2006年08月17日 20:52
惑星とは何か?
別に天文学を専攻していなくとも、日本の教育の中で「太陽系」とか「惑星」というのを習っていると思います。「水金地火木土天海冥」という憶え方でその順序を記憶した人もいると思います。ところが、もしかするとこの呼び名から「冥」が消えてしまう。もしくは新たに3つの名称が追加される可能性が出てきました。
消えてしまうとか増えるっていっても太陽系そのものは増えたり減ったりしません。何が変わるんでしょうね。
IAU Website: NEWS から2006年8月17日に引用The International Astronomical Union has been the arbiter of planetary and satellite nomenclature since its inception in 1919. The world's astronomers, under the auspices of the IAU, have had official deliberations on a new definition for the word "planet" for nearly two years. IAU's top, the so-called Executive Committee, led by Ekers, formed a Planet Definition Committee (PDC) comprised by seven persons who were astronomers, writers, and historians with broad international representation. This group of seven convened in Paris in late June and early July 2006. They culminated the two year process by reaching a unanimous consensus for a proposed new definition of the word "planet."
機械翻訳による訳を付加しますね。
国際天文学連合は1919年の始まり以来の惑星のと衛星用語体系の仲裁者です。 IAUの前兆で、世界の天文学者はおよそ2年間「惑星」という言葉のための新しい定義に公式の熟考を持っています。 IAUの先端、Ekersによって率いられたいわゆる執行委員会は広い国際的な表現の天文学者と、作家と、歴史家であった7人の人々によって包括されたPlanet Definition Committee(PDC)を形成しました。 この7カ国財務相・中央銀行総裁会議は6月の下旬と2006年7月前半のパリで召集されました。 それらは、「惑星」という言葉の提案された新しい定義に関する満場一致のコンセンサスに達することによって、2年の過程を完結させました。
ここで「惑星」という言葉の定義。というのが出てきます。これが今回議論されたことであって惑星が増えた・減ったの話ではありません。しかし、結果として教科書レベルでは増減する可能性が出てきたということです。小さいお子さんをお持ちのお父さん・お母さん!子供に知ったかぶりすると恥書くことになりかねませんぞ!
では具体的に(會澤なりに説明してみます)。
これまで漠然と「惑星」という言葉を使ってきましたが、かつては水星から土星まで6つの惑星が観測にかけることが出来る「惑星」でした。その後、1781年に天王星(Uranus)が、1846年に海王星(Neptune)が、そして1930年に冥王星(Pluto)が「惑星」として追加されました。
さて、では「惑星」とはなんでしょう。おおざっぱにいうと「太陽の周りを回っている天体」ということになります。ところが、太陽の周りを回っているのは何も上にあげた9つの天体だけではありません。最近でもより大きな“天体”が発見されたりしているんですね。また、成り立ちはさだかではありませんが、小惑星というのもあります。メインベルトと呼ばれる火星と木星の間に存在するエリアと、エッジワース=カイパー・ベルトと呼ばれる海王星付近から外側に存在するエリアに小惑星は多く存在しています。この小惑星だって「太陽の周りを回っている天体」と定義づけることは可能です。
蛇足ながらこれは個人的な意見ですが、木星というのを太陽系の「衛星」と位置づけて良いのかどうかというのも疑問です。木星はもう少し大きければ褐色矮星の仲間に分類されてもいいぐらいの(そう呼ぶには小さすぎるので現在では衛星止まりなんでしょうけど)天体です。
今回の議論はその定義をより厳格に見直そうじゃないかというもので、次のように定義付けがなされるようです(まだ最終決定したわけではありません)。
- 天体が自ら球状の形を維持できる重力をもつ
- 太陽のような恒星を周回している天体で、恒星や、惑星の衛星ではない
古典的な定義は2.に該当しますね。1.については難しいものも含まれます。地球などは十分な質量を持っているので球形を維持できていますね。これは引力によるものです。引力そのものは大変に小さいもので、物質間引力を体験できることというのは滅多にありません。地球が持っている引力は質量が十分にあるために大きく働きます。私達が引力といって思い浮かぶのは地球とそこに付随する物質との間に働く引力のことといってもいいと思います。しかし、宇宙規模で考えると、小惑星のように地球などのオーダーから比べると数桁少ないオーダーの質量しかもたないものが多く存在します。
地球では石を放り投げて地球の外側に放出しようとするととんでもないチカラが必要になります。しかし、質量の小さい小惑星などでは何らかの原因で割れた岩石がその小惑星上に留まることが出来ずに別れてしまうケースというのはいくらでも存在すると思われます。
新たな定義の1.というのはその天体が天体としての質量を継続的に維持できるだけの万有引力(つまり重力)を持ち得るかどうかと言うことになると思います。質量という言い方をしましたがこれがまた難しい。中身のない卵の殻を思い浮かべていただけると理解しやすいかもしれませんが、卵の殻のみで中身がなければ見た目の“大きさ”では質量を決定することが困難なのがわかるのではないかと思います。質量は惑星の物質組成にも関わってきます(質量の重い小さな天体は重力も大きいことになります)。細かい話をすれば結構難しいことになるんですね。
今回「惑星」候補に挙がっているのはメインベルトに存在する(これまで小惑星分類になっていた)セレス。冥王星の衛星として知られていたカロン(カロンと冥王星は二重惑星ということになるかもしれません)、そして名称がまだ決まっていない冥王星の外側を回る天体の三つ。更に、古典的衛星と、彗星のような衛星の2種類に分類しようということも議論されるようです。古典惑星としては冥王星が外れ、新定義の「惑星」としてはセレス、カロンと名称未決定のもう一つが加わった12個ということになるんですね。
実はセドナという天体も発見されています。これもかなり大きな天体です。ただ、上記定義の1.を本当に満たしているかどうか未確定ということで現在は候補から外れているそうで、単純に大きさだけで言えば少なくとも10数個の天体が「衛星候補」になっているんです。どうしましょう。個人的な意見ですが、このような定義にする以上、冥王星は除いて8つの天体を「太陽の古典衛星」として教科書に載せるべきだろうと思います。あとは自由学習的に「衛星の定義」や、それに伴う「衛星群」として冥王星を初めとした天体を載せるのがいいんじゃないかなと思いますね。そうじゃないと混乱するもの。
天体は発生するのではなく、以前からそこにあったものを人間が見つけた(発見)だけ。人間って小さいですな。
by yamatatz(2006-08-17T18:02:35-05:00)
以前から冥王星は小惑星に格下げしていただきたいと思ってました。そのかわり地球の衛星“月”を惑星ということにしていただきたい。
http://homepage.mac.com/yamatatz/iblog/C2092224209/E20050925001905/index.html
by 會澤(2006-08-17T21:59:35-05:00)
月の成り立ちについてもまるっきり不明確なんですよね。もともと地球には衛星がなくてどっかからやってきた月を捕捉したって説。より大きな彗星が地球とぶつかってその衝撃で地球の引力圏からはじき飛ばされた物質の一部が地球の軌道上に留まり、月を形成したって説。今回の冥王星・カロンの二重衛星と同様に本来は二重衛星であったものの、両者のバランスが崩れて現在の形状になったという説など。
つきが地球に対して同一面を向けて回っている理由や、月の地表面の厚さが表と裏で均一でないないという理由などわからぬことはたくさんあるらしいです。
今回の衛星定義においては月と地球が二重惑星であるとするには月軌道が太陽に対してのものでなく、地球のそれであるという点で該当しなくなります。あくまでも今回の定義ではということですが惑星には該当せずということでしょうね。
ところで、もし火星にも月程度の影響力を及ぼすほどの衛星があり、マントルをかき回していたら、温暖化ガスの発生があったら、火星の引力がそのガスを自らにとどめ置くだけのものであったら地球とは異なる環境下で何らかの生命体が発生していたかもしれない。
もしもは楽しいですな。
by あつし(2006-08-18T01:52:36-05:00)
今回の原案には私は?です。
自力で球になる、と言われても材質に寄りますからね。
今回のがそのまま定義になると惑星が増えすぎてなにがなんだか・・・
惑星という名の安売りになりそうで僕は嫌ですね。
by 會澤(2006-08-18T13:09:19-05:00)
>自力で球になる
紛らわしい言い方かもしれませんが、ある程度の質量が一つ所に集まると自然と球になります。アインシュタインではありませんが、質量はすなわちエネルギーであり、物質という形である程度のエネルギーが蓄積されるとチカラを均等にするために球形に近くなります。そういう意味では材質を問わず質量がある程度一つ所に集まれば球になります。
もちろん、純粋な球になるはずもなく、凸凹したものですがマクロ的に見れば球といって差し支えないものです。
惑星の安売りという部分には賛成ですね。なんか今回はかなり妥協の産物という気がしています。
by yamatatz(2006-08-17T18:02:35-05:00)
以前から冥王星は小惑星に格下げしていただきたいと思ってました。そのかわり地球の衛星“月”を惑星ということにしていただきたい。
http://homepage.mac.com/yamatatz/iblog/C2092224209/E20050925001905/index.html
by 會澤(2006-08-17T21:59:35-05:00)
月の成り立ちについてもまるっきり不明確なんですよね。もともと地球には衛星がなくてどっかからやってきた月を捕捉したって説。より大きな彗星が地球とぶつかってその衝撃で地球の引力圏からはじき飛ばされた物質の一部が地球の軌道上に留まり、月を形成したって説。今回の冥王星・カロンの二重衛星と同様に本来は二重衛星であったものの、両者のバランスが崩れて現在の形状になったという説など。
つきが地球に対して同一面を向けて回っている理由や、月の地表面の厚さが表と裏で均一でないないという理由などわからぬことはたくさんあるらしいです。
今回の衛星定義においては月と地球が二重惑星であるとするには月軌道が太陽に対してのものでなく、地球のそれであるという点で該当しなくなります。あくまでも今回の定義ではということですが惑星には該当せずということでしょうね。
ところで、もし火星にも月程度の影響力を及ぼすほどの衛星があり、マントルをかき回していたら、温暖化ガスの発生があったら、火星の引力がそのガスを自らにとどめ置くだけのものであったら地球とは異なる環境下で何らかの生命体が発生していたかもしれない。
もしもは楽しいですな。
by あつし(2006-08-18T01:52:36-05:00)
今回の原案には私は?です。
自力で球になる、と言われても材質に寄りますからね。
今回のがそのまま定義になると惑星が増えすぎてなにがなんだか・・・
惑星という名の安売りになりそうで僕は嫌ですね。
by 會澤(2006-08-18T13:09:19-05:00)
>自力で球になる
紛らわしい言い方かもしれませんが、ある程度の質量が一つ所に集まると自然と球になります。アインシュタインではありませんが、質量はすなわちエネルギーであり、物質という形である程度のエネルギーが蓄積されるとチカラを均等にするために球形に近くなります。そういう意味では材質を問わず質量がある程度一つ所に集まれば球になります。
もちろん、純粋な球になるはずもなく、凸凹したものですがマクロ的に見れば球といって差し支えないものです。
惑星の安売りという部分には賛成ですね。なんか今回はかなり妥協の産物という気がしています。
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