2008年12月20日 21:26
アップルはどこまでジョブスと共に歩むのか
スティーブ・ジョブスというと、いわずとしれた米アップルのCEO。健康状態の話が起きては消え、消えてはまた起きることがここのところ何年も続いている。
[WSJ] どうなる、ジョブズ氏後のApple (1/3) - ITmedia News から2008年12月20日に引用ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)
米Appleは12月16日、同社が参加するのは最後となるMacworld Expoで、スティーブ・ジョブズCEOは講演しないと発表し、波紋を巻き起こした。このニュースで同社の株価は下がり、ジョブズ氏に新たな健康上の問題が生じたのか、あるいは新製品の準備が整っていないのかといった疑問が浮上した。
個人的には、引用の後半部(新製品の準備云々)は無視して良いと思う。別に新しい発表がなくとも驚かない。アップルだけが不況の影響を受けないわけでもあるまいし、ある程度販売が安定しているラインナップにマイナーアップデートを加えることにそれほど意味があるとは思っていない。Mac miniがリニューアルされるという話があちこちで出ているけど、むしろディスコンになる方が可能性が高いのではないかと漠然と根拠もなく思っている。メモリサイズを半分にしたiPhoneを販路限定で出すのでは?という話も眉唾物。今無理に選択肢を増やす意味はない。
それよりも、引用の前半部分。ジョブスの健康問題でアップルの株価が下がったとする部分の方が遥かにアップルにとって深刻。自分が体調を崩してみて分かったことだけど、会社組織というのは効率が良くなるとか、悪くなるという問題はあるにせよ「この人しかできない仕事」なんて実はない。今まで1人でやっていたことを数人の分担作業になって効率が悪くなる。そういうことはあるかもしれない。少なくとも一般社員レベルではそういうことになる。
CEOというのは、日本語訳すれば最高経営責任者
って事になる。当然のことながら、経営方針を決める重要な役割を担っているわけで、一般社員レベルとは明らかに異なる。ジョブスが意志決定に携わることができなくなった場合、アップルの姿は今と同じものではなくなるだろう。成功する・失敗するというのは時の流れにも影響があるから、何ともいえない。
アップルにジョブスが復帰して、多岐にわたっていたラインナップをそぎ落とし。トレンディなパソコンとしてMacintoshを復活させた。OSもかつてのしがらみを捨て大胆にUNIXを中核に据えたOSXにシフトするなど、果たしてきた役割は先進的で尊敬に値する(かもしれない)。じゃ、ジョブスがすべて素晴らしかったからなのか?そんなことはないわけで、アップルにはジョブス以外にも多くの技術者・アイデアメーカー・デザイナーが存在しているはず。アップルの内情は分からないので、どの程度ジョブスが関わっているのか本当のところは知るよしもない。ジョブスは多くの優れた人材を上手に扱うことで鮮やかにアップルを復活させたのかもしれない。彼の本当の役割は卓越したプレゼンテーション技術“だけ”だったかもしれない(たぶん違うだろうけどね)。
それでも、投資家はアップルの成功はジョブスによるものだという認識でいることは、間違いないところ。夏前のプレゼンテーションでは、激やせしたジョブスに衝撃を受けた。自分の健康問題をジョークにしてしまうあたりはさすがと思ったけど、だからといって彼が“健康そのもの”にはとうてい見えなかった。ジョブス後のアップル。おそらくアップル内部では、ある程度考えられている話だろうと思う。かつて権力争いの中で、混沌を極めて会社そのものの先行きが危惧されたことを覚えているオールド・アップル・ユーザーも少なくないと思う。二の舞にはなって欲しくない。ジョブスの影響力が少しづつ薄れていき、新しい意志決定システムが機能しつつ、ユーザーの声に耳を傾けてくれるアップルに変わっていってもらいたいのだが、大変なことなのかもしれない。
會澤はAppleファンであり、Macファンだけど、ジョブスファンではない。アップルらしさが失われないのなら、誰がCEOであっても全然構わない。それより、ジョブスが突然倒れて、会社が混乱してしまうのが一番困る。ジョブスさんには健康に留意して上手に今後のアップルを取り仕切って頂きたい。
ヨロシク頼みますよ。
Posted by kaizawa | TrackBacks

