台所道具考
#031 天ぷら鍋
天ぷら鍋
 
天ぷら鍋2 「カタログハウスの店」で、3,980円。

 正式には「油こしつき天ぷら鍋NEW」という。「家ではほとんど揚げ物をしない」という人はわりと多いのではないか。何を隠そうウチもそうだ。揚げたての唐揚げはおいしいし、さっくりした天ぷらもたまらないのだけれど、鍋の用意や油の処理を考えると、ついためらってしまい、その積み重ねでやがて揚げ物は封印されてしまう……というパターンがあちこちで繰り返されているはずだ。

 そんなあなたに(わたしに)この天ぷら鍋をお勧めします。直径15センチで、オイルポットサイズ、キッチンの隅に出して置いてもじゃまになりません。重ね合わせた上下の鍋はどちらも天ぷら鍋として使え、使った油を漉したら次回は油を受けた容器がそのまま鍋になります。そんなちょっとしたひと手間が省けるだけで、あら不思議「今日は揚げ物にしてみようかしら」なんて思っちゃう。これひとつで、あなたの(わたしの)レパートリーがうんと広がること請け合いです。

 という、心の声に従って、期待に胸ふくらませ購入したのが2001年6月。そして、記念すべき初使用日は、購入より一年余を過ぎた2002年7月。正に光陰矢の如し。しかも封印はツレアイの手によって破られた。この一年余の空白は何を意味するのか。揚げ物の頂点を極めるべく、探求の旅に身を委ねていたのか、それともただ、自慢のスライド引き出し収納の奥深く、忘却の彼方に追いやられていたのか?

 兎にも角にもついに伝家の宝刀は抜き放たれた! 待ち受けるのはめくるめく美食の殿堂か、それとも肥満か!?……待て次号!!(2002/7/14)

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