2008年05月15日 22:56

地震は恐ろしきかな

今さらながら四川大震災の被害者・被災者の方々にお見舞い申し上げる。中国独自の考え方・政治機構はあるとは思うが、いささか初動に問題があるようにも思う。しかし、問題点の洗い出しは後に譲りまずは被害者の救援に全力を注いでいただきたい。


それもそうだが、足下日本でも気になるデータが先日公開された。中央防災会議専門調査会が発表したもので、大阪、名古屋での直下型地震の被害総定額がそれぞれ74兆円、33兆円に上るというもの、金額はともかくその内容の一部に思うところがあったので書き殴ってみたい。

直接的な被害の他に「交通網の寸断」という副次的な被害について報告されていた。確かに、大阪にしても名古屋にしても交通の要所になっている。東京という日本のへそはあるとはいうものの、東京だけでは都市機能は維持されるものではない。関西方面およびそれ以西と関東を結ぶ地上の路線は名古屋を通り、大阪を抜ける。地震による地上の被害は当然道路・鉄道(含む新幹線)に及び、交通網が遮断される。飛行機という手段はあるものの、それによって現在トラックが司っている機能は全てフォローできるというものではない。むろん、迂回路は存在するのだろうが、時間がかかることが当然考えられる。東京ー新潟ー北陸ー関西などという陸路を移動するとなると、現在の2倍では追いつかない時間がかかる。経済混乱は避けられない。

思えば、會澤の身近で起きた中越・中越沖地震でも、交通網の寸断が大きかった。中越沖地震で被災した友人宅の片付けに向かったとき、既に2週間程度の時間がたっていたにもかかわらず、直通で迎えるはずの高速道路が一部寸断しており、迂回路の混雑はなかなかきつかった。阪神淡路の時、高速道路の高架橋が横倒しになる衝撃的な映像が思い出される。高速道路が寸断されることで、迂回路となる一般道が混雑する。一般道は生活道路となっていることも当然考えられ、2次的3次的な不具合もおそらく出てくる。仮にそれが長期間に及び、重要幹線路であったとしたら何をやいわんや、であろう。


四川大震災でも交通網の寸断が大きな問題になっているようだ。中越地震は山沿いに起きた地震であったが、近いものがあったかもしれない。孤立集落が多く出て、道路に書かれた「たべものSOS」の文字をヘリが映し出すというのを覚えているだろうか。文字面は曖昧。より広範囲に被害が及んでいる(一説によると動いた断層の大きさは200キロに及ぶそうな)今回のケースでは、いまだ当局が把握していない孤立集落や、被害集落が存在する可能性もある。残念ながら被害はますます拡大しそう。

オリンピックをどうするんだろうと俗なことをいうのは“今のところ”やめておくが、中国の舵取りはますます難しくなってきそう。


平時における交通網の整理はむろん大事だが、非常時の備えというのもまた重要。耐震補強というのが遅れているという問題は再びお金の問題に帰着する。阪神淡路で問題提起され、その後いくつか起きた地震のたびに耐震補強の遅れが指摘されているが、残念ながらまだまだといわざるをえないらしい。四川大震災で学校の倒壊が相次いだという報道がなされているが、日本の学校の耐震補強もまた遅れている。子供が中に閉じこめられている助けようにも助けられない。そんな両親の涙を報道カメラが写しだしていたが、実は他人事ではないということ。マッサージチェアを買う金を耐震補強に回す。それなら国民誰も文句はいわないはず。某福田氏は考えつかないことでもないだろうと思うのだが。

なんにせよ地震は怖い。いつ起こるか。何処で起こるかわからぬ恐怖。そしてそれが故の油断。かくいう私も...恐ろしきかな。


Posted by kaizawa | TrackBacks