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『がんばれ』コマンド


エー本日本屋さんで立ち読みをしておりました。何の本を立ち読みしていたかというと…忘れました。憶えているのはコラムの方。
コラムの内容は次のようなもの(文面を記憶しているわけではないので、文面は會澤の創作)
鉄人28号のコントローラー(正太郎君が持っているやつ:これで鉄人をコントロールする)には音声認識のしくみが備わっているに違いない。そうでなければジョイスティック2本であれほど複雑な鉄人の動きを自在にコントロールできるはずはない。
ところでこの音声認識のによるコマンドの中に『がんばれ!鉄人!!』というコマンドがある。鉄人がピンチになったときに正太郎君がこのコマンドを入力することで、鉄人がインテリジェンスに反応してピンチを切り抜ける。
いやぁすばらしい!コンピュータが自身の状態を判断してより良い方向へ向けて『努力』するんですよ!究極のコマンドです。
コンピュータをまがりなりにも使っていると、コンピュータっていうのはバカなのがわかります。少なくとも馬鹿正直です。言われたことしかしない。言われたこと以上のことをする。ということはあり得ない。例えばこれが人間であれば、上司が一言いったことに対してその2手先、3手先を先読みして行動することを求められたりするのは別段珍しくありません。できないと「段取りが悪い」「要領が悪い」と言われますね。最近のコンピュータはあらかじめ先人(プログラマー)がユーザーの先読みして、コンピュータの動作を決定するなどと言うことはあります。しかし、コアなプログラムを作ろうとすると、コンピュータの馬鹿正直さに直面することになります。
會澤がいつも悩むのは正規表現というヤツです。パワフルでこいつを駆使すると様々な文字列検索(だけじゃないけどさ)が可能になります。しかし、強力なだけになかなか難解だったりします。へなちょこが「こんな感じ」で指定した正規表現文字列が、予想以外のところにマッチしてその後の動作に影響を与える。よくよく考えるとコンピュータがマッチした文字列は与えた正規表現からして間違っているわけではないのですね。ただ、イヤ、ここまでは要求してなかったのになぁ。ってのが多いのですよ。アッ、へなちょこなだけですけど。

鉄人の話に戻ります。この究極コマンド『がんばれ!』ですが、鉄人のがわからするとこれほどファジーなコマンドもありません。「何に対して」「どう」がんばるのかが入力されていないのですね。いきなり、コントローラーを取り上げて、『がんばれ』コマンドを入力しても鉄人は困ってしまいますね。

(正太郎)「がんばれ!鉄人!!」
(鉄人)もしかしたら正太郎君はこの場所でパラパラを踊ることを要求しているのではないか、テレビで見た小型ロボットはいきなりパラパラを踊っていたぞ。
鉄人パラパラを踊る。
(正太郎)鉄人なにやってるんだ?
(鉄人)(;^_^A アセアセ… 違ったかもしれない…

なんてね。しかし、コマンド入力の履歴を見れば、頑張る対象が類推されるかもしれませんね。何に対して頑張るのかが類推されたところで、今度は何を頑張るのか、頑張る行為を類推する必要がありますね。
考えてみると、昔ナレッジコンピューティングという言葉があちこちで出てきた時代がありました。コンピュータに様々な知識を蓄積し、知識同士をリンクで結ぶことで究極の知識データベースを作り出そうとするものです。この場合、知識は当然ながら膨大なものになり、相互関係も複雑なものになります。線形オートマトンではなく、非線形オートマトンに属するものですね。現在、情報そのものはWeb上に膨大に存在します。この情報を情報の蓄積と呼べるかというと残念ながらそうはなっていないですね。情報を相互にリンクし、相関から情報を取り出すという作業は人間が行っている作業です。ネット上の検索エンジンはその手助けをする重要なツールになり得るところまでは来ています。鉄人が実現化するためには検索エンジンを検索するコンピュータを作ることに外ならないかもしれません。そして、得られた情報を取捨選択して、自身の行動を決定する。

パラパラを踊った鉄人は、正太郎君の反応から自身の選択した行動が正太郎君の求めたものではないと知ります。では、正太郎君はなにを『がんばれ』と言ったのか。鉄人はすぐさま先ほど検索した『パラパラを踊る小型ロボット』はこの場合正太郎君の要求には適さないとしてフラグを立て、次の検索を行います。次に鉄人の検索に引っかかった情報は何だったのでしょう。人が人を殺し合うような姿が鉄人の検索にかからないことを祈りたいですねぇ。

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