスは知らず知らずに付いてしまう塗装表面の微小な凹凸を埋めることにより、平滑面を作り出すわけですが、1年間ノーワックスと言うことは、この細かな傷が付かないと言うことになります。
 じゃこのコーティングは塗装よりも硬いと言うことになります。にわかには信じがたい事です。と言うのも車の新車時の塗装は焼き付け塗装といって200度近い高温で、乾燥させる事により、表面に硬いホーロー層を作り出します。
 この塗装は、新車が部品の段階で塗装されるので200度近い高温で塗装が出来るのであって組上がってプラスティックやその他樹脂系の部品が付いてからではこんな高温での塗装乾燥は不可能なのです。なので新車よりも硬い塗装はありません。
 この事実から、通常は塗装より硬いコーティングはあり得ないと言うことが解ります。(例外もあるのですが、それはもう少し後で説明します)
 新車の塗装でも次第に細かな傷が付き、輝きを失ってゆくので1ヶ月から3ヶ月に1度くらいはワックス掛けをすると、ピカピカになりますよね。
 その塗装より柔らかいコーティングに傷が付かない訳がありません。なので1年間ノーワックスというのはあまりにも誇大広告です。
 実は裏があって、「ワックス掛けは要らないけど、メンテナンスは必要です。指定の方法で1ヶ月に1度はメンテナンスしてね」と言うのが殆どです。
 これでは毎月ワックスがけしているのと変わらねえじゃないかと怒ってしまいたくなりそうな裏があるのです。

コーティングはボディ保護
 でも、持続性がワックスより良いというのは事実です。それなりの保護膜が持続するのですから、車のためには良いかも知れません。
 知って欲しいのは、コーティング剤は艶も撥水性もワックスに劣ります。表面もどんどん傷が付くので輝きも失せてきます。でも、保護膜の持続性は結構あるので、車の塗装面の保護にはなりますって事です。

硬けりゃ良いのか
 さて、持続性のある保護膜ですが、その硬さはコーティング剤によって様々だと思います。それでは硬い方が良いのか?って事になるのですが、硬さだけを追求した場合は確かに新車の塗装よりも硬い膜というのは存在するようです。通常新車の塗装の硬さは3H〜5H位らしいのですが、乾燥では無く特殊な固化剤を混ぜたコーディング剤は最大7H位の硬度を出すものも存在するようです。
 でも、それではどうして新車にそのようなコーティング剤を使わないのでしょうか?
 どんな問題があるかと言いますと、車の塗装は硬ければ良いというのではなく、適度な粘りも必要となります。あまり硬いと「割れ」という現象が発生します。車のボディ表面は手で押すと軽くしなる位の弾力性を持っていますよね。あまり硬いとこのしなりに追従できずに割れが発生します。ボディの金属は日光やエンジンの熱により膨張収縮をしますが、粘りのない塗装はこの際も追従できずにヒビとなります。
 もう一つ重要な問題があります。「塗装の修理が効かなくなります」こんなに硬い膜をどうやって剥がすのでしょうか?
 最初の方で「磨き屋」のことを書きましたが、硬さが5Hを越すと通常の方法では磨けなくなってしまうのです。
 塗装というのは、その分野がきっちりと確立していますので、修理も含めてどんな車でも直したりする事が出来ます。しかし、硬いだけの被膜はこの分野からは外れてしまうわけです。

塗装とコーティングの違い
 塗装の話が多くなって来ましたが、コーティング剤の中でも硬さを競うと塗装との区別が曖昧になってきます。
 塗装とコーティングの一番大きな違いは、「剥がすことができるかどうか」つまり「自然と剥がれてしまう」程度の硬さと密着性しかないのがコーティングと言うことになります。
 硬い、剥がれずにいつまでも持続する、これでは塗装です。
 しかし、塗装は修理が効きます。割れの危険性があり修理の利かない硬すぎるコーティング剤は、「危険な塗装」と言わざるを得ない代物となってしまいます。
 但し、フッ素樹脂塗料やシリコン樹脂塗料などは塗料の分野で研究が進んでいますので、そのうちに新車の時点から撥水効果があって、ちょっとくらい古くなっても磨けば再び新車の輝きを取り戻す塗装という物が将来生まれるかも知れません。

ワックスコーティング
 ということで、私が何を使っているかというと、今は「ポリマックス」というものを使っています。
 良いかどうかは良く判らないのですが、成分が「カルナバ、オルガノポリシロキサン」となっています。
 カルナバは天然椰子蝋で「艶」と「撥水」が抜群。
 オルガノポリシロキサンは、ガラス塗料の原料です。
 実は私この常温ガラス技術を多少勉強しまして、ガラスの精製法で「ゾルゲル法」と言うのがあって、オルガノポリシロキサンは加水分解と脱アルコール反応で、ガラスになるんです。
 本来は塗った後、高温で焼き付けると硬いガラスになるのですが、常温でもそれなりの硬さの膜はできます。(3H〜4H)
 この両者が長所を出せばそれは良い「ワックスコーティング」になるのじゃないかと思って使っているのですが、どうでしょうねぇ。
 どちらも中程度かなぁ。

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