2008年10月04日 13:03
世界金融不安は小国を揺るがしている
FXの取引報告は今月もおやすみ。というか、報告するほど取引していない。
さてさて、日本の保険会社で「アリコ」というのがありますが、身売りの話が出ております。アリコ単体では確か経営上問題はなかったと思いますが、母体である米国の企業が事実上活動停止に追い込まれそうな状況を受け、関連企業の整理統廃合を進める一貫です。契約している人にとっては不安もあるかと思いますが、馬鹿な行動(不安に駆られて解約)に出ないようにした方が良いと思いますよ。
米国下院で、この金融混乱を沈めるべく、ブッシュ政権が出した金融安定化法案が否決され、流れ流れて日本の株価も11,000円の大台割れに追い込まれました。世界はつながっています。まして大国米国が構造的な歪みをあらわにし始めたわけでそう簡単に修復できるとは思いません。その流れの中で日本もダメージを受ける。致し方ないところです。別に達観してるわけではありませんけどね。
話変わって、「アイスランド」という国をご存じでしょうか、日本の金利が1%割れしてもう十何年にもなりますが、この国の政策金利は15.5%です。FXをご存じでない方もいらっしゃるかもしれませんが、日本円を借りてアイスランド・クローナで運用すれば、日本の銀行に払う金利以上にクローナの金利が上回り結果利益が得られる。それも手数料を引いたとしても年15%にも達しようかという金利を得られるんですね。これは素晴らしい!ということで日本からもそれなりの金額が流れていました。
ところが、このアイスランド・クローナが危機に陥っています。元もと、国際金融市場というのは相対取引です。円とドルとか、円とクローネの相対評価の結果価格が決定されます。ところが今回の金融危機で何が起こったかというと、各国が次はどこが潰れるのか疑心暗鬼になってしまって市場に出回っている資金を回収しはじめたんですね。日本の円というのは運用通貨としては金利があまりにも低いために利用されていませんでした。先ほど話したような利回りを得るための調達通貨として使われてきたんですね。反面、日本は国際的な黒字国です8月の貿易収支は赤字転落。というニュースがありましたが、年間を通してみれば相変わらず黒字を維持できるものと思います。国民を度外視しての黒字に意味があるかどうかはこの際遠くに置いておきます。で、円が買われているのです。ドル・円の相場はあまり動いていないのでわからないかもしれませんが、他国通貨に対しての円の価値は大変高まっています。対アイスランド・クローナに関しても同様で、金利目的に投資した人たちは金利以上に広がってしまった通貨価値の差のため一気に赤字に転落したはずです。3月時点で急落。その後持ち直していましたが、再び急落しています。
これは単純に投資の世界の話ですからどうでも良いのですが、国家レベルの話になると別です。アイスランドが貿易をして相手国に支払いをする。その際に使われるのは“おそらく”米ドルです。ところが、金融混乱の中で、円と同様にドルも買い戻される動きが起き、アイスランド・クローナとドルの相互価格がべらぼうに動いたんですね。結果、米ドル現物を持っていればともかく自国クローナを米ドルに両替して支払おうとしたときに売買が成立しないなどの影響が出ています。通貨危機です。もともと小国で、海外に依存するところが大きかっただけに影響が甚大になっています。各国とも協調してその救済にあたる...という話は出ていますが、具体化していません。かつて(原因は別でしたが)アルゼンチンの国債がデフォルト(履行不能)になって債券相場が大混乱したことがありました。民間ではなく、国家の債権です。同様のことが起きないことを祈ります。
米国での安定化法案が可決されたとしてもはたして本当の意味で安定につながるのか?疑問です。銀行等の疑心暗鬼の根は深いですから。投資が投機にならぬよう。注意していきたいと思います。
ピンチがチャンス。この相場を見極められれば、堕ち続ける相場もない。でも心配なんだよね。
Posted by kaizawa | TrackBacks