Newest entry  
<<    |     |  >>
<<    |     |  >>

東京大学:学術俯瞰講義をPodcastで配信


小柴教授の講義
私はとってもおもしろいと感じました。「東京大学[ホーム]」にアナウンスが出ています。iTunesMusicStoreにて無料で購読できます。話題になっているのか、會澤の環境下ではダウンロードに時間がかかりました。小柴先生の講義の第一回目が85MBと結構大きいです。
さて、iTSのコメントで、「尻切れトンボでいまいちだ」「難しい」という意見が出ていました。これはですね。チョット違うんではないかなぁと思います。最初の「尻切れトンボ」という部分ですが、これは学術俯瞰講義第一回目「宇宙と素粒子 ー物質はどのように作られたのかー」のchapter 1/4です。この1/4の意味を考えていただければわかろうかと思うんですけどねぇ。まぁ、「カメラアングルがクルクル変わって肝心の講義への注目度がさがっちまうじゃないか!」という批判は甘んじてうけるべきかな。スライドが動かないとか、スライドの解像度が悪すぎとかいうのもダメダメな点だなぁ。まぁ、チャプターに分けるときの切り方がなってないという編集の問題としてとらえるんだったらいいけどね。内容はとってもおもしろい。次の2/4がとっても楽しみ。
もう一つ「難しい」というコメントね。これね、會澤はすごくわかりやすかったですよ。ただ、この講義が東京大学の1・2年生を対象に行われた学内講義だってことを考えて欲しいんですよ。小柴教授は文系の学生もいるだろうということで非常にわかりやすい説明をしてくれています。テーマがそもそも難しい。そりゃ難しいさ。宇宙の源素の姿はどんなモノだったのか?これはね、答がない。少なくとも今現在答を学者に出せというのは酷というもの。だってわからないんだもん。内容なんて読まなくてもいいから、本屋さんの新書版のコーナーにある「ブルーバックス」というシリーズタイトルをながめてください。「今○○がわからない」という名前の本がいくつか目に入ると思います(會澤も何冊か持ってます)。わからないこと多いんだ。これが本当の話。
そして、小柴先生の講義の中には素粒子の基本的な話が出てくる。この素粒子っていう概念がわかっていないと、講義が前に進まない。難しいことは難しいけど、「難しい話をできるだけ取っつきやすく、間違いがなるべく起こらないように話された講義」という極めて難しいことに先生チャレンジなさっているので、ナガ〜イ目で見てやってくださいな。

ジョージ・ガモフの火の玉宇宙論から始まっています。高校時代にたまたま図書館で「トムキンス」シリーズを読んでいた會澤としては懐かしかったですよぉ。黒体輻射の問題が出てきたりして物質が生じてきた“時代”の話が聞けます。素粒子とはなんぞや。わかってなくともアウトラインを理解できているとなお理解できると思います。

個人的には、「物質」が作られる。とともに、その器たる空間の広がりについて次回以降話をしてくれればいいなぁと思ったりしています。子供などが『宇宙の外側にはなにがあるの?』と質問するかもしれません。内側・外側という概念は空間の広がりの中に“それ”があるというのが暗黙の了解になっています。しかし、実際には物質が作られると同時に空間も創られる(というと語弊がある)という事実を本来ならば説明しなければならないはずなんですね。宇宙の内側はあっても、宇宙の外側はない。もしくは、昨今並行宇宙論で述べられているような別の次元における宇宙の存在。次元の繰り込み。そういうのを小柴先生だったらどんな風に講義してくれるのか興味があります。専門は素粒子物理学で、宇宙論は専門ではないと思いますのでそれは無理かな。
大学時代ろくすっぽ講義に出ていない不良学生の會澤は今頃になっていろんな興味が湧いています。このPodcastはそんな興味をくすぐる格好の素材です。とても嬉しい。ちなみに、小柴先生以外にも4人の先生の講義が聴けます。
  • 学術俯瞰 第1回:小柴昌俊「宇宙と素粒子 -物質はどのように創られたのか-」
  • 学術俯瞰 第2回:佐藤勝彦「物質の生い立ち -素粒子、原子、宇宙-」
  • 学術俯瞰 第6回:家泰弘「物質の科学 −その起源から応用まで−」
  • 学術俯瞰 第10回:小宮山宏「物質を作り利用する」
興味がある方はぜひみて下さい。おすすめします。

06/04/14 追記:東大のホームページの「UT OpenCourseWare」というところから各講義の際に使われたスライドをPDFで入手することが可能です。ヴィデオキャストというのは雰囲気を楽しむためには良いと思います。事実、なんとも言えない雰囲気をかもしている各先生方の講義の様子を見ることができたのはよかったです。しかし、動画ってのはどうしても流れていきます。スライドを収めたPDFを見ることで、講義の理解を深め、自身の疑問点・不明点を洗い出すのにはいい教材であると思います。Videocastをご覧になって興味を持たれた方はぜひ、PDF(スライド)も入手されて、今一度講義を聴いてみて下さい。


   Comment   T-Back  
T-Back URL