テーラーメイド・メディスン vs polypill


この発想は、もう既にエビデンスとして良いとなっている薬を数種類組み合わせて、一定の条件が合えば全員に服用して貰おうというアンチ・テーラーメイド・メディスンというべきもので、ホンマかいな?...  この概念がでてきたのが、2002年頃で、たとえば55歳以上に対しては既往症の如何にかかわらず、エビデンスから見て心血管予防に効果があるとされるβブロッカー、サイアザイド系利尿薬、ACE阻害薬、スタチン製剤、アスピリンなどの合剤を服用させすると、理論上、心血管疾患の80%以上予防できると、、、、、 ここまでは理論上の話しだから、あんまり実現性の無い乱暴な話しだなと思っていたら、なんとこのpolypillを本格的に実施する前のプレテストとして、インドで合剤として薬剤間の複合作用がないか?

 一時期、テーラーメイド・メディスンが注目を浴びた。患者ひとりひとりに合わせた医療で、遺伝子レベルでそのひとにあった医療を行うということらしい。もともと医療とは個別のアプローチが原則だから、それほど奇異でも新規でもない概念だろう。一方で、polypillという概念がある。この発想は、もう既にエビデンスとして良いとなっている薬を数種類組み合わせて、一定の条件が合えば全員に服用して貰おうというアンチ・テーラーメイド・メディスンというべきもので、ホンマかいな?という乱暴な発想である。

 この概念がでてきたのが、2002年頃で、たとえば55歳以上に対しては既往症の如何にかかわらず、エビデンスから見て心血管疾患予防に効果があるとされるβブロッカー、サイアザイド系利尿薬、ACE阻害薬、スタチン製剤、アスピリンなどの合剤を服用させすると、理論上、心血管疾患の80%以上予防できると、、、、、

 ここまでは理論上の話しだから、あんまり実現性の無い乱暴な話しだなと思っていたら、なんとこのpolypillを本格的に実施する前のプレテストとして、インドで合剤として薬剤間の複合作用がないか?あるいは副作用はどの程度かどうかの予備試験を実施し、その結果をランセット電子版に発表してしまった(Effects of a polypill (Polycap) on risk factors in middle-aged individuals without cardiovascular disease (TIPS): a phase II, double-blind, randomised trial The Indian Polycap Study)。結果は、このpolypillは心血管系疾患にかかわる多数のリスクを低下させる便利な方法と思われる、というもの。

 インドではこのpolypillの本格的な実施を考えているんだろうか?医者いらずの万能薬が開発されるんだろうか?

 ところで、少しケチをつけると、現在良いと考えられている薬剤がずっと良いかどうかはわからない。例えば、βブロッカーは高血圧症対する第1選択薬から外されつつある。ささいなことだが、polypillの合剤の一成分として服用している薬剤が、後から効能が否定される場合も生じるかもしれない。薬剤の服用は原則テーラーメイド・メディスンではないかな。十羽一絡げに皆でpolypillという発想がわからないなあ、、、、

 その昔、敗戦後に日本ではビタミンAとかD不足にならないように、学童に肝油を配った歴史もある。カンユを知っている世代はいつまでか?オーストラリアでも学童のビタミン不足を予防するために、スポイトでビタミン剤を飲ませる例などがある。これからは、中年になったら心血管系疾患の予防に皆でpolypillを飲もう!かな?かなり違和感があるなあ、、、

Posted: 日 - 4月 5, 2009 at 12:53 午前         |


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